Blu-ray仕様:本編127分 アスペクト比:2.35:1
英語:DTS X、日本語:5.1ch DTS-HD
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芸能人の吹替えは、かつて「スター・ウォーズ」が初めてテレビ放送されたときに、“ルーク・スカイウォーカー”に渡辺徹、“ハン・ソロ”役を松崎しげる、“レイア・オーガナ”に大場久美子がそれぞれ担当したことによる、驚異のトリプル「お前は誰?」感がトラウマになっている。これじゃ無い感がハンパなかった。今なら、ネタ的にちょっと見てみたい気がするが、テレビ放送用なので不可能。
本作「キング・オブ・エジプト」では主役クラスのベック役(ブレントン・スウェイツ)に玉森 裕太(Kis-My-Ft2/アイドル)、ザヤ役(コートニー・イートン)に永野 芽郁(女優、ファッションモデル)が起用されている。ファン達の反応はどうだったのだろうか。ちなみに、吉本新喜劇の女優“未知 やすえ”もどこかに出ているらしい。「ストローで脳みそチューチュー吸うたろか!」って言ってない?
「キング・オブ・エジプト」あらすじ
神々を讃えた石像やピラミッドが建ち並ぶ古代エジプト。世界は神と人間が共生し、“生命の神”オシリス王によって統治され、繁栄を誇っていた。しかしそれを嫉んだ弟の“砂漠の神”セトがオシリスを謀殺し、王座を奪ってしまう。オシリスの子“天空の神”ホルスは、セトに妻を奪われた人間の盗賊青年ベックと手を組み、国と愛する人を取り戻すため、困難極まる冒険の旅に出る───。
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出演はニコライ・コスター=ワルドー(Nikolaj Coster-Waldau)、ブレントン・スウェイツ(Brenton Thwaites)、ジェラルド・バトラー(Gerard James Butler)、チャドウィック・ボーズマン(Chadwick Boseman)、エロディ・ユン(Élodie Yung)、コートニー・イートン(Courtney Eaton)、ルーファス・シーウェル(Rufus Sewell)、ジェフリー・ラッシュ(Geoffrey Roy Rush)など。
“神”同士が争いをして人間が巻き添えを食らい、愛する人を救うためにコソ泥の人間が神をアシストする。一息で言えばそんな映画。ヒーローものの映画も頭をカラッポにして観ることのできるが、この映画はそれの更に上を行く…いや、カラッポにしないと観られない映画。特殊能力を持った超人的な“人間”ではなく、“神”がすることだから何でもアリになる。考えても無駄。まったく違うが、お笑い芸人“モンスターエンジン”の古いネタ「神々の遊び」を思い出してしまった。
え〜っと……キッズ向け映画かな?
ストーリーから何から全てにおいて半端な感じがするこの映画。映像の合成感やライティングに至るまで。キッズ向け?仮面ライダーや、特撮ヒーローモノを観ているような感覚になった。だとしても日本では余り馴染みのない死後の世界観や神々が登場するので今ひとつピンとこない部分がある。海外では受けたのだろうかと、ちょっと調べて見たらIMDbで10段階の5.4。Rotten Tomatoesで10段階の3.5。コメントを読んでも演技から映像まで比較的残念な評価が多かった。ニコライ・コスター=ワルドー目当てなのか、男性と比較すると割合的には女性の評価が高い。実際どの辺り(年齢・性別)をターゲットにした映画だったのだろう。
設定から何から薄っぺらくて稚拙な上、映像作りも節々で今ひとつ。それなら、いっそのこととことん幼稚な映画に振り切ってしまえば良かったのに。それをカッコ良さげに大真面目にやっているから反ってシラケてしまう。せめて合成くらいちゃんと作れば良かったのに…特にベックとザヤが馬車で逃げるシーン。逃げる馬車上の2人のカットは背景との合成やライティングなどあまりにテキトー過ぎて別の意味で映画に釘付けになった。古〜い映画で車に乗っている運転手と助手席の2人を正面から見せるカット、あれを見せられているようだ。映画ほどお金を掛けられないドラマでももう少しちゃんとする。
「キング・オブ・エジプト」の正しい鑑賞の心づもり?
ホント、この映画を観るときは何も考えないことに尽きる。エジプトを舞台に神々が登場する超・超軽〜いアクション・ファンタジー・アドベンチャーとして観る。合成やCG映像のテキトーさ加減や粗も目をつぶる。日本でのテレビキャンペーンの期待感はなかったことにする。ニコライ・コスター=ワルドーが目的の人なら彼の肉体美を観て堪能だけすること。かつての少年ジャンプの漫画「聖闘士星矢(セイントセイヤ)」をアメリカが原作を無視して独自の設定とストーリーで実写化したからこうなったのだなと思うこと。色々あきらめること。
ツッコミどころ満載の映画なので細かいことを気にする人や、求める人は本作はお薦めできない。「映画なんて映像が全てじゃない!ストーリーが全てでもない!ただ何か軽い映画を観たい!」という人向け。
あるシーンでは上方から声がする
今回Netflixでの鑑賞だったのだが、あるシーンではサラウンド効果で前方はもちろん、横方向や後方、上方天井付近から声がする。「…あれ?天井付近から声?」と思った。我が家の視聴環境は基本的な5.1chにYAMAHA独自のプレゼンス・スピーカー(フロント・ハイト・スピーカー)を足した7.1ch構成になっている。DTS:Xには対応していないので天井付近からの音や声は多分、YAMAHA独自のプレゼンス・スピーカーを使ったシネマDSP<3Dモード>による音場効果のおかげかと。(シネマDSP<3Dモード>の3Dとはあくまでも音場のこと。映像とは関係ない)
以前「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」を観たときも同じ効果があった。部屋にヒビ割れが起こる時、コンクリートが割れる音が天井付近からも聞こえたが、それと同じような効果がこの「キング・オブ・エジプト」でもあった。“ファンタスティック〜”の収録音声はオリジナルがドルビーアトモス(2D版Blu-ray)。本作がDTS:X。どちらもオリジナル音声は立体音響効果を実現するための音声フォーマットだ。Netflixでは現在5.1chまでしかサポートされていないので、やはりYAMAHAのAVアンプの独自解析による仕業だろうか。それなら凄いのだが…私の視聴環境がたまたまそう聞こえるだけ?どちらにしろ楽しいから良いか。
戦うけど血の出ない映画。神々の血は“金(ゴールド)”が流れているらしい。なので出血ならぬ“出金”はある。痛みを伴うが確実に金が手に入るではないか。なんて羨ましい。そんなワケで小さなお子様とも一緒に観られる安心の……あ…ちょっとだけベッドで男女裸(に見える)のシーンがあるな。(エッチはしてない)
Netflixは日本語吹替えも対応しているので、いつでもオリジナルの英語版と切り替えられる。Amazon Fire TVを持っていれば、Netflixも検索対象になるのでマイクが記されているボタンを押しながら元気よく「きんぐ おぶ えじぷと!」とリモコンに向かって言えば音声検索でNetflix版がヒットする。
(元気なく言っても呼び出せる)
まだまだ寒い日が続くこの季節、服を着込んでレンタル屋に出かけなくても自宅で映画を借りられる。ふらっとレンタル屋に立ち寄る感覚で中を覗くと意外と知らなかった面白い映画に出会う事も。コレ1つでNetflixやU-NEXTはもちろんのこと、今必死でキャンペーンを続けているスポーツ専門オンデマンド「DAZN(ダ・ゾーン)」も見ることも出来る。(それぞれ別途加入が必要)
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