前回に続き、マランツのAVアンプ SR8012設置。「やるべき事&できる事」が多すぎて、全部は紹介しきれないかも知れないが、しばらくこの記事が続きそうだ。
解説書が附属のCD-ROMやWEB上のPDFしかなく、しかも非常に読みづらい。これまでとメーカーが違うので見慣れないせいか各種説明や機能の後に実際の設置方法が記述されているイメージ。頭から読むよりもあくまで辞書的な扱いで目次や最後の索引から探してページを探す方が早い。PDFなので目次のページが書かれている数字をクリックすれば目的のページにジャンプする。このあたりは紙よりも便利。しかし基本的に面倒くさがりな性分なので取り敢えず読むよりも先に、スピーカーの配線など分かるところまで取りかかる。
そこそこ重いSR8012をスチールラックに押し込み、各種ケーブルの配線をする。スピーカーの配線だが、以前のAVアンプ、YAMAHAのRX-V767は各スピーカーの端子一組ずつプラス・マイナスがタテに並ぶ。対してマランツのSR8012はプラス・マイナスが全て横に並んだ状態(下の画像赤枠囲み参照)。ちょっとしたことなのだが、私の様なバナナプラグやY端子(YラグやYプラグ)などを使っていない者にとっては、配線する際に取り付けやすいので助かった。
YAMAHA RX-V767からケーブルを取り外す際に簡易のラベルを付けていたので取り付けは比較的スムーズに終わった。相変わらず配線がヘタで美しくはないが以前よりも何かスッキリとして見える。
電源投入。懇切丁寧な「セットアップアシスタント」が起動する。
いよいよ、電源を投入する。小さく「カチン」という音がしてフロントパネルにあるイルミネーションライトのブルーリングが光る。結構明るい。我が家の場合は視聴者の左側面に設置しているので視聴の妨げにはならないが、スクリーン側正面に設置すると目立つ。ブルーのリング状に光るイルミネーションライトはカッコイイのだが視聴の妨げになるようだったら本体にある「DIMMER」と書かれているボタンを3秒以上長押しすると消灯できる。再度光らせる時も同じ操作。
AVアンプからのHDMIケーブルはテレビにも接続されているのでテレビをモニター代わりにしてセットアップ画面を確認する。テレビ画面には最初の電源投入時に起動される「セットアップアシスタント」が映し出され言語の選択からスタート。この「セットアップアシスタント」があれば初心者でも指示に従うだけでセットアップを完了することができる。ある程度、接続に関して分かっている者からすれば「そこまで必要か」と思う程メチャクチャ丁寧な手順で教えてくれる。なるほど、説明書が読みづらくてもこれがあれば誰でも接続して音出しするまではできる。初心者は取り敢えず各種配線する前に本機とテレビをHDMIで繋ぎ電源さえ投入すれば、後は指示に従うだけで完了する様になっている。附属にある別紙の「かんたんスタートガイド」はこのセットアップアシスタントに導くため、テレビと本機の接続、その他ネットワーク接続用のルーターやWi-Fiの準備だけを説明している。
後は指示に従って各種設定を行うだけ。
そうか…こんなところからアシストが始まるのか…。
分かっている人は「次へ」を押してどんどん進む。
フロント(左・右)・チャンネルから順にサラウンド・チャンネルへと接続説明が続く。どの端子にケーブルをつなげばいいのかビジュアルで分かり易く説明してくれる。私はアシスタントを起動するよりも先にスピーカー接続を済ませてしまったので間違いなく接続されているか確認用として。
Auro-3Dやドルビー・アトモスを構築する際はスピーカーの構成をここで指定する。我が家の場合は以前のYAMAHA RX-V767を使用時にYAMAHA独自のプレゼンス・スピーカーとして設置した「フロント・ハイト・スピーカー」が既にあるので「2台(1組)」を選択。トップ(天井)スピーカーでのドルビーアトモスではないが、本機SR8012のサウンドモードではフロント・ハイト・スピーカーでもドルビーアトモスのスピーカーとして利用できるのでそのまま利用した。実際のトップスピーカーを設置するよりもリアリティは期待できないが、それなりには聞こえるだろうと期待を込めて…。
指示に従って進めるとスピーカーの接続が表示されるが、接続されたスピーカーやリスニングルームの音響特性を測定し、最適な設定を自動的に設定される「Audyssey®」セットアップが起動する。以前のYAMAHAでいう自動測定ツールの「YPAO」と同様のもの。「Audyssey®」では最低でも6カ所で測定する。附属のマイクと附属のマイクスタンドがあるのだが、マイクはいいとして附属のマイクスタンドが紙でできている。昔の小学館の雑誌「小学生1年生」の“ふろく”のような工作を要する。「マイクスタンドがないなら、取り敢えずこれを使っとけ」と言うレベルだが、できればコンパクト・デジタルカメラ用の小型三脚など用意している方が望ましい。
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アシスタントを全て完了しなくても、後から何度でもセットアップアシスタントをイチから実行したり、個別でも設定アシスタントを実行できるので、ここで何が何でもセットアップアシスタントを全て終わらせる必要はない。「Audyssey®」セットアップさえ完了すれば一先ずは音出しはできるので以降よく分からない事に関しては、スキップしても構わない。
スピーカーが多いとそれなりの時間を要する「Audyssey®」セットアップ
「Audyssey®」セットアップでは今回サブウーファーを入れて9本のスピーカーを8カ所で測定するので9本×8カ所=72回もテスト音が流れた…長い。測定するだけでそれなりの時間、大人しく音を立てずに待つのは結構大変な作業だった。放っておけば勝手に終わるわけではなく、測定ポイントを順に変えていかなければならないので、どこか別の部屋で本を読んで全てが終わるのを待つこともできず、次の指示がでるまでひたすら待つ。ドルビーアトモスを導入したら最終は12本のスピーカーになる予定なので12本×8カ所=96回のテスト音を流すことになる。それ相当の時間を要する。
各個別(ペア)でスピーカーのクロスオーバー周波数が設定される
測定結果の詳細を見てはじめて気づいたが、サブウーファーとのクロスオーバー周波数がスピーカー別で設定されている。これは嬉しい。私のように“今家にある使えるスピーカーは使う”という統一感のないバラバラ(各ペアは流石に同じ)のスピーカーを使っているとスピーカー毎の周波数特性もまちまち。以前まではクロスオーバー周波数の設定がひとつだったので全てのスピーカーに対して同じクロスオーバー周波数が設定されていたが、SR8012では各スピーカー毎にクロスオーバー周波数を決められるので、サラウンド音声ではサブウーファーから無駄に音が出力されることなく、より自然なサラウンド感でスッキリするはずだ。
フロントスピーカーの項目がないのはフロントスピーカーに利用しているJBL S3100のサイズが「Audyssey®」で「大」と認識されて「フルレンジ」になっているためサブウーファーとのクロスオーバー周波数がない。流石JBL S3100。以前の「YPAO」では「小」と認識されていたが…やるな「Audyssey®」。
次回はいよいよ音出し確認。
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