RCA-XLSケーブル,パワーアンプ入力用RCAケーブル

パワーアンプCROWN XLS1002へのRCAケーブルを統一

音響設備で、ひとこと「ケーブル」といえば電源ケーブルか、スピーカーに音声信号を送るためのスピーカーケーブルかがまず頭に浮かぶ。それだけなら機器の背面なんてスッキリとしたものだろう。しかし、そうはいかない。皆さんどうやって機器背面の配線地獄をいかにスッキリとさせているのだろうか気になる。

A/Vラックの背面はケーブル地獄

ちなみに私のシアター&オーディオ関係のケーブル類はスピーカー本体までのスピーカーケーブルはそれなりにモールなどで目隠ししたりで、ぱっと見はそんな感じはしないのだが、いざプレーヤーやA/Vアンプなどを納めたラックの背面はケーブル地獄。とても人様にご覧に入れられるような状態ではない。ほんと、ケーブル・カオス。

「ノイズ対策?関係ないね!」と言わんばかりに電源コードと音声信号用のケーブルがお互いにクロス、クロス、またクロスと交差しまくり状態でとぐろを巻いている。何がどこにどう接続されているなんて接続した本人でさえ少し不安になる。何か手軽で有効な対策方法があれば良いのだが、ケーブル類はメンテナンスと共に接続し直すことも多々あるので完全に隠蔽したり束ねてしまう事もできない。「まぁ、普段の視線からは見えないからええか」と思ってから十数年経過。この先もどうだか。

パワーアンプCROWN XLS1002からフロントとサラウンドスピーカーへ

ラック背面がケーブルでごちゃごちゃしているという愚痴のような話からスタートしてしまったが、今回は以前に導入したパワーアンプCROWN XLS1002 2台分の音声入力ケーブルについて。

A/Vアンプのmarantz SR8012をプリアンプとし、プリアウト端子からパワーアンプのCROWN XLS1002へ入力している。フロントスピーカー JBL S3100と、サラウンドスピーカー DENON SC-A17はCROWN XLS1002がドライブしている状態。サラウンドスピーカーとして使っているSC-A17は許容入力40W(PEAK:100W)なのでJBL S3100の200Wよりも随分低い。PAアンプからの出力さえ気をつければ大丈夫なはずだが流石に少し不安だった。…が、それは全くの杞憂に終わった。普通に鳴る。

しかも、サラウンド音声の明瞭度が上がるというオマケ付き。このスピーカーは81dBという能率の低さなので少し音が暗く感じるのは仕方ないが、その代わりにパワーアンプのダンピングファクターの高さにより明瞭度でカバーしてくれている感じ。気持ち的にプラスマイナスゼロ。それとサラウンドはA/Vアンプの自動音場補正で計測した後に若干だけ音量レベルを上げたセッティングにした方が気持ちよくサラウンド感が味わえるので、いつも最終は手動で追加調整している。

パワーアンプ入力用のRCAケーブルの選び方

そのフロントスピーカーとサラウンドスピーカーをドライブするCROWN XLS1002へプリアンプからステレオRCAケーブルで接続していたのだが当時持ち合わせがなく、物入れから引っ張り出してきたステレオRCAケーブル。1つはオーディオテクニカの「AT564A」というRCAケーブルで1mのもの。オーディオテクニカの中では、ファイングレードと呼んでいるケーブルなので、ケーブル自体はそれほど悪くない。

もうひとつはJVCケンウッドのRCAケーブルなのだが古くて型番が正確には分からないが、Hi-Fiを謳っているので多分CN-510Eの1.5m。今は販売されていないと思う。という具合にメーカーも長さもそれぞれバラバラというお粗末な状態だった。

今までパワーアンプ入力用に使っていたRCAケーブル。向かって左がJVCケンウッド、右がオーディオテクニカ。

RCAケーブルのピンプラグ自体は好きなデザインを選んでいいのだが、ピンプラグには詳細な規格がないので各社ごとに結構バラバラ。プラグがジャックにしっかり刺さらず接触不良が起こったりしないよう抜き挿ししたときの硬さ(あまりに硬すぎるとジャック側に傷が付く)で選ぶといい。

課題は、プラグよりも使用されているケーブル自体。プリアウトから出力される音声信号はインピーダンスが高く微弱な信号だ。ここが安物できちんとシールドされていなかったらノイズが乗りやすく、長いケーブルだとそれだけノイズを拾い易くなる。

普段、振動などによって発生すると言われているノイズには無関心な私でもここだけは気にする。プリアンプからパワーアンプへのケーブルを検討するのに1番大事なところなのだ。量販店などで販売されているRCAケーブルでも多分だがケーブル構造や品質で値段が変わる。

不必要なまでに高価なRCAケーブルは趣味の世界なのでそこまでのものを購入する必要はない。この世界は一概にいえないものばかりだが、安物よりはある程度高価なものはケーブルがしっかりしていて、シールドで見た目が少しゴツくなっているはずだ。コネクター自体も精度が高い物が使用されている。それでも所詮RCAケーブルはアンバランスでの入出力になるので根本的なノイズ対策はできない。それを気にするならノイズに強いバランス(入/出力)にするべき。

しかし、私が使用しているA/VアンプSR8012と同じマランツからプリアンプ(パワーアンプが内蔵されていない)として販売されているAV8805はXLR端子からのバランス出力ができるが、残念ながらプリメインアンプであるSR8012のプリアウトはRCA端子からのアンバランス出力しかない。

パワーアンプへのRCAケーブルを新調

そんなワケで、今回RCAケーブルを新調した。「家キネマ。」で導入したRCAケーブルは少し変わっている。変わっているといっても所詮RCAケーブルなのだが、片側がキャノン(XLR)コネクターになっているRCAからXLRへの変換ケーブル。

CROWN XLS1002のキャノン(XLR)入力端子に合わせたものだ。キャノン(XLR)コネクターは本来バランス入出力で使用されるもので、出力も入力もキャノン(XLR)ならその真価を発揮するが、今回は所詮RCA端子(アンバランス)からの出力なのでほぼ意味はない。ロック機構もあり、間違いなくガッチリと抜け落ちること無く接続できるだけ(RCAピンプラグでもそうそう抜けることはないけど)。

RCA-XLR変換ケーブル。片側がRCAピンプラグと、もう一方がXLRプラグになっている。

キャノン(XLR)側のコネクターはそのスジでは有名どころでド定番のNEUTRIK(ノイトリック)のNC3MXX-B XLRプラグが採用されている。精度が非常に高く、キャノン(XLR)入力端子にスッとカチッと気持ち良く挿すことができる。写真で見るとプラスチックぽく見えるが金属製(素材はニッケル合金?)。

キャノン(XLR)コネクター側。ライブ・コンサートサウンドシステムでも使われている信頼性の高いノイトリック製。

逆側のRCA側ピンプラグ部分はこれまたド定番のCANARE(カナレ)の型番F-10のピンプラグ。マイナス側に4本スリットが入っているので挿しやすいが若干硬めなので抜きにくい。他のプラグとプラグの間などに挿すと硬めなので余計に抜きにくくなる可能性がある。マイナス側接合部が剥き出しになるため、個人的にはF-09の方が良かったがこの組み合わせがなかった。そのためF-10ピンプラグのマイナス接合部はF-09より外気に触れる分、酸化し易いかもしれないので防錆効果のあるコンタクトオイルをつけておいた。

このプラグは少し大きいのでSR8012側のプリアウト端子(RCAジャック)に挿し込む時隣の端子と接触するのではないかと一瞬思ったがちゃんと隙間はできた。あぶね。

ピンコネクター側はCANARE製。そういえば高校生バンド時代のフォーンプラグもCANARE製だったことを今回思い出した。定番品。

そして肝心のケーブルはCANARE(カナレ)の電磁シールドが施された「L-4E6S」ケーブルが使用されている。個人的にこのケーブルだけは電磁シールドの重要性を考えているので、効果の程はどれほどのものか詳細なデータはないものの無いよりは絶対あった方が良いのだろう。同じラック背面のごちゃついたケーブル地獄から不要なノイズを拾わないとも言い切れない。

ライブ会場やコンサートホールでも定番のCANARE(カナレ)のケーブル。L-4E6Sは4芯カッド撚り構造で電磁シールドが施されている。

ライブ会場などで常にケーブルがごちゃつく現場で実績がある質実剛健なド定番のCANARE(カナレ)のケーブル。高価で過度なノイズ対策ケーブルではないが、やはりライブ音響機器(PA)等の実績は大きい。我が家でもスピーカーケーブル(CANARE 4S8[非電磁シールド])やサブウーファーのケーブル(CANARE L-4E6S)など主要な箇所でCANARE(カナレ)は定番のケーブルとなっている。


個人的に信頼を置いている安心のCARENA(カレナ)ケーブル

ケーブルの色が選べたのでLチャンネルとRチャンネルの区別を付けやすいよう赤と黒にした。ステレオ用などのデュアルケーブルではなく1本単位のバラになるので合計4本。ケーブルとしてはそれなりの総額になったが4本分で6千円程なら高級ケーブルを買うよりは全然安上がり。そして、安心感と音質の保証(我が家での実績)。

プラグには目印がないので今回はケーブルの色で入力のL側とR側を分かりやすくするために赤と黒を2組づつ購入した。

今回ケーブルを替えて気付いた事

実際にパワーアンプへのケーブルを差し替えた際に、音の違いがでてしまった。敢えて“でてしまった”という言い方にしたが、「えぇぇ〜、今までノイズ乗ってた音を聴いてたんか?」というのがその時の正直な感想だ。わずかではあるが高音の音がクリアになり、音が大きく聴こえる様に変化した。ということは以前は高周波帯域にノイズが乗っていて音が濁っていたということだろうか。ノイズが初めから乗った状態で聴いていても気づかなかったが、そこからノイズが除去されると案外、私程度の耳でも判るものなのだなと実感。濁っていたのが高周波帯域なのでサブウーファーに導入した時は「変わらない」とその違いが判らなかったのも納得がいく。

いやぁ〜なんだろう、ちょっと悔しいぞ。今日に至るまでそこに気が回らなかった自分を責めてしまいそうだ。以前のオーディオテクニカのケーブがけっして悪いわけではない。普通に使用する分にはそれほど大きな問題はないケーブルだ。しかし、考えてみればケーブル構造からプラグまで何もかも必要なノイズ対策としてのコストが違うので当然の結果ではある。あのラック背面のケーブル地獄に埋まっていた細いRCAケーブルでは目には見えないノイズ達にご乗車いただいていただのだろう。今回はプリアウトからパワーアンプへのケーブルなので少々神経質になったが、普段はそれほど気にしていないのは相変わらず。それでもまだまだ改善の余地はあるのだな…深い。

やはりCANARE(カナレ)のケーブルはいい。音が良い悪いとか感覚での話しではなく、無駄に高いケーブルではなく安価でケーブルが柔らかく取り回しがラクで、それでいて強い(特に引っ張りには強い)ので少々なら上に何か硬い物が万が一乗ってしまっても安心。映画視聴時の音のチェックや切り替えなどでケーブルの抜き挿しが多い方なので慣れのせいもあるが結構ザツに扱うこともあり、この安心感は非常に助かる。これって最近なってやっと個人的なケーブル選びの重要なポイントなのだと自覚した。必要な場合にはノイズ対策が採られているか、導体断面積や長さからインピーダンスやダンピングファクターを考えて導入すれば、あとはどんなケーブルでも自分にとってはあまり変わらないと知った(良いんだか、悪いんだか)。このオーディオビジュアルの世界で必要なお金をかけるべきものと、そうでないものを見極めは結構難しい。


それほどこだわりが無く少しでも安く抑えたいなら、また、ケーブルの色をある程度の中から選びたいなら業務用音響機器を取り扱っている「サウンドハウス」でどうぞ(会員登録が必要)。リンクを貼っておくのでご興味があればどうぞ。

サウンドハウス/https://www.soundhouse.co.jp/

音への影響は分からないが、もう少しだけパーツグレードの高い物をという人は下のAmazonリンクから「CABLECRAFT 音光堂」でどうぞ。


Amazonでは以前、サブウーファーのケーブルを購入する際にお世話になった「CABLECRAFT 音光堂」から、ちょっとグレードアップしたXLR-RCAケーブルを販売している。こういったケーブル作りの腕は確か。末端処理の半田付けも綺麗。受注生産もしているので途中キャンセルはできないが好みの長さでも制作してくれる。対応も丁寧。

プラグはRCAピン側、XLR側共にNEUTRIK(ノイトリック)。見た目もカッコイイ。ケーブルはL-4E6Sで、我が家のサブウーファーや今回購入したケーブルと同じ電磁シールドが施されたものが使用されてる。リンクのケーブルの長さは2mとなっているがリンク先で後から選べる。

CANARE カナレ L-4E6S XLR(オス)-RCA 2本ペア変換ケーブル (2m)

商品詳細を見る ▶

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