独自のオリジナルコンテンツに力を入れるNETFLIXが、その制作費に投資するためを理由として最大350円、月額料を引き上げると2018年8月23日の日本経済新聞に掲載された。個人的には2019年にディズニーが独自運営するVOD(ビデオ・オン・デマンド)を待たずしてNETFLIXの解約を“する”か“しない”かの選択を迫られる状況。
値上げの理由が「オリジナルコンテンツの製作やイノベーション、字幕や吹き替えなどのローカライゼーションに投資するため」とNETFLIXは発表しているがイノベーションや字幕・吹替のローカライゼーションもおそらくオリジナルコンテンツに対してのことを指している。オリジナルコンテンツは確かに観れば面白いモノもあるが…、決して今回の値上げが劇場公開された映画を配信する権利を買うためのものではないことは明か。レンタルビデオ代わりに過去の映画やドラマを含めてメジャーな作品も観たい私にとっては、いよいよ魅力が無くなってくる。解約のカウントダウンが始まるか…。TVドラマの初代「スター・トレック(宇宙大作戦)」は全部観てしまいたい!
新料金は以下の通り。(いずれも税別)
プラン名 | 現行料金 | 新料金 | 値上げ幅 | プランの特長 |
ベーシック | 650円 | 800円 | +150円 | SD解像度 同時視聴台数 1台 |
スタンダード | 950円 | 1,200円 | +250円 | HD解像度まで 同時視聴台数 2台 |
プレミアム | 1,450円 | 1,800円 | +350円 | 4K UHD解像度まで 同時視聴台数 4台 |
国内VODであるU-NEXTの料金と比較すれば、プレミアムでもまだ安い方と考えるべきか。メジャー映画作品では「スーパーマン」や「バットマン」等、DCコミックスのヒーロー映画を多く制作しているワーナー・ブラザーズ系が多く見られるが、これももしかすると時間の問題かも知れない。日本のドラマ、映画、アニメなどはあまり見ていないので分からないが、それなりにラインアップされているように見える。
ドルビーアトモスや4K UHD配信にもいち早く対応し、オリジナル作品ながらも作品数が多いのもNETFLIXの魅力だ。レスポンスの良さや技術面ではかなりの魅力があるが、それもこれも自分にとってコンテンツに魅力があればこそ。KDDIと提携しauのスマホとNETFLIXの利用料を含んだセットプランも近く提供開始するとされている。VOD会社が値上げすることは携帯電話会社にとってはセット売りでVOD会社の加入料を安くすることでウリになるだろうが、既存のVOD契約者にとってはただただ値上げされるだけで辛い。
NETFLIXも加入者数の伸びが鈍化していることも今回の値上げにつながっている。会社は成長を続ける中、加入者数はいずれ飽和状態になる。携帯電話は個人契約だが、VODの多くは世帯契約なのでその加入者数のカウントは携帯電話より少ないはずだ。それを伸ばし続けるのは難しい。新規関連事業を始めるか、値上げをするしかNETFLIXの成長は難しくなる。
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