スパイダーマン:ホームカミング(原題: Spider-Man: Homecoming)

スパイダーマン単品映画というよりも映画「アベンジャーズ」と同一世界のクロスオーバー作品。なのでアベンジャーズの成り立ちや2016年公開の「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(原作:Captain America: Civil War)」を知っていないと、映画冒頭から「コイツらは何?」となってしまい、スタートからつまずくことになる。製作側は「スパイダーマンの映画を観るかい?じゃぁ、マーベル作品は知ってるよね!?だったらアベンジャーズも知っているでしょ!?。当然シビル・ウォーも観ているよね!」ってな具合で「知っている&観ている」事を前提に世界があるので、初見の人はポッカ〜ンとなる。

Blu-ray仕様:本編133分、2.35:1
英語:5.1ch DTS-HD マスター・オーディオ、日本語:5.1ch DTS-HD マスター・オーディオ
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2017年公開のジョン・ワッツ(Jon Watts)監督による、実写版映画スパイダーマン・シリーズの6作品目。主演はトム・ホランド(Tom Holland)、 ジェイコブ・バタロン(Jacob Batalon)マイケル・キートン(Michael Keaton)、ジョン・ファヴロー(Jon Favreau)、ゼンデイヤ(Zendaya Maree Stoermer Coleman)、ローラ・ハリアー(Laura Harrier)、ロバート・ダウニー・Jr.(Robert Downey, Jr.)など。

「スパイダーマン:ホームカミング」あらすじ

ベルリンでのアベンジャーズの戦いに参加し、キャプテン・アメリカからシールドを奪って大興奮していたスパイダーマン=ピーター・バーカー。昼間は15歳の普通の高校生としてスクールライフをエンジョイし、放課後は憧れのトニー・スターク=アイアンマンから貰った特性スーツに身を包み、NYの街を救うべく、ご近所パトロールの日々。そんなピーターの目標はアベンジャーズの仲間入りをし、一人前の<ヒーロー>として認められること。
ある日、スタークに恨みを抱く宿敵“バルチャー”が、巨大な翼を装着しNYを危機に陥れる。アベンジャーズに任せておけと言うスタークの忠告も聞かずに、ピーターはたった一人、戦いに挑むが ─ 。

ソニーピクチャーズ公式サイト「スパイダーマン:ホームカミング」より引用。 © 2017 SONY PICTURES DIGITAL PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

キャスティングで面白いのは今回スパイダーマンの敵になるマイケル・キートンだ。彼は映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(原題:Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)」に主演の“バードマン(一応ヒーロー役)を演じていたハリウッドの役者役”(ややこしいな)で出演している。これは狙ってやっているのか…どうなのか。

ちなみに「ホームカミング」とは、アメリカの高校や大学の一大イベント。卒業生たちを年に一回母校にお迎えし、ダンスや同窓会など各種イベントを楽しむ伝統的イベントなのだが、実際のところはそれを口実に1週間生徒がお祭り騒ぎをするだけのようだ。

ノリが高校生で今どきっぽい少年

良く喋るし、よく動く。若いなぁ〜と思えるヒーロー。落ち着きがないとも言える。軽快な会話で少しどこかおちゃらけてニューヨークの悪党を捕まえるのだが、今までの映画に登場したスパイダーマンより中身が高校生というのはよく伝わる。これまでのスパイダーマン・シリーズの中で一番コミカルで“らしさ”が出ていて面白い。

「アベンジャーの一員になりたい」、「もう子供扱いされたくない」というのも大人社会に入ろうとする高校生ならでは。なのでしばしば大人の言う事を聞き入れずに自分一人で何とかして認めて貰おうとした結果、子供ものように勝手な行動を取ってしまう。「子供だなぁ〜」と大人が思う瞬間。そういうのが本作のスパイダーマンは上手く表現されている。

そんな子供なヒーロー“スパイダーマン”に父親の様に見守るトニーが、結構この映画でカブを上げた気がする。この映画では本当の父親の様にピーターを成長させる。ピーターとの会話がまるで親が我が子を叱るようなのだ。

ピーターに対し、父親の様に叱るトニー。今回は随分渋い役柄だ。

メイ叔母さんがセクシー過ぎる

メイおばさんにビックリした。イメージ崩壊。いくらなんでも若い過ぎるし、色気がありすぎる。若い人にとったら実年齢(アラフィフ)共に十分“オバさん”なのだろうが、コミックでは白髪の完全に「おばあちゃん」なのに…。原作コミックを映画化したものとしてはかなりの冒険。原作と違ってもやり過ぎればアリになってしまうのか、観た人にはかなりのショックと称賛(?)が巻き起こったようだ。初代3部作の「スパイダーマン」に出演のローズマリー・ハリス(Rosemary Harris)位がちょうど良い感じなのだが、コミックではもっと細い(…失礼)。

どこをどう間違えてマリサ・トメイ(Marisa Tomei)など起用したのだか。・・・まぁ良いけど。この映画に出演する女性でメイ「叔母さん」が一番セクシーなのはどうかと。・・・とても良いけど。

カタカナで書くとメイ「オバサン」…メイ叔母さんのイメージ崩壊。

メイおばさん,マリサ・トメイ,Marisa Tomei,スパイダーマン:ホームカミング

メイおばさんは料理なんて失敗しない・・・。括った髪の毛をといて“ふぁっさぁ”なんてしない。

「スパイダーマン:ホームカミング」は冒頭で3Dを諦めた珍しい映画

本作の冒頭プロローグが終わってマーベルロゴが登場した後、ピーターが自撮りしながら大興奮している。憧れのトニー・スターク(=アイアンマン)からスパイダーマンのスーツが届いたからなのだが…。3D版を観ていたのだが、映画で冒頭いきなり自撮りから始まる。リアリティと臨場感、興奮を高校生らしく“自撮り”で表現しているのだろうが画面がブレにブレまくる。3Dなんて関係ない。

画面アスペクト比が変わり、自撮りのシーン。


ブレブレ・・・。こんなもの10分近く見せられて・・・・


3Dもへったくれも無い。

しかもシーン(ピーター自撮りムービー)が切り替わりながら10分程それが続く。3Dメガネでそんな映像を約10分も見せられると結構な苦痛を感じて、メガネを外して2Dに切り替えた。何度も観た映画ならいざ知らず、意気揚々と初見の3D映画を途中で2Dに切り替える事なんてしたのは初めてだった。何これ。3Dどころではない。私は3D酔いはしないし、3D映画は好きなのだがこれは絶対2Dをオススメする。コミカルさなどは3Dとは関係なく2Dで充分面白い。さすがに自撮りのシーンは3D版であっても2D表示だが字幕が浮かび上がって見えるので見づらい。このシーンを過ぎれば、普通に観られる。かなり高い所から下を覗き込むなど3Dで観たい箇所もいくつかはある。それでもパンフォーカスでは無い(遠景がボケる)ためイマイチなのは想像がつく。

背景が速く流れて3D向きでは無い上、表現も他の3D映画と比較してあまり上手くない。結局、2Dで通して観てしまったので次回冒頭の自撮りシーンを飛ばして3Dを観ることにする。ガタガタ、ブレブレの映像は流石に24fpsでアクティブ・シャッター式ではキツイのかも知れない。流石にチラついた。劇場などのパッシブ式だったら問題無いかとも思えるが、途中で「やっぱり2D版を観ます」なんてできないから、映画館で観なくて良かった。

あ!あれはLEGOのデス・スター!

画面向かって左下にあるレゴ・ブロックは・・・

劇中に登場するLEGO(レゴ)ブロックのスター・ウォーズ・シリーズ「デス・スター」。唯一、ダース・ベイダーのキャラクターが付いている。これデカイがメチャクチャ高い。一度、大阪のキディランドで見た事があるが、箱もメチャクチャデカかった。市場価格で70,000〜80,000円位もする。3,500ピースオーバー。スター・ウォーズファンとしては欲しいが無理だな。入れるケースも無ければ置き場所にも困る。劇中にXウィングもちらっと見える。レゴ・ブロックの会話もあり結構ガッツリと出てくる。これはパロディなのか。リアルな高校生を表現するのに演出しているのか。映画を観ながら見た瞬間「あ」と言ってしまった。

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私が購入したのはこちらの3D版。記事に書いたように結果として通して3Dで観ていない。なんとも勿体ない作品。なんでもかんでも、“とりあえず3D化しておけ”的な映画では困る。しっかり考えてデザインされた3D映画でなければ3Dで観る価値はない。役者やキャラクターを“立体視”出来るだけでいい人なら「是非3D版で」と思うが、「3Dで空間を感じたい」人に本作はオススメしない。

スパイダーマンは3Dに向いていないのか、ただ監督が悪いのか「アメージング・スパイダーマン」に続き、ことごとく私の中では「3D版ならでは」が、イマイチで終わっている。誤解があるといけないので付け加えると、「スパイダーマン」映画としては「アベンジャーズ」を知っていれば十分楽しい映画だ。もし知らないなら「アベンジャーズ」と「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の戦いだけを軽〜く人に聞くなり知識に入れて観れば十分楽しめる。



 


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