Blu-ray仕様:本編130分 アスペクト比:2.39:1
英語:7.1ch DTS-HD マスターオーディオ、日本語:7.1ch ハイ・レゾリューション・オーディオ
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収録音声(英語)は4K UHD版はドルビーアトモス仕様。3D版及び2D版Blu-rayは7.1ch DTS-HDマスターオーディオ仕様となっている。当時同時に公開していた「レディ・プレイヤー1」を劇場で観た私は月に2本もIMAXで鑑賞するほど贅沢はできないため、本作を劇場では観なかった。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」あらすじ
6つすべてを手に入れると、一瞬で全宇宙の生命の半分を滅ぼす無限大の力を得る“インフィニティ・ストーン”。そして、その究極の石を狙う“最凶最悪”の〈ラスボス〉サノス。彼の野望を阻止するため、ガーディアンズ、ドクター・ストレンジ、スパイダーマン、ブラックパンサーたちも集結した、最強ヒーローのチーム“アベンジャーズ”が、人類の命運を賭けた壮絶なバトルに挑む。
果たして、彼らは地球を、そして人類を救えるのか?
© 2018 Marvel
出演は、ロバート・ダウニー・Jr(Robert Downey Jr.)、クリス・ヘムズワース(Chris Hemsworth)、マーク・ラファロ(Mark Alan Ruffalo)、クリス・エヴァンス(Christopher Robert Evans)、スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)、ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Timothy Carlton Cumberbatch)、トム・ホランド(Thomas Stanley Holland)、チャドウィック・ボーズマン(Chadwick Boseman)、クリス・プラット(Chris Pratt)、ジョシュ・ブローリン(Josh Brolin)、アンソニー・マッキー(Anthony Mackie)、ブラッドリー・クーパー(Bradley Charles Cooper)、ヴィン・ディーゼル(Vin Diesel)、ポム・クレメンティエフ(Pom Klementieff)、レティーシャ・ライト(Letitia Wright)など。
本作は「マイティ・ソー・バトルロイヤル」からの流れがそのままなので、本作をいきなり観ると冒頭の状況がちょっと掴みにくい。
最大最強の敵「サノス」。大作なのはわかっていたが…
今作は最大の敵「サノス」との直接対決で壮絶な闘いになるのは事前に分かっていたが、こうなるとは全く想像もしていなかった。事前にアナウンスもあったことから、ネタバレギリギリで言及するが本作は完結しないまま終わる。「続編ありき」の本作だったので正直、私の中で「アベンジャーズ」として消化できないでいる。何度も言うが「アベンジャーズ」はマーベル・コミックの個々のヒーローが集結する「お祭り映画」のはずだった(あくまでも私の中ではの話)。しかし「続編ありき」を前提に作ると、もうお祭り映画とは呼べない。お祭り映画は1作で完結するべきなのだ。だから観た後はスッキリとして「面白かった」と言える。「次のお祭り(アベンジャーズ)も楽しみだ」と思えたのだが、もうその楽しみは本作で方向性が見えて薄らいだ。こういうのを観るともう個々のヒーロー映画は制作されないのだろうかと少し寂しく思う。大きくなり過ぎたのだ。各キャラクター描写も薄くなる。唯一、バトルは今までより丁寧に描写しているので見応えはあったが…。
そして本作はシリアス過ぎて笑うところも少ない。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーがお笑い役に回っているだけ。これも「アベンジャーズ」としての楽しみがなく1つ欠けている状態。そしてリーダー的な存在だったキャプテン・アメリカが…「何それ?何の格好?」なのだ。キャプテン・アメリカじゃない。更にはアイアンマンがナノメタルのコスチューム。ハルクがハルクじゃない…等など、これまでに観たヒーローがコスチュームまで変えてしまうと、そのヒーローにとってのシンボルを奪われたような気持ちになる。まるで、薄く焼いた卵で巻いてケチャップがかかった基本のオムライスを期待して頼んだら、フワトロの卵にチキンバターライスのオムライスでさらにデミグラスソースがかかって出てきたような期待外れ感。これはこれで美味しいけど食べたかったオムライスとは違うという感覚に近い。演者が同じ別の映画を観ているような感覚でもあり、マーベルヒーローなんだけど何かが違うような…。なんだか複雑な気持ちになり、こちらが「アベンジャーズ」として楽しみにしている部分がことごとく裏切られたような本作だった。
これは映画館(IMAX)で観なくて良かったと正直思った。多分、消化不良でストレスをため込んで帰路についたと思う。
物語としての側面は面白い
先の意味ではガッカリ感が残る本作だったが、仮に「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」をひとつの別の映画とし、個々のヒーロー像を捨てて観ると別の面白さを見つけることは出来る。今回の話は今までのような単純なものではなく「正義」への思想が含まれる。「正義」の定義とは何か。最大の敵「サノス」はただ私利私欲だけで突き進み、自分の都合だけで悪巧みを考えるような悪役とは違う。そこがこの物語を深くする要素になっている。ここは物語としてどう決着を付けるのか楽しみなところではある。
…が、しかし、3つ4つのグループに分かれて話が進むので少し散漫になる。同時間軸で「一方その頃〜」の場面転換が起きるので直前のことを忘れてしまう。観てて「あぁ、そうだった」と直前のことを思い出しながら観ることを強要される。場面転換は映画でもドラマでも良くあることなのでそれ自体に問題はないのだが、本作では個性の強いキャラクターが多数登場するので、最終的に向かう方向は同じでもやることがバラバラ過ぎると直前のことが忘れがちになる。話はこれまでよりもずっと面白い。ただ個人的な感想として、スクリーンに登場する主要ヒーローの「じゃない」感が今までで1番強く感じる。
物語は凄く面白い。しかし、古くから愛され続けた個々のマーベル・ヒーローはそのまま使って欲しいと個人的に願う。そういう意味で今回1番酷かったのはハルクだ。あり得ない。もう本作を観てしまったので続編も観ると思うが、次回作はあのオムライスのようなガッカリ感はさせないでもらいたい。私は基本のオムライスが食べたいのだ。
3D感は良い感じに仕上がっていたが、音は…。
期待してなかったポストプロダクションによる3Dコンバージョンは、良い感じに仕上がっている。CG映像が多いので立体感もあり、キャラクターだけにフォーカスしていないときは奥行き感もある。IMAXの2Dカメラを使って撮影しただけあってその解像度感は4K UHDでなくても十分伝わるほど。音は2D及び3D版が7.1ch DTS-HD マスターオーディオ仕様なので、それなり。全体的な音のボリュームレベルは小さい方。普段より+10dBほど上げて鑑賞した。抜け切らないというか何というか…表現的に正しいのか分からないが何か音のピントがバッチリと合ってない感じがする。AVアンプの設定がおかしいのかと思ったが、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の音はやはりちゃんと期待通りの音が出る。同じディズニー販売でこうも違うのだな。
結局、初回限定のマーベル・スタジオ10周年を記念した特典ディスクの方が純粋に楽しめたのは私だけだろうか…。
VODのAmazonビデオでは「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」が有料レンタルの開始をしている。U-NEXTは432ポイント(2018年9月10日時点)で視聴可能。NETFLIXは未登録。
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