年末年始休暇はバタバタと・・・一旦落ちついた年明け1月6日からの3連休を利用し大阪エキスポシティのIMAXシアターでやっとのこと楽しみにしていた「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を鑑賞。これまで本作に関しては、情報を全くシャットアウトして「スター・ウォーズ」と書かれた見出しは何も見ないようにしていたので、やっと心置きなく「スター・ウォーズ」と書かれた見出しの記事でも見ることが出来る。それはそうと、頼むから“見出しだけ”で「ついに○○が××と対決」などネタバレになる様なことを書かないで欲しい。「あ…対決するんだ」と知ってしまうではないか。
年明け早々にチケットをネットで予約しようと思ったらなんと3D字幕版が朝の9時からしかなく・・・なんてこった。年始までは確かに昼以降からの上映があったのに無くなっている。4DXや2Dは相変わらず上映しているようだが、3D字幕版だけが9時からのみ。3D字幕は人気が無いのかね。仕方なく6日9時からのチケットを予約。これは早朝に起床して向かわなければ上映に間に合わないので気が焦る。5日の夜は興奮と「何としても頑張って起きなければ…」という緊張で余り眠れなかった。まるで遠足が楽しみで前日に眠れない子供のようだ。で、結局6時に起床。準備をしていざ大阪エキスポシティへ。
御堂筋線に乗り「千里中央」駅から、モノレールに乗り換え「万博記念公園」駅に8時15分頃に到着。「寒い!人が少ない!大丈夫か?本当にやっているのか?」と少し不安にもなったが、少人数ながらも劇場に人が向かっているのを見て一安心。駅から歩いて8時25分くらいに劇場に到着したら寒いのに劇場の外に2組だけ人が居た。どうやらIMAX劇場は8時30分に入場できるらしい。あと5分。
開場した後、ネット予約したチケットを手にするため発券機に向かいスマホのバーコードでチケットを発券し、しばしホールでうろうろ。この間にパンフレット(プログラム)を購入しようと売店にいくと「限定版プログラムは完売しました」の文字が・・・一瞬「え?」っと思ったが完売は“限定版”のパンフレットで通常版はあるようなのでそれを購入。という事で残念ながら限定版はゲット出来ず。
いざシアター入場。相変わらず壁のようにそそり立つ巨大なIMAXのスクリーンに感動しつつ座席を探して着席。しばらくするとぞろぞろと人が…あっという間に一杯。何故かダースベイダーの実物大ライトセーバーのオモチャを皓々と光らせて劇場に入ってくる人も…。おいおい、始まったらちゃんと消してくれよと思いつつオープニングを待つ。
IMAXカウントダウンが始まったがスター・ウォーズ用の特別カウントダウンになっていない事に少々不満。しかしそんな不満もオープニング・クロールが始まるとすっかり忘れ、馴染みの「STAR WARS」ロゴが飛んで行くとそれだけで感動してしまった。我ながら楽しみにし過ぎだなとおもいつつ全編鑑賞。
「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を見終わって
見終わった感想。え〜〜・・・自分でハードルを上げすぎた。各主要人物にフォーカスした場面が3つ4つ同時進行の展開。なんとかついて行けたけど詰め込み過ぎな気がしてならない。あれもこれも見せたい気持ちは分からないでもないが、もっと主要キャラクターを絞って欲しかった。映像は文句なし。3D感もIMAXクオリティでバッチリだ。音響も申し分なし。ただ内容が…新作を見る度に「あぁ、スター・ウォーズはもうそろそろ終わりかな」と思ってしまう。と言いつつ結局は見てしまうのだが・・・。
新たな主人公レイ(デイジー・リドリー / Daisy Ridley)を主軸にフィン(ジョン・ボイエガ / John Boyega)やポー(オスカー・アイザック / Oscar Isaac)、敵対するカイロ・レン(アダム・ドライバー / Adam Douglas Driver)やキャプテン・ファズマ(グェンドリン・クリスティー / Gwendoline Christie)、影の最高指導者スノーク(アンディー・サーキス / Andy Serkis)などが物語のメインではあるが、昔からのファンの為か旧作の主要キャラクターのルーク、レイア、ハン・ソロなどに関する物語も織り交ぜた構成だ。
前作にあたる「スター・ウォーズ/フォースの覚醒(原題:Star Wars: The Force Awakens)」ではハン・ソロ(ハリソン・フォード / Harrison Ford)をフィーチャーし、本作ではルークにフィーチャーしている。そして次回作ではレイアにフィーチャーする予定だったが・・・。レイア役のキャリー・フィッシャーは本作が遺作となるため、それはもう叶わない。次回作でどう折り合いを付けるのか監督の手腕にかかっている。
大丈夫なのか?「スター・ウォーズ」はこれからどこに向かう
なんだか色んな観客に対して媚びた作りになっていて、本作で注目させたいのは何か?何を見せたいのかハッキリしていない。スター・ウォーズ映画としては残念ながらこれは賛否両論だろう。私などは、キャリー・フィッシャー(Carrie Frances Fisher)にとっての遺作であり、マーク・ハミル(Mark Hamill)も出演することである程度懐かしさで感動しながら鑑賞することができるが「スター・ウォーズ」という映画全体の出来としては称賛できない。余りにも安っぽい。
本作を物語として面白いか?面白くないか?で言えばあまり面白いとは言えない。「こんなシーンがあれば嬉しいでしょ?こんなキャラクターが出演したら可愛いでしょ?こんなのが好きでしょ?」といった製作側の狙いが透けて見えてしまい、さりげなさが全く無い。大袈裟にひねくれた言い方をするとスター・ウォーズファンを小馬鹿にしたような作品に見えたが、大丈夫か?このまま突き進むのだろうか。
これ本当にスター・ウォーズなのか?と疑問に感じる部分も多々ある。前作までのキャラクター像と本作のブレ。サブキャラクターのクリーチャーなども今までと何だか雰囲気が違う。フォースの使い方などまるでイリュージョン。そして誰もそれに対して驚かない。今となっては伝説的な扱いのジェダイを皆が極当たり前の様にどんなことが出来るか知ってるようだ。歴代見てきた私でさえ今回のフォースの使い方には驚いたのに・・・。なんだかスター・ウォーズの世界観が崩れてしまって別のSF映画を見せられた気がしてならない。
もう昔からの「スター・ウォーズ」ファンは今の時代のスター・ウォーズ映画を称賛することは少なくなっていくだろう。これからは新しい世代のファンを獲得するための「スター・ウォーズ」シリーズとして、これまでの世界観もぶち壊してでも全く別の物語を築き上げ、そこで大いに盛り上がればそれはそれで古くからの「スター・ウォーズ」ファンとして私も嬉しいが、それが叶うかどうかはこれからだ。古くからのファンまでを魅了する「スター・ウォーズ」映画にするには今の監督には荷が重すぎる。劇中のカイロ・レンがダース・ベイダーにはなれないのと同じで、それほどまでに「スター・ウォーズ」という映画は大きくなりすぎた。
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