以前にBenQ HT3550とEPSON EH-TW6600との映像比較やBenQ W1070との映像比較でも使用したスプリッター(分配器)。プロジェクターは4K UHD対応でも我が家の場合はテレビが現在もFull HDなのでプレーヤーからの配線上4K UHDのみに対応したスプリッターでは面倒なことになる。4K UHD対応のBenQ HT3550が導入されるまでは当然、通常のFull HDが同時出力できるスプリッターだけで特に問題はなかった。
視聴するときは同時に出力することがなく、4K UHDかFull HDのいずれか一方だけなら通常の4K UHD対応のスプリッターを導入するだけで済む。同時出力はできないもののHDMIケーブル同様、4K UHDが出力できるならFull HDも出力できるはずだ。しかし、プリッター製品の中には4K UHDを映した後、一度電源を落とさないとEDID情報がスプリッター内に保持されているのかFull HDが映らないトラブルもあるので注意されたい。接続方法は以前に紹介したFull HD用のスプリッターと基本的に同じだ。
当時はなかなか見つからなかった4K UHDとFull HDが同時出力できるスプリッター
冒頭の理由により4K UHDとFull HDが同時出力できるスプリッターを購入せざるを得なかったのだが、当時そんな需要は少なかったのか、民生用ではなかなか十分な製品が見つからない。そんな中、Amazonでなんとか見つけて価格的には大丈夫なのかと不安になるような製品だったが安かったので“物は試し”と購入したらその不安は見事に的中し…、たまたま個体差で私がハズレを引いたのか、やはりおかしな振る舞いをするスプリッターだった。4K UHDはまともに表示するのにFull HD側はほとんどグレースケール表示かと思うほど彩度が落ちたり、プロジェクターは3D表示ができるのに何故か3D表示可能な出力装置として認識されなかったり、映像を映し出しては消え、また映し出しては消えの繰り返しになったり、プロジェクターに映像が表示されるまでに時間がかかったりで、とても本ブログで紹介できる製品ではなかった。それからしばらく後にプロジェクターの映像比較検証する際にはもう少しまともなスプリッターが必要になると思い今回紹介するスプリッターに行き着いたのだ。
4K UHD表示が可能なプロジェクターやテレビのいずれかがあり、残りはFull HD表示までしか出来ない場合など、4K UHD表示が可能な機器とFull HD表示しかできない機器が混在し、同時出力が必要。という特殊な状態はなかなか訪れないと思うが入手して、今のところ問題なくまともな働きをしているスプリッターをご紹介。
4K UHDとFull HDを同時出力表示可能なスプリッター
「2X4 HDMI 2.0 Switch/Splitter」という商品。これが正式な商品名なのかハッキリとはわからないがパッケージには型番らしきものすら見当たらない。パッケージには社名も記載されておらず、これもまたずいぶんと怪しい製品に感じるが今のところ同時出力も含めて安定して出力されている。
4K UHDをFull HDにダウンスケールするスプリッター
HDMIバージョンは入出力共に2.0a準拠。4K UHD/60Hzをサポートしている。最大2つのHDMI入力が可能で4台のモニターに同時出力ができ、入力切り替えは本体前面のSELECT(切り替え)ボタンを押すか、付属のリモコンで切り替える(HDMI入力切り替えのみ)。スプリッター本体には4K UHD(3840×2160ピクセル)入力された映像をFull HD(1920×1080ピクセル)にダウンスケールする機能(接続機器を自動判断しダウンスケール)を備えているので4K UHDとFull HDの同時出力が可能となっている。なお、Full UHDから4K UHDへのアップスケールには非対応。
比較画面撮影時は、黒い厚紙をそれぞれプロジェクターのレンズ前にレンズを半分を覆い隠すように置き、投影映像をそれぞれ半分にして映し比較映像を撮影した。
EPSON EH-TW6600の方が若干グリーン色が強い傾向に見えるがiPhoneでの簡易撮影では何か色味を若干誇張するようで正確ではない。肉眼ではこれほど緑がかって見えておらず、通常に鑑賞する時はこのような現象はない。
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キャッチ画像のバンブルビーの目が左右で違うのは、現在BenQ HT3550にアナモフィックレンズを装着しているのでプレーヤー側で縦方向に映像を伸長するVストレッチをかけている。そのため画面比率がノーマルのEPSON EH-TW6600と合わなくなった。
本来の使い方としては正しくないが、映像出力中にHDMI出力しているケーブルを抜いて挿し直すと当然出力画面は一度消えるがその後正しく映ることも確認。その際、映像が映るまでの時間も2〜3秒程(プロジェクターにもよる)で、この辺りの立ち居振る舞いはいい方だ。
音声信号の取り出しができるスプリッター
我が家ではプレーヤー(OPPO UDP-203)側で音声信号だけを取り出しA/Vアンプに繋いでいるので使用することはないが、このスプリッターの本体側面には光デジタル(角)やアナログ(3.5mmステレオミニジャック)端子が付いており、HDMI信号から音声信号だけを取り出して出力することができる。プロジェクターやプレーヤーに音声出力端子がない場合は本機を中継することで音声信号だけを取り出すことが可能だ。
解説書(英文のみ)によるとスプリッターにはamplifier(アンプリファイア。いわゆるアンプ=信号増幅のこと。HDMIケーブル関連ではリピーターや中継器と呼ばれてることが多い)機能が備わっているらしく、本機からモニターまでFull HD(1080p)で20m、4K UHD/60Hzでは10mまでのHDMIケーブルを使用することが可能だと書かれているが…私は個人的に通常のHDMIケーブルは5メートル以上を信用していないので使用していないため、この辺りの動作確認はできていない。現段階でプレーヤーから本機スプリッターまでが1.5m、スプリッターからプロジェクターまでが3m(=合計4.5m)のHDMIケーブルで問題なく映像が映し出されている。また、本機スプリッターからテレビまでが5mのHDMIケーブルで繋がっているが、長時間でも途中でブラックアウトすることなく正しく映っているのでプレーヤーから本機を挟んで最大6.5mは問題なく映ることは確認できている。
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