2019年にNETFLIX公開されたロシアのテレビドラマ。海外ドラマでも珍しくロシア制作の作品があったので試しで1話を見たら想像していたよりも面白く、今年の正月休みに一気に観てしまったドラマ。1シーズンで16話しかないので一気に観たといっても時間的にはたかが知れている。低予算感があっても典型的な内容でも話が面白ければ、それなりに見応えのあるドラマにちゃんと面白くできるのだと思える。そういう意味でもちょっと感動した。ちなみに日本語吹き替えはなく、字幕のみ。
「アリサ、ヒューマノイド」あらすじ
超高性能の女性ロボットをめぐる陰謀の渦。彼女の所有者となった崩壊家族は巨大企業、殺人事件を追う刑事、過激派組織に狙われ、大きな危険に巻き込まれてゆく。
(c)2018 Yellow, Black and White / (c)Netflix
えっと…、NETFLIX公式から第一話のあらすじを抜粋するとこうなった。「崩壊家族」って…確かに大きくは間違ってもないけど他に言い方があるだろうに…。補足すると、主人公の検視官ゲオルギーは妻とうまくいっておらず離婚寸前の家庭ということ。そこにロボット三原則を破る事ができるヒューマノイド「アリサ」と出会う。ゲオルギーの娘ソーニャが「アリサ」の第一ユーザーに登録されてしまってからドラマらしく、ちゃんと考えられた“ややこしい”展開になっていく。
出演は、ポリーナ・アンドレヴァ(Paulina Andreeva)、キリル・カロ(Kirill Käro)、オルガ・ロモノソヴァ(Olga Lomonosova)、ヴェラ・パンフィロヴァ(Vera Panfilova)、アレクサンダー・クズネツォフ(Aleksandr Kuznetsov)、エルダル・カリムリン(Eldar Kalimulin)など。
ロシア美人が本当にヒューマノイドに見えて来る
出演者も知らない人ばかりな事がヒューマノイド役として演じている人を見てもそれほど違和感がないので良かった。とにかく出演者の女優はスラリとした美人ばかり。ヒューマノイドであるアリサ役のポリーナ・アンドレヴァは、ヒューマノイドとして演じているので基本表情がなく、もはや一昔前のマネキンを見ているようだ。ヒューマノイドはCGなどではなく、人が動きで演じていることは明白なのでちょっと一昔前のロボット演技っぽいせいもあり、笑ってしまいそうになるが、これが少し見慣れてくると本当にそれらしく見えてくる不思議さがある。ヒューマノイドの演者たちの顔が整いすぎているせいで、役者だから人間のはずなのに結構「不気味の谷」に見えてだんだん気持ち悪く見えてくる。
基本的に美人でスタイル抜群の女性型ヒューマノイドはいわゆる成人男性の「お相手」として扱われる設定なのだが、映像でそっちを期待してはいけない。そんな表現はわずかに匂わせる程度で決して露骨な演出はなく、ドラマはヒューマンドラマとスリラー要素の方が強いので普通に楽しめる。最後は考えさせられる部分もあり。最終話(第16話)のエンドロールは楽しく、撮影風景やNGシーンも流れるのでそれも楽しめる。ただし、その風景を楽しもうと思うとドラマをしっかりと全て見て、視聴者の脳がアリサはヒューマノイドであることを認識する様にならなと面白さは半減する。そんなエンドロールが終わると、気持ちも「観終わってしまった…」と少し寂しい気持ちになった。もう少し観たかったなぁ。
1シーズン16話という短さでストーリーもあまり難しくないので「何か見るものないかな」と海外ドラマを探している人には、日本語は字幕のみだが一度ご覧になってはいかがだろうか。意外な面白さがある。
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