以前から、ずっと気になっていて手を付けていなかったことを「夏休み(お盆休み)にやってみようかなぁ〜」と思っている。A/V機器関連で特にオーディオの方の話になるが、ちょっとした工作…ん…?工作でいいのかな?加工?いや…処理かな?普段からやっている人からすると「工作ってwww」とあざ笑われるような些細なことだが、私にとっては大きいのだ。
Contents
今まで避けていたこと
スピーカーケーブルをアンプに接続するためのバナナプラグは便利なのだが、プラグは基本的にケーブルをハンダ付けすることになるため、“逃げ”のねじ込み式ソルダーレスのオーディオテクニカ「AT6302」とFURUTECH(フルテック)「FP-202」バナナプラグを使っている。これらはハンダ付けを必要としない(=ソルダーレス)ため、凄く助けられた。見た目もカッコイイし。
audio-technica ソルダーレスバナナプラグ AT6302
先ほど“逃げの”と言ったのにはワケがある。ハンダ付けを避けていたのだ。正直に告白すると、もう充分オジサンな歳なんだけど…生まれてこのかた、「ハンダゴテ」という物を使ったことがないのよ…。唯一、小学生のときに親父の工具箱に入っていたハンダゴテでこっそりガンプラを溶かしてダメージ加工したら、後で親父にメッチャ怒られて私がダメージをくらった。そんな使い方をした思い出はあるが、それは「使ったことがある」とは言えないでしょ。
ちなみに鉄同士を接合する「アーク溶接」なら経験済みなんだけど…それとは勝手が違うのかなぁ。ついでに溶解した鉄の粉がパチッと首に飛んできて「痛っ??…アッツ!」ってなったのも経験済み。「オイオイ、男のくせにハンダも使ったこと無いのか?」と思ったやつ!それ、セクハラ(ジェンハラ)だからな!
ケーブル末端処理はハンダ付けが基本
スピーカーケーブルにバナナプラグやYラグなどを付ける際は本来、末端処理としてプラグとケーブルは“ハンダ付け”する方が好ましいことは理解していた。ハンダ付けすることでしっかりとプラグとケーブルが接合し、ケーブルの末端が剥き出しになった銅線が外気に触れることが少なくなり、ケーブル銅線の腐食も防げる。
ハンダゴテでハンダを溶かして接合するなんてことを全くしたことがない人間が、この歳になって初めてチャレンジする。そんなオジサンな私が果たしてケーブルにプラグを付けることができるのだろうか!!?
今回とりあえず工具だけは“いっちょまえ”に揃えた
“いっちょまえ”な工具は一式揃えた。そこは子供の頃とは違うぞ。必要とあらばこれくらいの価格なら即座に揃えられる。今回、ついでに導通チェックが音(ブザー)で判断できるちょっと良さげなテスターも購入しておいた。後にピンプラグなどもハンダ付けできるようになったらケーブルも自作できる“はず”なので、ちゃんと導通しているか簡単に確認できる。
それにしても、こうして目の前に工具を揃えてみると私が工具を使うのでは無く、私が工具に支配されそうな光景だな。ビビるなオレ、これまでボ〜っと無駄に生きていたわけではない!今までの経験を総動員してハンダ付けを決行するのだ!いくぞぉー!……まずは練習から。
今回、ハンダ付けド素人の私が“いっちょまえ”に用意した工具類は最後にまとめておくので、よろしければご参考までに。
(電気修理系Youtubeメッチャ観て参考にしたので完全なる受け売り)
ハンダ付けの練習後はまず何から手をつけようかな…
いきなり全バナナプラグをハンダ付けするのは、7.1.4chのスピーカー分あるのでド素人にはキツイ。バナナプラグもハンダ付け用に買い直さなければならない。練習材料はまた考えるとして、練習後の犠牲者は誰にしようか。
犠牲者第1号は、中でも1番簡単そうなメインスピーカーJBL S3100のジャンパーケーブルにしよう。ジャンパーケーブルはスピーカーの背面にある入力、Low(ロー)端子とHigh(ハイ)端子を繋ぐケーブル。スピーカーによっては金属プレートになっている。バイワイヤリング接続をする場合は外してしまうプレートだ。
ジャンパープレートは私も初めてバイワイヤリング接続をした際には外したのだが、バイワイヤリング接続が私の場合は微妙であまり意味をなさないように思ったので、今はスピーカー端子にLowとHighそれぞれアンプからのケーブルを繋ぎ、さらにジャンパープレートを付けている。理由は、これなら1本当たりのケーブルが細くても、全てのケーブルが1つなってスピーカーケーブルのインピーダンス(抵抗値)が下がり、その結果ダンピングファクターを稼ぐ意味合いがでるのでは無いかと思ったからだ。あくまでもイメージだが…。
バイワイヤリングがあまり意味ないのではと思った経緯は下記のエントリー内「CROWN XLS1002を2台使ってバイアンプ駆動にしてみた結果」の項目で述べている。
夏休みの工作は、我が家のメインスピーカーJBL S3100のジャンパープレートを太めのケーブルに替えようかと。その末端処理にYラグを使いたいので、この度めでたく、「オジサン初めてのハンダ付け」第1号の犠牲者となる。JBL S3100よ、せいぜい今のうちに気持ち良く音を出しておれ。
今回、夏休み工作するために用意した工具類
※購入した商品名が「はんだ」なので、ひらがなで書くべきなのかもしれませんが、文章内に混ざると字面的に読みづらいので見出し以外、“ハンダ”や“ハンダゴテ”など文章内ではカタカナで表記しています。
はんだごて
普段からは馴染みのない工具を初めて購入するときは安心の日本製(白光社製)。Youtubeを参考にしている時も使っている人が多かった気がする。また、他と比べて少しお高いが何度が適温なのかよく分かっていない私にとっては温度調節ができる方が良いのかと…。
セラミックヒーター式でニクロムヒーター式より、設定温度に達するスピードが早い。コテ先はB型(ペンシル型)のT18-Bが付いている。ガンプラにダメージ加工した時の親父のハンダゴテはもっと重かった記憶があるけどこれは凄く軽い。私が大人になったから?
こて先
購入したハンダゴテはコテ先が標準的なB型(ペンシル型)が付いているので、色々観ていてイメージ的に1番使いやすそうだった、C型の「C2」、「C3」を2種類追加購入しておいた。円錐形の先端を斜めにカットしたような形状をしている。平な面があるのでハンダも付けやすそうに見える。細い「T18-C2」と、それより1段太い「T8-C3」を購入しておいた。太めのケーブルなどを接合するときはC3の方が効率よく付けられそう。
こて台
熱くなったハンダゴテは机に直接置けないので作業中は「コテ台」に置く。親父が持っていたのはステンレス線がスパイラル状になっていて下にコテ先を拭くスポンジがあるやつだった記憶があるが、あれって何か倒してしまいそうで不安。コテ台なんてどこのメーカーでも良いから、しっかりした感じのやつがいいなぁと思っていたら、結局はハンダゴテと同じ「白光」メーカーのコテ台があり、それが良さそうだったので購入。
コテ先を長持ちさせるためにも使用後はハンダが付着した状態が良いらしい。使うときに付着しているハンダを拭って使うというやり方がよさそう。クリーナーはスポンジと金タワシがあるけど、どちらが良いのだろうか。ただ個人的にスポンジがハンダで汚れたまま放置するのがいやだったのである程度放置していても汚れが目立たない金タワシにしただけで、他にこれといった決定的な理由はない。
はんだ
鉛入りと鉛フリーがあるけど、どっちが良いの?微々たる違いで健康的には鉛フリーが良さそうだけど、ハンダとしてはどちらが…。で、最大の疑問は音響用と書かれたハンダと電子工作用と書かれたハンダ。構成する成分が同じなのになぜそれぞれ用途別の名前が付いているのだろう。
私みたいにまだハンダを良く知らない人からすると、一応オーディオのケーブル制作が目的なので不安からつい「音響部品用」と書かれた方を選んでしまう。少しでも高い方を買わせようとしている罠か?
フラックス
これを塗らないとハンダが付かないわけでもないようなので、要るのか要らないのかハッキリとは分からなかったが、それほど高くなかったので一応購入しておいた。なんか、ハンダの食いつきが良くなるけど電子部品に使う際は、基板を痛める(腐食させる)とも書かれていることもあり不安。
ハンダ付けの練習で使った時と使わなかった時を比べて、必要なかったら使わないようにしたらいいか。私の場合はケーブル関連が多そうなので、基板を扱うことは少ないと思うけど、後に腐食するってやだもんね。
はんだ吸取り線
ハンダ付けに失敗してもこれがあれば安心。絶対失敗する自信がある私にとっては救世主。初めハンダって失敗すると取れないものだと思っていた。失敗しても取り返しがつくことを知ってから「ハンダ付けやってみようかな」と思えるようになった。
どれくらい失敗したりして、ハンダを吸い取らなければならない機会があるかわからないけど、どれくらい持つものだろうか。あまりにも下手クソであっという間に無くなったら嫌だなぁ。予備買って置く方がいいかなぁ…。
作業マット
ハンダが溶け落ちてもテーブルを焦がさず守ってくれる。私のような決まった作業台のない初心者には必須かも。トレー部分にはビスがコロコロと転がらない程度で、意図的に少し傾けたら転がるくらい弱い磁気がある。
マット自体がシリコン製なので静電気を蓄えやすく、全体的にホコリの付着がスゴイ。もちろん「バチッ」となるほどでは全くないし、作業中は手が触れるので人間アースになるから精密機器のICとかメモリーとかをこの上で作業しても大丈夫だとは思うが、不安ならまず静電気除去した方が良さそう。
ヘルパー
私には必需品となるヘルパー。ケーブルの先端を挟んで持ってくれるのは助かる。人間にとっては軽くてもケーブルの自重はヘルパーにとって重いのでアームはしっかりしたものが良い気がしたのでこれを購入した。ヘルパーを色々探している時、結構細いアームでボールジョイントっぽいヘルパーが多かった。使ったことないけど多分、安物を買ってしまうとアームの保持力が弱そうな気がする。
ケーブルとプラグを挟んで持っていてくれるだけでなく、手元を拡大して見ることができる。もともと近視があり、老眼が進みつつあり、ある意味終わりつつある私の眼で作業するには必須アイテム。認めたくないけど、やっぱり歳と共に手元って近くなればなるほど、どんどん見えづらくなるのよ。認めざるを得ないのよ。やーねー。
テスター
モード切り替えは少し知識がある人なら説明書を見なくても問題なく使えるレベル。非接触式電圧測定機能がついている。非接触なので壁や天井内に電線が通っている所が判断できる便利機能で、スピーカーブラケットを付けるときに壁や天井のケーブル配線を避けることができる。どうせテスターを買い替えるのなら、この機能が欲しかったので出番は少ないが地味に嬉しい。下地センサーと併用すれば最強。壁や天井にビスを打ちまくれるぞ。
温度センサー機能も付いている。商品画像では単3電池が別で付いているが、パッケージを開封した時「あれ?電池入ってない」と思ったら、購入時は予め本体にセットされていた。絶縁もされていないのでどうやら出荷前の動作テスト用の電池がそのまま入っているようだ。テスター自体それほど電力を消費しないので結構長持ちすると思う。確認したけど液漏れはしていなかった。これ、万が一液漏れしてたらどーすんの?危ないなー。購入する人は一応、バッテリーボックスの確認はしたほうが良さそうだぞ。
夏休みの宿題は、ハンダ付けを必要とする電子工作から始めてみようっと。新しい工具を使う時ってちょっとワクワクするよね。
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