Blu-ray仕様:本編135分 アスペクト比:2.39:1
英語:7.1ch DTS-HD Master Audio、日本語:7.1ch DTS-HD ハイレゾリューション・オーディオ
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事前予約をしていなかったので週末に入手。当然3D版が観たいので私はセット売りの4K UHD版の購入になった。もう何度も言っているがディズニーが販売元なので4K UHDと3D Blu-rayと2D Blu-rayの抱き合わせになっている。3D版が観たかったら4K UHDと2DのBlu-rayがもれなく付いてくる。4K UHD版はドルビーアトモス対応。
Contents
「ブラックパンサー」あらすじ
アフリカの秘境にありながら、世界の誰もが創造出来ないような最新テクノロジーをもつ<超文明国ワカンダ>。ここには世界を変えてしまうほどのパワーを持つ鉱石<ヴィブラニウム>が存在する…。
突然の父の死によって王位を継いだティ・チャラは、この国の“秘密”を守る使命を背負うことになる。ヴィブラニウムが悪の手に奪われると、人類に未来はない――。“秘密”を狙う敵に立ち向かうのは若き国王。漆黒の戦闘スーツをまとい、ブラックパンサーとして戦うティ・チャラは、祖国を……そして世界を守ることができるのか?
© 2018 Marvel
出演は、チャドウィック・ボーズマン(Chadwick Boseman)、マイケル・B・ジョーダン(Michael Bakari Jordan)、ルピタ・ニョンゴ(Lupita Amondi Nyong’o)、ダナイ・グリラ(Danai Jekesai Gurira)、マーティン・フリーマン(Martin John Christopher Freeman)、ダニエル・カルーヤ(Daniel Kaluuya)、レティーシャ・ライト(Letitia Wright)、ウィンストン・デューク(Winston Duke)、アンジェラ・バセット(Angela Bassett)、フォレスト・ウィテカー(Forest Whitaker)、アンディ・サーキス(Andy Serkis)など。
映画内容は若干冗長ぎみで普通。ヒーロー映画としては…インパクトが弱い
説明的で冗長気味な内容はあまり語らないでおくが、個人的な感想としてはヒーロー映画としてのインパクトは弱い。身体能力が高いのはどのヒーローも同じなのだが、特筆すべきブラックパンサーの特長(ワザ)としては、攻撃を受ければ受けるほどそのエネルギーをスーツに溜め込み、衝撃波として放出することができるくらい。あとはマーベル系にしては着るとか装着するとかではなく珍しく変身スーツ。
それよりもワカンダ王国という世界観がこれまでのヒーローとは違い、アフリカっぽい文化とアフリカ民族的な衣裳と装飾が物珍しく、そっちに興味をそそられる。言葉が適切でないかもしれないが、普段の見た目やしきたりを見ていると文明の遅れた原始的な生活のようでも実は超ハイテク文明というのは面白い。しかし、オコエに「銃?原始的ね」と劇中わざわざ“原始的”という言葉を言わせたり、ナキアがレクサスの高級車でカーチェイスする際に、裸足でアクセルを踏んでる部分を…わざわざ映すとか、笑わせたいのかも知れないが、反って皮肉にも見える。
プロジェクターには映像的に厳しい映画
オープニングから薄暗い映像が続く、そして黒人俳優達。ブラックパンサーもコスチュームが黒。それぞれ素材や質感が違うので光の反射が違うのだが、それでもプロジェクターにとっては厳しい映像が続く。夜の街のカーチェイス。街灯や街のイルミネーションの光はあるが、暗い背景に黒っぽい車と黒人とブラックパンサーの黒いスーツ。全てが黒に溶け込みながらのアクションシーン。プロジェクターにとって明暗を描き分けるダイナミックレンジがハイエンド機のプロジェクター並みに広くないと、かなり厳しい映像がつづく。
この映画はまさしく4K UHDでHDR対応のテレビやプロジェクターで観る方がそのHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)効果を発揮するはずだ。暗闇の中でもブラックパンサーのコスチュームの質感までもが描き出せるはず。我が家はエントリークラスのプロジェクターなので、プロジェクターの輝度を普段より上げて、さらにオートアイリス(自動絞り)をON(高速)にし、暗いシーンでも描き分けられる様にプロジェクターのパラメーターを少し調整した。これで黒浮きは普段より多少目立つが暗部とコスチュームが黒潰れして溶け込むことなく描き分けはなんとか…この映画、厳しいなぁ。
マーベル系では珍しく3Dが優秀
ストーリーはさて置き、良い意味で期待を裏切られたのが3D映像。ブラックパンサーは「アベンジャーズ」等と同じ、初めから3Dカメラを使って撮影しておらず、ポストプロダクション(撮影後編集)による3D化。基本的にマーベル系の3Dは上手くないので、期待していなかったのだが、「ブラックパンサー」はこれまでとは違い3Dが比較的良好に鑑賞できた。アクションによって背景もブレるし、全てがパンフォーカス撮影でもないのだが、要所要所で立体感と奥行き感が凄く伝わる。
何が違うのだろうと思って観ていると、これまでと違いマーベル系にしては割と3D編集を意識して撮影されている様に思う。高さの表現や、向かってくる、または、飛んで行く方向を感じやすいカットを積極的に取り入れている。オープニング間もなくブラックパンサーが出撃するシーン(本記事のアイキャッチ画像)。真俯瞰からのカメラアングルで床が開き、そこからブラックパンサーが地上に落ちる様に降りるのだが、そういう高さを表現するために意図的なカメラアングルになっている。
また、ワカンダでティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)が新国王に即位する儀式で、ジャバリ部族のリーダーであるエムバクが意義を申し立て、1対1で闘うシーンでは崖から下を見下ろすカメラアングルがパンフォーカスになっていて2Dで観るより余程高さを感じ取れる様に撮影されている。
残念なのはシーンによってフォーカスが前ボケと後ボケを表現しているため、逆にミニチュアに見えてしまうところが所々ある。あと、3Dとは関係ないが国王即位のシーンでは人物に当てるライトが明るすぎるのか、ライトを当てる方向が悪いのか背景との馴染みが悪い。まるで書き割り(舞台などでベニア板に背景を描いているやつ)を前にスタジオ撮りしているように見えてしまう。クロマキー合成なら尚更調整して欲しい。
3D版と4K UHDを含む2D版ではアスペクト比が違う
3D版のみアスペクト比が2.39:1と1.78:1の混合となっている。IMAX特別フォーマットで撮影されたシーンでは3D版のみ映像の天地幅が広がりアスペクト比が1.78:1になる。2D版では画面外でカットされて観ることができない映像部分があると思うと、少しおトクな気分だ。
原始的な民族に見えて超ハイテクを持っているギャップ。とくにワカンダ王国の親衛隊長であり、ブラックパンサーのサポート役でもあるオコエがメチャクチャ強いので面白い。カーチェイスのシーンで敵の車を大破させてからのニヤリ顔が好き。
「ブラックパンサー」は現在(2018年7月9日時点)、Amazonビデオでは有料レンタル、U-NEXTでポイントを使って視聴できる。NETFLIXは登録されていない。U-NEXTは毎月自動的に1200ポイントが付与されるので、それを使えば新着映画を実質無料で視聴できる。ポイントは期限が過ぎると失効されるので使わないと損。
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