J・J・エイブラムス(J.J. Abrams)監督による2019年12月20日に公開された「スター・ウォーズ」シリーズ3部作の第3三章。日本で1978年に公開された「スター・ウォーズ」(後に「新たなる希望」とサブタイトルが付く)から実に9作品目にあたる3部作の完結編。
久しぶりに休暇が取れた2020年になるこの正月休み。待望の「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」をいつもの大阪エキスポシティ109シネマズのIMAXへ鑑賞しに行った。もちろん3D上映版だ。これまでネットを始め、全てのスター・ウォーズ関連の情報を自らシャットアウトしていたものもやっと解禁になる。
年末の映画として観ようと思っていたが、妥協できる席が取れないので正月(1月1日)以降の日にしようと思ったら、元日以降の席は年が切り替わる元日の0:00からしかチケット予約できない。大晦日に酒を呑んで予約を忘れてしまわないようにリマインダーを携帯にセットしておいた。0:00ジャストになって妻と簡単な新年の挨拶を交わした後、速攻でチケット販売サイトにアクセス。1月3日の正午辺りの上映時間を目指してチケットサイトの座席指定画面を開くと座席の空席を示すブルー色の席のアイコンはほぼグレー色(予約済)に変わっていた。なんて早い反応。仕方ないので3日を諦めて4日に変更し、なんとか妥協範囲内の席を確保した。
最終章の「スター・ウォーズ」を鑑賞しに、いざIMAX場内へ
この圧倒的なスクリーンサイズ(26m×18m)はやはりいい。スクリーンサイズ日本イチを誇っていた大阪エキスポシティのIMAXは見た目にはほぼ変わらないほどの数値だが昨年完成した東京池袋のグランドシネマサンシャインのIMAXシアターにサイズ(25.8m×18.9m)は若干インチ数で超えられた。個人的に内装はグランドシネマサンシャインのIMAXシアターに完敗してる。あの壁面や座席等のラグジュアリー感は大阪エキスポシティには全くないが、いずれにしてもIMAXの巨大スクリーンの迫力は家庭では絶対に実現できないサイズなので価値がある。
これが、最後のスター・ウォーズ
1978年から長年見続けてきた「スター・ウォーズ」シリーズも本作が3部作の最終章。最後の作品となる。ジョージ・ルーカス本人による構想は2部までの6作品までで、第3部(7作品目)の作品からルーカス本人は既に外れているが、これまでのキャストを含め、スカイウォーカーの家系を軸として進めてきた「スター・ウォーズ」としてはシリーズ最終章となる。これ以降はディズニー配給映画として「スター・ウォーズ」という同タイトルを冠した新たに作られる物語であり、全く別物になるだろう。今までの強烈な基盤があるのでそう簡単には廃れないだろうし、今はまだまだ売れるコンテンツなのでディズニーは多分しばらくはしがみ付くのではないだろうかと予想するが、個人的にはいっそのこと今回でスパッと気持ちよくシリーズとしてのスター・ウォーズは終わらせて欲しいと思ってしまう。
「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を観終わって
劇場で観終わった感想としては、え〜〜っと…泣いた。というか場内でエンドロール時に自然と涙が出た。ネタバレになるので具体的には語れないが、劇中のシーンが過去歴代のシーンとオーバーラップするように制作されている。さらにいつものファンファーレから始まるエンドロールの音楽も歴代の曲でメドレー構成されている。なるほど、やはりそうきたか。残念ながら映画の内容で純粋に感動したのではなく、過去から現在まで賛辞も文句も言いながら子供の頃から楽しんだ「スター・ウォーズ」シリーズが終わりだと思うと、走馬灯のように映像が昔の思い出と共に頭の中で溢れ出し、何とも言えない気持ちがこみ上げてきて自然と涙が出た。
映画内容は各人思うことはあるだろう。この「スター・ウォーズ」という映画は初期三部作以降、上映後は必ずファンの間で賛否両論になる映画。本作も例に漏れず賛否両論となっているようだ。それがこの映画の盛り上がり度合いのバロメーターになっている様にも感じる。私も本作は色々ツッコミを入れたいところが多々あった。その1つを挙げれば「フォース」の安っぽさ。前回「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」辺りからどうもフォースという概念(設定)が酷く崩れてきている様に感じていたが、今回はそれが1番ヒドイ。監督を含めた制作に携わるスタッフも歴代の「スター・ウォーズ」映画を愛してきた人達だ。人それぞれのフォースの解釈はあってもいいと思うが、個人的には何だが手品やイリュージョンを見せられているような安っぽさを感じたのは否めない。
3Dに関しては相変わらずポストプロダクションによる3D映像だ。これに関しては端から期待していないが、分かっていても3D版を観てしまう。映像がアップではない引き(ワイド)の人物に関しては詳細にモデリングされていないので平面的に見え、元々CGで描かれた戦闘機や背景などのメカニカルな部分は立体的に見えるディズニーっぽい立体映像だ。
音響に関してはこれまでになく音圧が高く感じた。全身はもちろんのこと、物理的に座席がビリビリと振動するほどの重低音がふんだんに含まれた爆音。後半は座席が揺れっぱなしで凄い。
今後も「スター・ウォーズ」コンテンツは盛り上がりを見せるか
一区切りついた「スター・ウォーズ」シリーズだが、これからもディズニーによる新たな「スター・ウォーズ」映画が登場するだろう。しかし、個人的に年々盛り上がるスター・ウォーズ公開イベントを非常に心配している。まるでハロウィンのようだ。本当に映画を楽しみにしているのか、ただコスプレしたいだけなのかよく分からないところもあるが年々盛り上がる公開イベントのコスプレは一部のマニアが始め、一気に広がりを見せた。ただ、この勢いが怖い。今の時代、一気に盛り上がるものは、逆に一気に引く勢いもあるので、長年愛され続けた「スター・ウォーズ」シリーズが急に世間から、今の言い方で表現するなら“オワコン”となる可能性もある。企業も今の勢いに任せてグッズや関連商品やショップコーナーを節操なく爆発的に増やさず、今まで通り“地味に長く”この映画を愛し続けてもらいたいと願う。
あとは映像ソフトの販売を待つことにしよう(4K抱き合わせ版か)。
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