Blu-ray仕様(2D):本編133分、2.4:1
英語:5.1ch Dolb Atmos,DTS-HS マスター・オーディオ 日本語:5.1ch ドルビーデジタル
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3D版Blu-rayに関して2017年5月11日にワーナー公式より収録音声が「ドルビーTrueHD ドルビーアトモス」と対応していないにもかかわらずジャケット等に誤表記があったと正式に発表され、しかも3D版の字幕表示に不具合もあり、当時さんざんだった3D版Blu-ray。誤表記は見逃せても3D字幕表示の不具合はどうしようもないのでディスクの交換が必要になった。
不具合のあった3D版Blu-rayはワーナー・ブラザーズ ホームエンターテイメントによる交換期限は8月末日までで終了している。現在ネット等に出回っている本作中古や在庫の3D版Blu-rayを購入する際は交換対象だった商品の可能性もある。誤表記のあったジャケットごと交換しているはずなので3D版の音声仕様に「ドルビーアトモス」と表記がなければ恐らく大丈夫だと思うが購入には注意が必要。
3D版でもドルビーアトモス対応なら良かったのに。2D版・4K UHD版は対応している。普通の映画なら空間表現で広がりを音で感じたり場所による反響音を表現したりするのがメインになるが、本作では雨が降ったり金貨がばらまかれたり物が飛んだり、部屋の壁に亀裂が入る等のシーンや、魔法映画ならではの演出も随所にみられるのでドルビー・アトモスが対応している環境で観ると四方八方から音がしてきっと面白いだろう。自宅で構築されている人が羨ましい。我が家は5.1chサラウンド環境だがそれでもあちこちから音が鳴り充分楽しめた。
「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」あらすじ
魔法使いのニュート・スキャマンダーは、優秀だけどおっちょこちょい、そして魔法動物をこよなく愛する変わり者──。
世界中を旅しては魔法動物を研究し、不思議なトランクの中に保護している。
ある時ニュートは、旅の途中でニューヨークへ立ち寄ったが、ひょんなことから自分のトランクが普通の人間(ノー・マジ)のトランクと入れ替わってしまう!
トランクの中から魔法動物たちは逃げ出してしまい、ニューヨーク中を巻き込む大騒動に!
そこで出会う仲間たちや奇想天外な魔法動物とともに、ニュートの新しい冒険が始まる!
ワーナー公式サイト「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」より引用。© 2017 Warner Bros. Japan LLC All rights reserved.
話は1作目の「ハリー・ポッター」から70年前の物語、1926年のアメリカ・ニューヨークを舞台としている。あらすじは概ね引用分のままだが、気になったのが紹介文(下記)・・・なんか盛り過ぎていないか?
J.K.ローリングの
「ハリー・ポッター」新シリーズ!
今度の魔法は、もっとすごい。あの魔法界を舞台に、ついに新しい物語が動き出した!
奇想天外な新しいストーリーと、新しい主人公、そして、まだ誰も見たことのない新しい魔法。
あの魔法のワクワクを超える、釘づけの魔法体験が待っている!
主人公は、魅力いっぱいの魔法使いニュート・スキャマンダー。優秀なのに、おっちょこちょい。魔法動物をこよなく愛する変わり者。魔法動物学者として世界中を旅する彼の手には、いつも愛用のトランクがある。魔法の腕は超一級。だが、“ついうっかり”がひどすぎた……。彼が引き起こした前代未聞の事件が、世界中を騒がせる!
人間の街に逃げ出したのは……可愛く、危険な魔法動物(ビースト)たち!
ニュートのトランクの中に入っているのはなんと――たくさんの魔法動物たち! それらをうっかり逃がしてしまったことで人間の街は大パニックに! 小さな可愛いいたずら者から、獰猛で手におえない危険生物まで、個性あふれる魔法動物たちが、街の通りや家の中まで、次から次へと現れ出ては大混乱を引き起こす! 新しく出会う仲間たち、追いかけてくる敵の存在――ついに、人間界を巻き込んで壮大なドラマの幕が開ける! 果たして、ニュートの杖は、どんな魔法を放つのか?!
ワーナー公式サイト「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」より引用。© 2017 Warner Bros. Japan LLC All rights reserved.
イヤイヤ…。これほどのパニックにはならない。映画の紹介文って概ねこんなもんかも知れないが、コレを読むと魔法動物が街中を駆け巡り世界中が大パニックを引き起こし、それを主人公ニュート(エディ・レッドメイン / Eddie Redmayne)の杖で凄い魔法を使い何とかするように読み取れる。そもそもアメリカのニューヨークが舞台であり「世界中を騒がせる!」ではない。こういう紹介文は誤解を招き、散々煽って期待させておいて実際に映画を観るとガッカリさせる。ガッカリ感があるので次も観ようとはならなくなる。映画を売りたい側が自分で映画の評価を下げているようなもんだ。「“ついうっかり”がひどすぎた……。」ではない、”つい盛り過ぎ”がひどすぎだ……。
魔法動物たちが主役の映画のはずが
ハリー・ポッターと違い、魔法使いのニュートが「魔法動物」達を扱う。勿論ニュートが主人公なのだが主役は「魔法動物たち」になる。この魔法動物たちが事件を犯したり、いたずらしたりでハチャメチャになることを期待してしまった。確かにそういうシーンもあるにはあるが、どちらかと言うとこの映画のメインではない。かといって主人公のニュートが大活躍するのかと言われると、それも…って感じでどれもなんだか中途半端に見えた。結構淡々と話は進むし、ニュートが魔法動物オタクっぽくて(魔法動物学者の設定なので)大人しいキャラクター。トランクが入れ替わってしまうきっかけとなった人間(この世界で「ノー・マジ」と呼ぶ)のジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー / Dan Fogler)の方が目立ってしまい、主人公や主役の魔法動物を ”喰って ”しまった印象がある。
何故か食指が動かない「ハリー・ポッター」シリーズ
ファンタジー・アドベンチャーという時点でエンターテイメントな映画なので映像や音を楽しむのにはいい映画だ。特にこういう世界観が好きな人はこの映画もきっと面白いだろうと思う。リアルに動き回るファンタジックな魔法動物や、魔法で壊れた建物を直す時などは映像的にも楽しませてくれる。しかし、私は「ハリー・ポッター」や「ロード・オブ・ザ・リング」の全シリーズを通して見ていない。しっかり観たのは「ハリー・ポッター」シリーズの1作目「ハリー・ポッターと賢者の石(原題:Harry Potter and the Philosopher’s Stone)」だけ。「ロード・オブ・ザ・リング」も1作目だけだ。子供の頃なら熱狂しつつ確実に観ていただろうし、これから観るかも知れないが何故か今は観ていない。あんなにワクワクしていたのに食指が動かないのだ。何故だろうと考えてみた。
昔は自分の想像が全てのファンタジー・アドベンチャーな世界
子供頃はロールプレイング・ゲームなどを通して魔法やビースト、モンスターなどのファンタジーな世界観は自分の想像で遊べて好きだった。その熱が完全に冷めたわけではないが、映像になるとなんかワクワクしない。昔のロールプレイングゲームは今のゲームの様に超美麗で豪華なグラフィックや派手な動きや演出もなく、ボードゲームでグラフィックの描かれたカードとサイコロなどで遊ぶのが基本。1980年代にコンピュータ・ゲームになってもダンジョン型ロールプレイング・ゲーム「ウィザードリィ」など動きのないドットが目立つグラフィックにテキスト表示。その少し前には「ローグ」というグラフィックもなく文字だけがピコピコ動くダンジョン型のロールプレイング・ゲームがだった。(「ローグ」の迷宮の構成およびゲーム画面 / Wikipedia)
それらが表示するテキストや文字を頭の中で過去に本などで見たキャラクターを想像し動かしていたのがファンタジー・アドベンチャーの基本的な世界観だったので、いざ目の前で映像で動くとギャップを感じてしまう。確かにキャラクターや魔法は想像するより遥かに凄いのだが、同時に現代はCGだから何とでもなると思ってしまう。まるで本気の手品をCGで見せられているような感覚。だから「魔法が凄い」とは思わなくなってしまったのだろうか。想像も頭の中だけなので同じかそれ以上に何とでもなるのだが…この違いは何だろう。想像と違い自分がその世界に入っていないからだろうか。映画は観ると楽しいんだけどね。
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