パシフィック・リム:アップライジング,ホームシアター,プロジェクター

パシフィック・リム: アップライジング(原題:Pacific Rim: Uprising)

スティーヴン・S・デナイト監督による2018年公開のSF映画。2013年公開された「パシフィック・リム」の続編にあたる。前作の監督を務めたギレルモ・デル・トロは制作にまわっている。続編を作るにあたり何かと紆余曲折があったようだが、無事に公開され無事にBlu-rayの発売までされたので良かった。レジェンダリー・ピクチャーズっていつの間にか中国の大連万達グループに買収されていたのだな、と思ったら2016年に買収されていたのか…結構な時間が経って知った。中国人がやたら登場するのはそのせいなのか、もしくは、ハリウッドの中国市場に対する忖度(そんたく)なのかもうよく分からない。

Blu-ray仕様:本編111分 アスペクト比:2.35:1
英語:ドルビーアトモス、日本語:5.1ch サラウンド
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3D版で尚且つ、英語版のみだがドルビーアトモス音声なのでフロント・ハイト・スピーカー構成でも良い感じだ。映像がせっかく立体なのに音響が水平展開では勿体ない。

「パシフィック・リム: アップライジング」あらすじ

突如現れた“KAIJU”群と巨大兵器イェーガーの戦争集結から10年、世界は混沌としながらも、平和を取り戻そうとしていた。ある日、PPDC(環太平洋防衛軍)の会議が開催されようとしているところに、正体不明のイェーガーが襲撃をかける。それは新たな戦いの始まりだった。
環太平洋防衛軍は正体不明のイェーガーや“KAIJU”たちとの戦いの中で、敵の真の目的と人類が滅亡の危機にあることを知る。滅亡のカギは富士山にあり、そこに襲撃をかけようとする“KAIJU”群。そして防衛線が張られた東京で最後の戦いが始まる!

(C) 2018 LEGENDARY AND UNIVERSAL STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.

出演は、ジョン・ボイエガ(John Boyega)、スコット・イーストウッド(Scott Eastwood)、ケイリー・スピーニー(Cailee Spaeny)、菊地 凛子、チャーリー・デイ(Charlie Day)、バーン・ゴーマン(Burn Hugh Winchester Gorman)、ジン・ティエン(Jing Tian)、新田 真剣佑など。

ジョン・ボイエガがスター・ウォーズでストーム・トルーパー識別番号FN-2187(愛称:フィン)役の俳優なので、しばらくSF映画出演は避けて欲しいと思うのだ…何だか違う世界のSF映画に登場してガッツリと主役で登場すると、人物像がスター・ウォーズと脳内で繋がってしまい違和感を覚える。チョイ役くらいにしておいてもらいたかった。スコット・イーストウッドはお父さん(クリント・イーストウッド)に似過ぎ。去り際にしかめ面してボソッと言って去っていくのは「ワザと『ダーティハリー』に寄せていってないか?」と勘ぐってしまいたくなる。新田 真剣佑は千葉真一の息子。

スコット・イーストウッド。シワの入り方(特に目尻)がお父さんソックリだったのでついこの瞬間を撮影。

背景が薄く、無理がある。

物語の背景があまりにも薄い。まずは前作の司令官スタッカーにはジェイク(ジョン・ボイエガ)って息子、森マコ(菊池 凛子)にとっては弟がいたことに驚いた。スタッカーにしろ、森マコにしろ、前作ではそんなそぶりすら微塵も見せなかったではないか。明らかに後付け設定な気がする。

ジェイクに優しく話しかける森マコだが、本作で突然弟が登場し、背景描写が薄いので薄い姉弟関係に見える。

あと、アマーラ(ケイリー・スピーニー)はどうやってあの一人乗り用のイェーガー「スクラッパー」を作ったのだろう。イェーガーのスクラップを集めて作ったと言われても…劇中で故障もせず活躍すると尚更「ウソやん」と思ってしまう。SFのF(フィクション)にも程がある。

少女が1人で作ったとはとても思えない1人乗り用のイェーガー「スクラッパー」。

イェーガー同時の戦いが面白い

パシフィック・リムは「KAIJU(怪獣)」と戦うことがメインとなるが、今回はイェーガー同士が戦うシーンが盛り込まれている。これはこれで面白い。何故戦うことになるのかは是非本作を観て欲しい。とにかく巨大兵器“イェーガー”同士がぶつかり合うシーンは迫力がある。スピーカーから重低音と金属音が鳴り響く。

全編を通してバトルシーンは前作よりも多く迫力が増しているものの、KAIJUは野生動物のような本能的な動きが抑えられ、計算された動きをし、知能が高い生物として戦うのは何か違う気がする。これでは私達が慣れ親しんだ「怪獣」ではなく巨大な異星人の様だ。

迫力満点のイェーガー同士の激突。そしてビル破壊しまくり。

予想通り…中国人俳優へのスポットライト

中国人俳優へのスポットの当て方がえげつない…。レジェンダリーの買収や中国市場へのターゲットでそうなったのかも知れないが。この映画に限って言えは個人的にもっと日本人俳優にも頑張ってもらいたいが、海外で活躍する(英語がネイティブ並みに話せる)日本人俳優人口が少なすぎるのも原因のひとつだろうし、所詮映画市場が中国市場をターゲットにしている限りは避けられない流れなのだろう。

前作のギレルモ・デル・トロ監督は日本のロボットアニメや特撮映画をリスペクトしていたことが映像の中から感じ取ることができたが、今回はなんだか“日本(東京)が最終舞台”になっただけ。そんな日本の未来(2035年の設定)の街並みにも中国語の看板が1番目立つありさま。それ以外は微塵も感じられなかったため、中国人が活躍する普通のSFロボット映画になってしまっている。

ん?ここは日本なのか?逃げ惑う人を見ても中国人っぽく見える。

そもそも、あらすじにある様に富士山がキーなのに何故防衛戦をわざわざ東京で?1番戦闘を避けるべき場所なのでは…絵面(えづら)の考慮か。あれ?東京と富士山ってあんなに近かったっけ???う〜ん…適当に日本を描かないでもらいたい。リアリティがなさ過ぎる。無理して日本を取り入れるくらいなら、ない方がマシ。

しかし空想の世界でロボットが戦うなら人が搭乗するか自律かの違いだけで「トランスフォーマー」とあまり変わらなくなり、むしろ「トランスフォーマー」を観る方が面白いと思ってしまう。“パシフィック・リムならでは”を全面的に出さないと今後厳しい気がする。(今後があるかどうか分からないが…)

3Dとドルビーアトモス

巨大兵器“イェーガー”の3D感は十分にあり、画面全体的にはパンフォーカスのシーンも多く奥行きも感じられる。さすがに人物のみをフォーカスしたときはシャロウフォーカス(前後のボケがある)なので奥行き感は乏しい。ごく自然なため映画を観進めるうちに3D映像という事を忘れてしまいそうになるが後から2Dを観ると迫力が落ちるのでやはりこの映画における3D効果は成功しているように感じる。本作では明るい日中でのシーンやバトルが多いため前作に比べると3Dが見えやすいのもいい。

また、3D映画をドルビーアトモス音声で聴くのはごく自然に感じられ、巨大なイェーガーやKAIJUの高さ方向を感じることができる。ただ収録音レベルが他の映画よりも少し小さいのでメインボリュームを普段より+5dBも上げて鑑賞することになった。サブウーファーの唸りはこういう映画の割には比較的おとなし目だ。

パンフォーカスで奥行きを感じることができる。上空を飛ぶヘリや巨大さを表現すことに貢献するドルビーアトモスも良い感じ。

個人的には不満が残る内容だったが、純粋に巨大ロボットのアクション映画として観るには楽しい作品に仕上がっている。なんだか某アニメの様にも感じる部分が多々あるが…それは敢えて言わないでおこう。

 


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私が所有しているのはこちらの3D版Blu-ray。迫力のイェーガーのバトルを3Dで鑑賞するのは楽しい。3D版もドルビーアトモス仕様なのが嬉しい。2D版Blu-rayがドルビーアトモスでも3D版は7.1chや5.1chサラウンドの仕様が多いが、ユニバーサル・エンターテインメントが発売する3D版はちゃんとドルビーアトモス仕様のまま。やればできるのだ。他社も要らぬ付加価値を付けるくらいなら見習ってもらいたい。


「パシフィック・リム: アップライジング」は現在(2018年10月15日時点)Amazonビデオで有料レンタル(字幕版のみ)。U-NEXTは540ポイントで視聴可能。NETFLIXは未登録。

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