2021年公開のジョン・ワッツ監督によるスーパーヒーロー映画。トム・ホランド演じるスパイダーマンの「ホーム」シリーズ3作目。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の27作目にあたる。今やマーベル=ディズニーのイメージが定着しつつあるが、「ホーム」シリーズのスパイダーマンは、制作がディズニーではなくコロンビアピクチャーズとマーベルスタジオの共同制作ながら「ホームカミング」のアイアンマン出演と同様に、今回はドクター・ストレンジが出演する。このあたりのキャラクター使用権はマーベルが持っているから制作パートナー会社が違っても自由に使えるのか。
ただ販売は日米ともにソニー・ピクチャーズ エンタテインメントからになるので3D版のメディア販売は期待薄。今後ディズニーからリリースされるマーベル映画ももしかすると…だ。3D版が完全に販売されなくなるのもそう遠くないかもしれない。
Blu-ray仕様:本編約148分
アスペクト比:2.39:1
英語:DTS-HD Master Audio 5.1ch 日本語:DTS-HD Master Audio 5.1ch
Blu-rayはDTS-HDの5.1chサラウンド仕様になっている。ディスクメディアでドルビーアトモスの視聴は4K UHDを購入するしかない。自宅の視聴環境が映像はフルHDでも音声はドルビーアトモス視聴が可能な場合は無駄に4K UHDを購入させられる。いつも思うがこれって容量的な問題なのだろうか。もしくは・・・やってやがるかだな。
Contents
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」あらすじ
ピーターがスパイダーマンだという記憶を世界から消すために、危険な呪文を唱えたドクター・ストレンジ。その結果、このユニバースに、ドック・オク、グリーン・ゴブリン、エレクトロ、サンドマン、リザードといった強敵たちを呼び寄せてしまう。マルチバースが現実のものとなってしまい、次々とスパイダーマンに襲い掛かるヴィランたち。その脅威は、恋人のMJ、親友のネッド、さらにはメイおばさんにまで。この世界を守り、愛する人達を守るために、最大の危機に晒されたピーターに突き付けられる<選択>とはー。
© 2021 Columbia Pictures Industries, Inc. and Marvel Characters, Inc. All Rights Reserved. MARVEL and all related character names: © & ™ 2022 MARVEL / © 2022 SONY PICTURES ENTERTAINMENT (JAPAN) INC. ALL RIGHTS RESERVED
出演は、トム・ホランド(Tom Holland)、ゼンデイヤ(Zendaya Maree Stoermer Coleman)、ジェイコブ・バタロン(Jacob Batalon)、ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Timothy Carlton Cumberbatch)、トニー・レヴォロリ(Anthony Revolori)、ジョン・ファヴロー(Jon Favreau)、マリサ・トメイ(Marisa Tomei)、ベネディクト・ウォン(Benedict Wong)、J・K・シモンズ(Jonathan Kimble Simmons)、チャーリー・コックス(Charlie Thomas Cox)など。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を存分に楽しむのは人を選ぶ
微妙なネタバレになるかもしれないが先に言っておくと、本作に登場するドクター・ストレンジはスパイダーマンに協力はするが共に戦闘するシーンはない。そこを期待すると完全にガッカリな映画になる。ポスターやディスクメディアのパッケージアートがまるでそう見えるので、初見の人は勘違いして期待するかもしれない。
スパイダーマン映画の集大成とも言える本作。しかも、マルチバースになっているので、サム・ライミ監督作品(2002年公開)以降の歴代実写版スパイダーマン映画を全て観ておくべきなのだ。なぜなら具体的な表現は避けるが本作の面白さ、楽しさが全く違ってくる。個人的には事前に若干のネタバレを喰らっていたので正直、少々楽しみは奪われたけどそれでも十分に楽しめた。歴代スパイダーマン映画全てを本ブログでレビューしていないが、私は映画自体はほぼ全て観ているのでめちゃくちゃ楽しめた。なので観てない人は、できれば本作を観る前に過去作品を観ておいた方が話は非常に分かりやすいし、各所でセリフを含め過去作の「あー、アレね!」や「あの事ね」な小ネタも随所に見られる。
逆に、スパイダーマン映画はトム・ホランド主演シリーズ版からという人にとっては、なんだかよく分からない映画に観えるはず。劇中のセリフなどを通して何となくでも「こういう事かな?」と思えても、これまでの映画を観ていると観ていないとでは雲泥の差で理解度が異なる。下手したら、過去作を観ていないと「あまり面白くなかった」という感想がでてきてもおかしくない。個人的には大ヒットしたし、グッときて泣きそうになったとてもアメイジングなシーンもあった。
ちなみに、暴漢が投げ入れたコンクリートブロックを何事もなく背面でキャッチする弁護士として登場した人物は「デアデビル」のマット・マードック(役:チャーリー・コックス)。Netflixシリーズで出演している。このままMCU入りなるのかな。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の映像
目立って気になった部分だけあげると、チャプター6のエレクトロとの戦闘シーンがキツい。夜を背景に戦う中でエレクトロが電気をスパークさせる。屋内での戦闘なら壁や天井も明るくなるから大きくコントラスト差は生まれないが、夜の背景は流石に明るくできない。このコントラストの差は映画館かハイエンドプロジェクターでないとこの戦闘シーンは厳しい。ドクター・ストレンジの魔法の光も暗いところでの演出があるので、先の戦闘シーンも含めて有機ELテレビならかなり綺麗に観えるだろう。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のドルビーアトモス
本作のディスクパッケージ版は4K UHDのみドルビーアトモス収録になっている。Blu-rayディスクではDTS-HDマスターオーディオの5.1chまでの音声仕様なのでご注意。音に関しては実写版スパイダーマンの中では重低音も十分に効いていて歴代1番の音質。
ただドルビーアトモスという部分でいえば大満足とは言えず、映像から観てもう少しトップスピーカーからの出力があっても良かったのではと感じた。といってもそれらは重箱の隅をつつくような随分些細なことであり、マーベル映画の中ではサウンドエフェクトなどかなり良い方。これまでのこともあり観る前から実写版スパイダーマン映画の音には期待していなかったので意外だった。
スパイダーマン映画の今後
しばらく製作はないだろうと予想。マーベルコミックの中でも非常に人気のあるキャラクターなので、今後ないとは言い切れないにしても、スパイダーマンのキャラクター人物設定がティーンエイジャーの高校生である以上、トム・ホランドはもう年齢として無理が出てくる。トム・ホランド版スパイダーマンに違和感なく目が慣れてきたと思ったら終わりを迎えるという…うーん残念。トム・ホランドが幼顔なのでワンチャンありかもしれないが・・・やはり無理があるかな。
ハリーポッター(原作)のように作品ごとに主人公も歳を重ねていく話ではないので、スパイダーマンは同一俳優で長年製作するのは無理なキャラクターなのだ。ハリーポッターでも無理があるように思ったけど、あの映画は長年にわたって同一俳優でやり通した珍しい作品。実際作るかどうかは置いておき、もし今後スパイダーマン単独映画を公開するなら完全なリブート版になるんだろうな。
Blu-rayが半透明の黒のパッケージで4K UHDも黒パッケージ。パッケージアートも同じなので一見間違えそうになる。手に取って購入するときは上部のメディア名をしっかり確認するようにしよう。目印としては「4K ULTRA HD™+BLU-RAY™」とかかれた銀色の帯があるかどうか(左下のBlu-ray・DVDマークの有無も一応目印か)。「アレ?4K UHD意外と安いな?」と思ったら一旦、自分の目を疑った方がいいぞ。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」は2022年5月15日時点では、Amazonプライムビデオ、U-NEXTでレンタル視聴可能。U-NEXTは399ポイントで視聴が可能。Netflix、ディズニープラスは登録なし。
初期投資を安く、手軽に配信動画を観るならやはりAmazonのFire TV Stickがおすすめ! 自宅にWi-Fiネットワーク環境がない場合や、Stickで安定した動画配信を楽しみたいなら別途イーサーネットアダプタも併せて購入するほうが◎。
(注:※Fire TV CUBEにはイーサネットアダプタが付属)
Apple TV 4Kはスクロールも早く、イントールする様々なアプリもサクサク動きストレスなく楽しめる。ギガビットイーサネット搭載で有線での通信速度は断然速い。新しくなったSiri Remoteで操作性も格段に向上。Face ID搭載のiPhoneがあればテレビのキャリブレーションもできる。配信映画の視聴には、やはりNo.1のデバイス。ちょっと他のデバイスより価格が高いだけのことはある。
Fire TV CUBEはFire TVシリーズでNetflixのドルビーアトモスにも対応した4Kデバイス。アレクサへの呼びかけで音声操作もでき、ヘキサコア搭載で処理能力も向上。イーサネットアダプタも標準で付属する。新設はもちろん、既存のFire TV からのアップグレードに!
>有機ELテレビならかなり綺麗に観えるだろう。
あのようなシーンは他作品も含めて明るさ半分で視聴しても目に悪いくらいの眩しさになります(笑
そういう意味ではBDの方が劇場に近い自然な画ですね。
いいですよね眩しいくらい明るいというのは。さすが有機ELと言った所でしょうか。プロジェクターは投影するスクリーンによっても眩しさは変わりますが、基本的にはあくまでも反射光なので“眩しい”という所まではなかなかいきません。仮にめちゃくちゃ明るくても今度は黒が浮いて(グレーっぽく)くるので、やはりあの映像は厳しいです。