当時は全面的にCGによる映画制作が無かったことから話題にはなったが、今の技術とは雲泥の差があるのは想像に難しくなく、それを期待して見るとビックリするほどショボイく、目もチカチカする。しかしストーリーは勧善懲悪の単純で分かり易い内容で今ほどリアルを追求するための話の複雑さはない。
本編125分、1.78:1(16:9ビスタ)&2.35:1(シネスコ)混合
英語:7.1ch DTS-HD マスターオーディオ(ロスレス)、日本語:7.1ch DTS-HD マスターオーディオ(ロスレス)
せっかくの7.1ch仕様なのだが、我が家では現在5.1chのシステムしかないので、7.1chだろうがドルビーアトモスであろうが残念ながらAVアンプ側で自動的に5.1chに割り振って再生される。7.1chはスピーカーの追加だけで済むが、ドルビーアトモスに対応しようとするとスピーカーの追加は勿論のことAVアンプまで対応したものに買い替えないといけないのでお金がしんどい。そもそもピュアオーディオ用にまずスピーカーを買い替えたいのでAVアンプのドルビーアトモス対応は当分先。本作はドルビーアトモス対応ではないので関係ないか。アスペクト比が1.78:1と2.35:1の混合になっている。これは以前紹介したブログ記事「ダークナイト ライジング(原題:The Dark Knight Rises)」と同じく再生中に切り替わる。IMAX上映でスクリーン全体を使ってのシーンがBlu-rayでは1.78:1で表示される。
「トロン:レガシー」あらすじ
20年前に失踪した、デジタル界のカリスマである父から謎のメッセージを受けたサム。消息を追い、父が創造したコンピューターの世界に偶然入り込んだサムは、独裁者クルーから命を狙われ、謎の女性クオラに救出される。やがて、この世界に隠された人類の存在を脅かす恐るべき秘密を知ったサムは、父の手掛かりを握るクオラと共に、クルーとの壮絶な戦いに挑む―。
「トロン:レガシー」公式サイトより引用 ©Disney
要はコンピューターの中(プログラム)の世界(劇中では「グリッド」と呼んでいる)のプログラムを擬人化した物語と言えば分かり易いだろうか。プログラムの世界にいる人間(に見える)は一人一人を個々のプログラムと考え、グリッド内で作られたプログラムと人間界からグリッドに入り込んだ主人公=サム(ユーザーと呼ばれる)が陰謀を企てるプログラムと戦う映画。これこそがこの映画の世界観であり、初めにそこにつまづくと話についていくのが辛くなる。何故コンピューターの世界に入れるのかとか、何故コンピューターの世界に入っても人間の姿なのかとか、野暮なことは考えず「そういう世界」と割り切ってしまったほうがこの映画は楽しく見られる。この映画はそのコンピューターの世界の表現が面白く美しく楽しい。
前作のトロンは時代を先取りしすぎていた?
現在販売されている前作「トロン」のパッケージ。上がBlu-ray版で下がDVD版のジャケット。DVD版のチープ感のあるジャケットの方が前作「トロン」の世界観に近い。Blu-ray版のジャケットは格好つけ過ぎな感じがするが映像の画の寂しさは近い。
3Dの使い方が逆転的発想で面白い
「トロン:レガシー」は、3Dに一気に火をつけた映画「アバター(原題:Avatar)」の翌年だったので、なかなか気合いが入っているように見える。3Dの使い方が面白い。全編3Dにするのではなく劇中の現実世界を2Dで、コンピューターの中の世界(グリッド)を3D映像で映し出す。この逆転的発想が面白い。スクリーン上の現実の世界を2Dで、非現実な世界を3Dで立体に見せることは、私たちの実生活では逆だ。現実が立体(3D)であり、非現実な映画やテレビなどは平面(2D)だ。立体的だが日常とは感覚が違うところを「グリッドの世界」として描き出すのに3D映像を使う。3D映像は確かに私たちが日常生活の中で立体と捕らえているモノとは少し違う。その ”違和感” を利用した映像効果として取り入れている。立体感は「アバター」ほどないが ”違和感” という面では成功していると思う。
主人公サムが乗るバイク、DUCATI
Ducati Sport-classic 1000 biposto
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日本では1975年までノーヘルでも罰則は無かった。今は義務化され法律上絶対にやってはいけないが、かつて実際ノーヘルでバイクにゆるく乗るのは風が気持ちよかった。しかしスピードを上げると危険なのは勿論のこと、向かい風が強すぎてメッチャ息がしづらくて結構苦しい。鼻づまりならアウト。決して「風になる」ことはない。
映画に関するバイクの四方山話
Kawasaki GPZ900R
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