2021年の公開のクロエ・ジャオ(Chloé Zhao)監督によるスーパーヒーロー映画。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の第26作目(フェーズ4)にあたる。劇中でアベンジャーズに出演したキャラクターは登場しないが、アベンジャーズの話やサノスの「指パッチン」にも触れている。発表時に映画館で観るには全く食指が動かない映画だったので配信を待った。ヒーロー映画としてなんか“これじゃない感”があったのだが…その気持ちは何だろう。おそらく元となる漫画はあるのかもしれないが私は知らない。先日からディズニープラスで配信が始まっていたので視聴。
本作はIMAX Enhancedで配信されている。画面アスペクト比が2.39:1〜最大1.78:1(16:9)の混合サイズとなっているが、私はアナモフィックレンズを使って視聴したので掲載の画像は全て2.39:1になっている。あとプロジェクター本体が固定されていたアナモフィックレンズと若干のずれが生じていたらしく映像隅の右側が完全に蹴られている。視聴中って割と映像中心寄りに視点が集まっているので撮影するまで気づかなかった。
Blu-ray仕様:本編約156分
アスペクト比:2.39:1
英語:DTS-HDマスター・オーディオ(ロスレス) 7.1ch 日本語:DTS-HDハイ・レゾリューション・オーディオ 7.1ch
商品詳細を見る ▶
Contents
「エターナルズ」あらすじ
地球に新たな脅威が迫るとき、7000年にわたり人智を超えた力で人類を密かに見守ってきた、10人の守護者がついに姿を現す。彼らの名は、エターナルズ──。だが、地球滅亡まで残された時間はたった7日。タイムリミットが迫る中、彼らは離れ離れになった仲間たちと再び結集し、人類を守ることができるのか…?そして、彼らを待ち受ける〈衝撃の事実〉とは…。アベンジャーズに次ぐ、新たなヒーローチームの戦いが始まる!
© 2022 MARVEL
出演は、ジェンマ・チャン(Gemma Chan)、リチャード・マッデン(Richard Madden)、クメイル・ナンジアニ(Kumail Nanjiani)、リア・マクヒュー(Lia Ryan McHugh)、ブライアン・ヘンリー(Brian Tyree Henry)、ローレン・リドロフ(Lauren Ridloff)、バリー・コーガン(Barry Keoghan)、マ・ドンソク(Ma Dong-seok)、サルマ・ハエック(Salma Hayek)、アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)、キット・ハリントン(Christopher Catesby Kit Harington)、ハリー・スタイルズ(Harry Edward Styles)など。
正直私にはあまり馴染みのない俳優ばかりで、メジャーな俳優としてはアンジェリーナジョリーくらいだろうか。マーベル映画としてはイギリス色が強めの構成。ローレン・リドロフは「サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ〜」に出演していた俳優なので覚えていた。ハリー・スタイルズはワン・ダイレクションのメンバーであり「ダンケルク」での出演で初めて知ったけど今回まさかの配役で出演。そうそう、バリー・コーガンも「ダンケルク」に出演していたな。特徴のあるお顔立ちなので記憶していた。
うっすい人物背景のヒーロー集団には訳がある
個人的には純粋にヒーロー映画としては面白い映画だとは思うけど、発表時に少し話題にもなった“アベンジャーズの後釜”とはならない。個々のヒーローの人物背景や成り立ちが薄いので感情移入もできない。でも、その個々のヒーローにおける“うっすい人物背景”にはそれなりに理由があるのだがそれは本作映画を観れば分かるようになっている。ネタバレになるのでここでは語らないでおこう。
全体的にアクションもやさしいヒーロー映画でもある。熱くなれないヒーロー映画というのか…あまり盛り上がらない。盛り上がるところがない。こういう映画なのでツッコミどころが満載なのはいいのだが、盛り上がりに欠けるのでツッコミも盛り上がらない。なんだろう、こう…全体的に無駄に「繊細に美しく」作ろうとしている感があるので迫力に欠けるのかもしれない。また、色々と盛り込み過ぎて全体的に散漫な印象がある。
見えてはいけない映画のその向こう側が見える
映画を楽しみたいからあまり考えたくはないし気にしたくはないけど、この映画を通して何か訴えたいものあるでしょ?あるよね?あるはず。観始めてから「なんだ?この違和感は」と思って観ていたのだが、途中で自分なりにその答えが見つかった。
なんだか無理矢理にでも“人種”や“性”や“障害”など「多様性」の対応を含めて平等をアピールしているような映画なので、映画のその向こう側にあるなにかに対して穏便に収めようとしてることを感じずにはいられなかった。いわゆる“ポリコレ”ってやつだ。この件については個人的に思う所もあるので別途改めて考察していきたい。
そして本作はマーベルのヒーロー映画としては珍しくわずかながら性描写がある。それほど重要なシーンでもない様に思うが…いる?あのシーン。しかもなぜ“野”で? 愛する2人の美しい映像を映し出そうとしている意図は汲み取れるが他のシーンで十分理解できるので、あのシーンは蛇足だと思った。そのために海外では視聴年齢のレーティングが引き上げられている。
面白い映画だがヒーローというより神々のバトル…というか
私が勝手にへそ曲がりな見方をして「向こう側の見なくてもいい部分」に目を向けているのであって、普通に観れば面白い映画だと思う。7000年という歴史を遡って説明シーンがあったりと時系列を辿るので少し「今(時代)どこ?」ってなりそうになったが、私でもなんとかついていける程度なので多くの人は大丈夫だろう。
個々の冠タイトルを持つほどのヒーローが結集して闘うのではなく「X-MEN」や「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」的な感じで最初からそれぞれ能力的に個性を持ったヒーローが集まっている。戦隊ヒーローものと言った方が近いかもしれない。マーベル側がヒーローっていうのだからヒーローでいいけど本作を観ているとヒーロー映画というよりは、どちらかというと神々の様でもある。「創造と破壊」もテーマになっているので余計に神々しく思えてしまうのだろうな。歳も取らないようだから、次回作あるなら早めににつくらないとね。
ヒーロー映画として盛り上がりには欠けるが個々の考えがありそれぞれ正しいと思って行動しているのが感じとれる。謎もあり想像もつかない新事実も明らかにされて「あぁそういう事なのね」と納得もできる。また、DCコミックのキャラクターを会話の中で登場させるなど、ちょくちょく小ネタを挟んでくるユーモアもある。
「エターナルズ」のドルビーアトモスとIMAX Enhanced
音に関してはトップスピーカーの活躍もあったり、フロントスピーカーと合わせてトップスピーカーも鳴ったりでドルビーアトモスを使って部屋全体が鳴るイメージがある。逆に「ここは鳴ってほしい」というところで鳴ってなかったりも…。トップスピーカーが単独で使われている箇所は多くないが、音楽(BGM)はサラウンドバックとトップリア(トップ4chの場合)が使われて流れているなど、全体的なサラウンド感は効いている。ただ全編通してみると少しパンチ力に欠けるのだが、そこは配信ならではかもしれない。
冒頭でも書いたがディズニープラスでの「エターナルズ」はIMAX Enhancedで配信されているのでアスペクト比が混合になっている。2.39:1〜1.9:1〜最大1.78:1(16:9)とシーンによって可変する。ただ広大なスペースを映す時や大自然が映えるように1.78:1になるのかと思いきや2.39:1のままだったり、戦闘シーンで急に1.90:1になったりでその切替の意図はよくわからなかった。
3D版が同梱されているので3Dで視聴したい場合はこちらの4K UHD版を購入するしかない。最近すっかり3Dが販売されなくなってきた。いよいよ需要が減っているのだろうな。プロジェクターも3D対応が省略されてくる可能性もある。そうならないうちに3D対応の現行機種を押さえておくほうが良いのかもしれない。
「エターナルズ」は2022年1月23日時点では、Amazonプライムビデオでダウンロード購入可能。U-NEXT、Netflixでは配信されていない。ディズニープラスでは無料配信中。
初期投資を安く、手軽に配信動画を観るならやはりAmazonのFire TV Stickがおすすめ! 自宅にWi-Fiネットワーク環境がない場合や、Stickで安定した動画配信を楽しみたいなら別途イーサーネットアダプタも併せて購入するほうが◎。
(注:※Fire TV CUBEにはイーサネットアダプタが付属)
Apple TV 4Kはスクロールも早く、イントールする様々なアプリもサクサク動きストレスなく楽しめる。ギガビットイーサネット搭載で有線での通信速度は断然速い。新しくなったSiri Remoteで操作性も格段に向上。Face ID搭載のiPhoneがあればテレビのキャリブレーションもできる。配信映画の視聴には、やはりNo.1のデバイス。ちょっと他のデバイスより価格が高いだけのことはある。
Fire TV CUBEはFire TVシリーズでNetflixのドルビーアトモスにも対応した4Kデバイス。アレクサへの呼びかけで音声操作もでき、ヘキサコア搭載で処理能力も向上。イーサネットアダプタも標準で付属する。新設はもちろん、既存のFire TV からのアップグレードに!
ご覧になりましか。
思い出しましたが「原爆のシーン」あれ必要ですかね?アレ観ただけで「ダメだこの監督っ」って劇場で思いましたよ(笑
たしか「ノマドランド」の監督・・・
リチャード・マッデンはネトフリの「ボディガード -守るべきもの-」を観て以来好きになり、イギリスの俳優さんでは注目している一人です。
エターナルズの一員じゃなくて、マーベルヒーローの一人として抜擢されてほしいくらいです。
あのシーンですね。自分が関わったことで人類が最大の過ちを犯したことを悔やむという意味で使われたのでしょうがかなりナーバスな所に象徴として選んでますよね。普通に戦争シーンだけでも十分でした。
「人類の進化には干渉しない」と言いつつもガッツリ干渉してるので私の頭も大混乱です。あのセリフは“フリ”なんだと飲み込むのに時間がかかりました。具体的に何がとは言えませんがプログラムミスにも「えぇ〜そんなミスあるか!」とメチャクチャです。盛り上がりはしませんでしたが本作はツッコミどころ満載でしたね。