最近ヤフオクネタが続いているが…先週、JBLのスピーカー「S3100」がヤフオクに出品されたことをヤフオクアラートが通知してきた。JBLのS3100は以前からずっと欲しかったスピーカーだが、ヤフオクに出品されるのは良くあることで何も珍しいことでは無い。発売当時(1995年)のカタログ掲載された定価が1本330,000円。当然2本必要なので合わせて660,000円。でも何故かネットで調べると定価が790,000円〜890,000円とブレがある。物価上昇と海外製品なので為替の関係で日本円の定価の変動があったのかも知れないが定価で売れるような新品なんて現在はもう無いのではないか?「仮に現在の定価で言えば…」と、価値を示そうとしているだけ?
Contents
元々が高価なものでもヤフオクでなら何とか
普段から色々とホームシアター等のAV機器関連の物欲が止まらないのだが、何せ思ったときにすぐ買える程お金持に余裕なんて無い。新品で無ければならないものは頑張って貯めるしかないが、新品にこだわらなくても済むモノなら元が高価なモノでもヤフオクで中古品を狙っていけば、何とか手に入るモノもある。流石にジャンク品には手を出さないが、状態がそこそこで以前から欲しかったモノなら自分で思う上限金までを入札している。こう書くとなんだかしょっちゅう入札をしていそうだが至極希なこと。
チビチビ入札は怖い
私がヤフオクで入札するときはまず、自分の思う第1希望金額で一旦入札する。すぐに投入できる全額を絶対入札しない。途中でその入札額を他の人に超えられたら、一旦落ちつき「本当にこの状態のモノでも上乗せするだけの価値があるか?本当に欲しいモノだったか?」を自問自答するようにしている。その上でも欲しいモノなら常識(中古相場)範囲内の金額で自分で今出せる上限金までを入札。それを超えられたらキッパリと諦める。それ以上は1円も上乗せしない。そんな入札の仕方だ。
今までには、もしかしたら入札されている金額にあと1000円プラスすることで落札できたモノもあったかも知れない。しかし、それを期待してチビチビと入札するとズルズルと金額が上がっていき、いつの間にか自分の今払える限界金額を超えそうで怖い。
憧れだったJBL S3100
JBL S3100は幅561×高さ1115×奥行406mm、大型ホーン+38cm(15インチ)ウーファー搭載のフロア型2Wayスピーカー。ホーンからはクリアで生々しい音とボーカルの声、38cmのドデカいウーファーから出る低音の押し出し。同じ38cmのウーファーを持つモニタースピーカーより鳴らし易いのも特徴と言える、2本100万円以内で買える憧れのスピーカーだった。
再生周波数帯域が30Hz─20kHzなんて、現在巷ではどんどんハイレゾ化している音源からするとスペック的に全く物足りないかも知れない。しかし、こん日のハイレゾ化以前のアナログ・レコード再生ではそれこそ40kHzを超える帯域が録音されているものの、高域が20kHzそこそこのスピーカーでも充分「いい音」で鳴っていた。
「いい音」とは個人の感覚であり、「○○Hz-○○kHz」と再生周波数帯域のレンジを表す数値が広ければイコール「いい音」とは限らない。カタログの高スペックを“見たからこそ”いい音と感じるのも分からないでも無いが、デジタル化された音源に対してデジタルな感覚で音など聴かないのだからスペックに踊らされてはいけない。それでもなお高音が足りないと感じたら音の特性が合うスーパートゥイーター(スーパーツイーター)を追加すればいい。でも私にとってはそれが聞こえる10代のような耳なんてとっくの昔に終わっているので必要無い帯域だ(と、自分に言い聞かせる)。「聴くのではない!感じるのだ!」と言われるとそうなのかも知れないが…。
今でも人気で高額取引されるTANNOY(タンノイ)や、ALTEC(アルテック)のスピーカーでも特性がおおよそ30〜40Hz─20〜22kHz。TANNOYは今でこそ現代に沿って〜60kHzもあるスピーカーが発売されているが、当時から「いい音」と言われている「TANNOY G.R.F.」等のスピーカーはやはり高域で20〜25kHz程度。今はスペック的に高域が40kHz以上の“数値”でハイレゾ対応を謳わないと購入の候補として入るのも厳しいのだろうか。
状態が良さそうなJBL S3100がヤフオクに出品されていた
冒頭でも述べたようにJBLのS3100がヤフオクに出品されること自体は珍しいことではないが、オーディオひと筋の買取専門店からの出品で外観の状態は古いスピーカーで中古品ながらもそここそ。S3100のスピーカーエッジはウレタン製なので経年劣化によりボロボロになっているものが多いが、エッジは修理交換が可能なのでボロボロでも構わないと思っていた。しかしいざ修理となると最低でも20,000円以上+送料がかかる。今回、時期は不明だが前オーナーが修理交換している。写真で見る限りでは問題なし。ショップでの音出しチェックも問題なしとの事。
2本で100kgを超える大型スピーカーなので送料も高いが、大阪同士なので送料も他県よりは安く済む。指定業者だが配送まで手配してくれ、しかもありがたいことに玄関先までではなく室内の指定場所まで運び入れてくれるという。スピーカー1本で56kgある大型スピーカーなので、玄関先に置いていかれてしまったら1人で設置するのに苦労するのは目に見えている。
いざ、ヤフオク入札!あっさり希望金額を超えられる
これは入札しない理由がない。以前からコツコツと貯めていたAV機器関連の貯金の一部はS3100のために別口で貯金してきたのだ。待った甲斐があったというもの。送料が安く済む分、送料込みの総額も全国からの入札を考えたらアドバンテージがある。「ここだ!」とばかりに入札したが数日後にあっさり第1希望金額を超えられてしまった。
・・・まぁ、そりゃそうだろう。条件的にも良いモノがそんなに簡単に手に入るはずが無い。競合が多いか、もしくは私の様に「こんな条件のモノを待ってました」と一気に攻めてくる人もいるだろう。一旦クールダウンして数日間改めて考え、やはり今回の様な妥協の少ない条件が次いつ来るか分からないので現在の私にとっての最高金額を再入札。そして…
「おめとうございます!あなたが落札しました。」のメッセージが!
「ヨッシャ!」という気持ちと同時に極めて個人的な趣味のモノな上、そこそこ高額なものを一括払いなので心臓がバクバクした。
ついに憧れのJBL S3100を落札
そんな、憧れだったJBL S3100がいよいよ明日、我が家に来る。このスピーカーに見合うシステム環境なんて用意していないので当分は古いDENONのアンプを使うかYAMAHAのAVアンプの「ピュアダイレクトモード」で鳴らすしかないのだが、そんなシステムでもこのスピーカーなら満足まではいかないが、それなりに充分鳴ってくれるだろう。
AVアンプに繋ぐのならホームシアターで5.1chのフロントとして使うとどうなるのかも聴いてみたい。センタースピーカーと全くスピーカー特性が違うだろうから流石に違和感があるだろうか。38cmのウーファーがあれば、サブウーファーは必要なくなるのか等、試してみたいこともある。
楽しい地獄の始まり
楽しい地獄が始まるのはこれからだ。オーディオに関してはレコードプレーヤー、MCカートリッジ用昇圧トランス、アンプ等、社会人になってからこれまで一揃えとして「取り敢えず」で購入したモノを少しずつ、アップグレードしていく日々がこの先何年と続いていく。AV機器のアップグレードは楽しいがこだわりだすと正に沼地獄。多少の妥協も必要だと肝に銘じておきつつ、またAV機器貯金を再開。
次の大きなアップグレードの目標はドルビーアトモス対応のAVアンプか、ピュア・オーディオ用プリメインアンプか、それとも4Kプロジェクターだろうか。いや、その前に・・・ヤフオクでレコードプレーヤーはどうだろう・・・と、頭の中では既に沼に入っている自分がいる。
この記事へのコメントはありません。