穏やかではないアイキャッチを作ってしまったが、対決記事や比較を書いている訳ではない。私が現在、SpotifyとAmazon Music unlimitedに加入してお試し期間中でどちらかを決めかねている。Spotifyの3ヶ月間100円で聴くことができるキャンペーンは12月いっぱいで終了する。Amazon Music unlimitedも現在3カ月99円キャンペーン中。こちらは今のところ終了予定はない。お試しに関するキャンペーンは各社それぞれ、ちょくちょくやっている。Amazon Music Unlimitedは夏頃に「4カ月99円」などもやっていたので今回のキャンペーンが終わってもまた別のキャンペーンがあるかもしれない。なので焦る必要はないのだが…次があるとも言い切れないのが商売のやり方。
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SpotifyとAmazon Music unlimited
これまでSpotifyは広告アリの無料版で、Amazon Musicはプライム会員として楽しんでいたが、スポーツチャンネル・オンデマンドのDAZNをF1シーズン終了と共に一旦解約したので代わりに良く聴く音楽ストリーミングに本格的に加入しようかと。SpotifyもAmazon Music unlimitedもそれぞれ4,000万曲以上の音楽が聴けると似たようなものの、使い勝手と若干登録音楽に差がある。個人的にはインターフェースの使い勝手はSpotifyの方がいいように感じるが雰囲気やムードで音楽を探そうとする場合はAmazon Musicの方がジャンルやプレイリストが全て日本語で書かれているので分かり易い。Spotifyはジャンルは日本語対応しているもののプレイリストはまだまだ英語表記が多いので英語が単語レベルで全くチンプンカンプンの人は探しにくいかも知れない。検索もアルバムやアーティスト名など英語表記でないとヒットしない場合も多い。
SpotifyとAmazon Music unlimitedの音質
音質に関してはどちらも大きな差は無い。Amazon Music unlimitedが最大256kbps(AACフォーマット)。Spotifyが最大320kbps(フォーマット非公開)とビットレート最大値の数字で比較すれば若干Spotifyの方が音質は高いように見えるがあくまでも可変ビットレートであり一般の耳ではその判断はできない程度。ストリーミング音楽再生に高音質を求めるならCDクオリティのロスレス音楽配信をする「Deezer HiFi」というストリーミングサービス(月額1,960円)を利用するほうがいいが、そもそも流れてくる楽曲のマスター音源が何なのかもよく分からないので現代の楽曲以外は「高音質」かどうかは別の話だ。
JAZZなどで古い音源は古いまま流せば良いのではと個人的には思うのだが中にはリマスターされている音楽もあり、古い音源である程度音圧が上がっているのは良い面としても、やたらクリア感のある楽曲がある。恐らく編集段階でノイズを取るなどのデジタル修正が加えられているのだろう。それはそれで雰囲気や空気感など必要な何かもノイズと共に無くなっている音がするので個人的には「要らんことするなぁ…」なのだ。現代のJAZZを聴くと目が覚めるほどクリアで、ウッドベースの音からピアノ、サックス等全てがリアルで生っぽい音がする。
「ハイレゾ」が必ずしも「高音質」ではない
「高音質の定義」云々になると話がややこしくなるので、ここでは一旦「高音質=生音に近い」として話を進める。SpotifyやAmazon Musicなどでも利用するには十分な音質だと個人的には思うものの、世の中の流れは「ハイレゾ」だ。「ハイレゾ=高音質」と耳にするが、それは現代の収録環境ならではの話である。最新の楽曲を追いかけて高音質で聴きたいなら当然ハイレゾの方がそのまま高音質につながる。しかし、JAZZなどで古い楽曲を聴くとどの道、当時の録音マイクが現代ほど良くないので帯域が狭かったり、録音レベルが低かったりでいくらハイレゾや、ハイレゾでは無いにしても最大256kbpsや320kbpsやロスレスを謳ったところで元の収録音源の問題がある以上、現代レベルの「高音質」にはほど遠い。まるでSD映像を8Kテレビで見るような感覚と同じだ。それは巷で流行のハイレゾと謳っている音響機器でも同じ事で元の収録された音源(マスター)が悪いと出口をいくら高級なもので良くしても「高音質」な音は流れてはこない。当時のマイクで拾った音をアナログレコード並みに「解像度」が高く空気感などもほぼ余すことなく再生が可能という意味では間違っていないのだろうが、先に述べたようにノイズ除去などのデジタル加工したものはやはり空気感が無くなっている気がする。
クラシックやJAZZを聴くと楽器そのものの音質が一つ一つ繊細なので顕著に音の違いが分かってしまう。現代のポップスやロックなどの音楽はシンセサイザーを使ったり、コンピュータを使った打ち込みのパーカッションなど、楽器本体そのものが共鳴して音が鳴らないのでスピーカーから流れてくる音がオリジナルに近い音なのだと思うこともできるが、クラシックやJAZZなど間近でマイクを通さず楽器本体が響かせ奏でる「生の音」を知っているだけにスピーカーを通して聴くとやはりソレっぽい音に聞こえるだけで生音との違いは明らかに分かってしまう。これはマイクを通す以上どう頑張っても絶対に完全再現はできない音だ。それを音響エンジニアやオーディオマニア達は出口で生音を忠実に再現できるように努力したり、“スピーカーを通してこそ”の心地良い音を目指して努力をしている。それを滑稽だと言っているのでは無い。その人達の努力のおかげで私達は豊かで楽しい音楽ライフを満喫できている。
もう耳ではアナログレコードとの差が分からない
現在、音楽好き・オーディオ好き、が聴いているであろう主流の音楽データである「ハイレゾ」音源。私はハイレゾデータは持っていないが(容量もデカいし)、その辺の家電量販店に行ってハイレゾプレーヤーの売り場に行けば展示用のデモ機で聴くことができる。店内なので周りが若干うるさいことを考慮してもアナログレコードに匹敵するほどに凄く密度の高い良い音が出ているのには驚く。ここまでくるともうアナログレコードはジャケットを眺める事や、レコード針を落とすなどの儀式に“味わい”があるだけで、音に関してはブラインドテストだと恐らく私はどちらか分からない。むしろアナログより良い意味でエッジが立っているので音のディティールがハッキリしている方がデジタルなのだろうと「たぶん」で判断するしかなくなる。アナログレコードに比べて手軽で高音質な音が楽しめるのはいい時代になったとつくづく思う。あとはその音データは何年先まで持つのかくらいだろう。アナログレコードは物理的な破損をしない限り聴くことができるが、データの音楽は手軽な分、簡単に消失してしまうという反面も併せ持つ。そういったリスクを考えると安全を期してクラウドに保存すればいいのかもしれない。しかし、それでも新たなフォーマットが出たり、それに対応する機器が販売されたりで日進月歩も激しいのもデジタルならでは。
3カ月後にはどちらが残るのか
ハイレゾ音源と比較すれば不満も出てくるかもしれないが、SpotifyやAmazon MusicでもiPhoneに無理矢理詰め込んだ高圧縮のmp3フォーマットの楽曲データよりは断然音が良いので結構満足できるレベル。腰を据えて目を閉じ、耳をそばだて聴く音質には少し及ばず、軽く流して聞くだけのBGMにするならオーバースペックな音質だ。HEOSやAmazon EchoシリーズはSpotify、Amazon Music unlimitedどちらも対応している。3ヶ月間は両刀使いで使い勝手やラインアップを比較しながら聴いて、3カ月後にはどちらかを解約。私の頭の中ではかつてテレビで放送されていた「家族そろって歌合戦」の動物パネルが登っていくトーナメントの状態(負けた方のパネルが「カターン」と落ちていくアレ)…若い人たちは知らないか。
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