先日とんでもないニュースが舞い込んできた。2018年1月1日からAmazon Fire TV(Stick含む)でYouTubeアプリが使用出来なくなるという。先日までIMAXのカウントダウン動画をプロジェクターで投影してでキャーキャー言っていた私だったが、一転してガッカリである。YouTubeの広報担当者が言っているので間違いないだろう。
2011年に立ち上がった新興メディアの「The Verge(https://www.theverge.com/)」が伝えたYouTubeの広報担当者のコメント。
“We’ve been trying to reach agreement with Amazon to give consumers access to each other’s products and services. But Amazon doesn’t carry Google products like Chromecast and Google Home, doesn’t make Prime Video available for Google Cast users, and last month stopped selling some of Nest’s latest products. Given this lack of reciprocity, we are no longer supporting YouTube on Echo Show and FireTV. We hope we can reach an agreement to resolve these issues soon.”
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大まかに訳すと「我々は、消費者に互いの製品やサービスにアクセス出来るようにしようとAmazonと合意しようとしていたが、AmazonはChromecastやGoogle HomeなどのGoogleサービスを運営や販売をせず、更にはGoogle傘下にある『Nest』の最新製品の一部を販売停止した。相互主義が欠如しているため、私たちはEcho ShowやFireTVでYouTubeのサポートをやめた。」…と言っている。Amazonは独自の“Alexa”を使ったスマートスピーカー「Amazon Echo」を販売しているから、競合製品となる「Google Home」やLINEの「Clova Wave」を閉め出してしまった。それに対するGoogleの報復処置。
要は「テメー(Amazon)がGoogleの製品を売らないのなら、俺ら(YouTube)もテメー(Amazon)らか撤退だ!」とケンカ状態なのだが、「そっちがちゃんとしてくれたら、俺らもそこまで鬼じゃない。」と復活の猶予は残してくれているようだ。ここまでYouTubeがGoogle製品に対し擁護するように言うのも、Googleは16億5000万ドルでYouTubeを買収している。そのGoogleが所有するYouTubeだから「親」の製品を不当に扱うなと。面白いのがこの記事の最後にこう書かれていた。「AmazonのAlexaに“Chromecast”を注文したら“Fire TV Stick”、その後“Roku Streaming Stick+”を提案された」と。Amazonも徹底している。
Amazon Fire TVで、YouTubeが使えなくなるのは間違いないようだ
この記事を見た後にAmazon Fire TVでYouTubeアプリを起動すると・・・
案内するアドレスでYouTubeが利用できる端末一覧の「ストリーミングメディア端末」を確認すると・・・
AmazonはAmazonで自身の販売網からGoogleを閉め出しておいて「Googleは、公開されたウェブサイトにおいて利用者のアクセスを遮断することで、失望を誘う前例を作ろうとしている」とコメントを返しているが・・・。
Amazonアソシエイトの身分ながら敢えて言わせてもらおう。イヤイヤ、あなたが言うな。
巻き込まれる私たち利用者
利用者にとってはこれほど不利益なことはない。企業同士の「小競り合い」に利用者が巻き込まれて一番割を食うことになる。YouTubeは確かにAmazon Fire TV内のアプリで「オマケ」とするなら、それはそうかも知れないが、最初からアプリとしてインストールして使えたモノが途中から使えなくなるのは何か納得がいかない気持ちがある。その切っ掛けが企業同士の「小競り合い」だから尚更だ。何とか関係を修復してもらえることを願うばかりだ。
仕方ない。来年から、IMAXオープニング・カウントダウンはiPhoneからプロジェクターにつないで観るか。YouTubeをプロジェクターで観るのにAmazon Fire TVで慣れると、このたった一手間が結構面倒くさく感じるのだ。
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