AG-LA7200クリーニング,アナモフィックレンズ

アナモフィックレンズ 「AG-LA7200」のクリーニング

プロジェクターでシネスコ投影をして楽しんでいるアナモフィックレンズ「Panasonic AG-LA7200」をヤフオクで落札して以来そのまま利用していた。そう言えば以前に購入したカメラレンズ用のクリーナーがあったこと思い出し、レンズのクリーニングを実行。実際にクリーニングを行ったのは去年だが、両手で作業するのにどうやって工程を撮影したものかと悩んでいたら、家にあるコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)があることを思い出し、三脚を立ててセルフタイマーで手元を撮影しながら改めてクリーニング工程を記事に。

カメラレンズ用のクリーニングキットなどセットになったものも1,000円前後で売られているので1つ持っていると、プロジェクターのレンズもクリーニング出来るので便利だ。特にタバコを嗜む人は目立たなくてもレンズにタバコのタールに含まれるヤニなどが付着し黄ばむので持っていた方がいい。勿論、タバコは吸わないに越したことはない。

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また、作業中にレンズを意図せず触ってしまいクリーニングのつもりが逆に指紋を付けてしまうのを避けるためにフィルム編集用の手袋などを装着して作業するとその心配がなくなる。ただし手に持ったレンズが滑りやすくなるので不慣れな人は扱いに注意が必要。

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クリーニング作業を始める、その前に…

最初に謝っておかないといけない事が・・・全体的に少々ピントがボケた写真の掲載で申し訳ない。実はいつもスマホで適当に撮っているのだが、今回両手を使うために三脚と不慣れなコンデジで作業をしながら撮影したら少し暗いこともありシャッタースピードが遅くなって手ぶれしたり手元のピントがズレたりた。何度も分解したくないので少々ピンボケのまま掲載することをご容赦願いたい。手元にライトを照らしてもう少し遠くから望遠で撮れば良かったと後悔しているが…もう遅い。作業工程の説明する分には問題無いと思う。

アナモフィックレンズ AG-LA7200は簡単に分解できる

さて、レンズボディを後ろから見ると小さなネジが前レンズ用に4つ、後ろレンズ用に2つあり、幸か不幸かAG-LA7200は簡単に分解ができる。分解が容易ということは逆に言えばホコリの侵入も容易にしてしまう。中のレンズは一体どうなっているのかも興味があるところなので分解クリーニングを試みた。レンズボディを見てみると後ろからプラスのドライバー1本で分解できそうなのでメガネ用の精密ドライバー(プラス)を当ててみる。ネジ頭にもピッタリフィットしたので今回はメガネ用ドライバーを使用した。

「メガネ用精密ドライバー」を探してみる ▶

1. 固定ネジを外す

ボディ側面、写真の人差し指の所に腕時計のリューズの様な固定ネジがある。本来このレンズは「Panasonic AG-DVX100」という業務用ビデオカメラで撮影時にシネスコ画角をスクイーズさせて16:9で撮影するためのコンバージョンレンズだ(だからプロジェクターから投影すると16:9がシネスコサイズにストレッチされる)。このネジはおそらくそのビデオカメラのレンズに取り付けた際に固定するネジだと思うのだが、この固定ネジがあると本体のネジ1つが外せないので取り外す。

2. ボディからレンズを取り出す

レンズ前後どちらから先に外しても構わない。前レンズは前面パネルの厚み分、奥まっているので直接テーブルに置いて作業してもレンズには傷が付かないが、ネジを外す時には下から前面パネル部分を手で押さえながら慎重に外す。ボディと一体になったレンズフードがレンズよりせり出している分、レンズを下向きに伏せたままネジを全て緩めると、カタンと前面パネルごとフードのせり出し分落ちる。これくらいでレンズが割れることは無いができれば避けたい。4つのネジを慎重に外し、ボディと一体になったフードを外すと凹レンズが取り出せる。

プロジェクターのレンズ側になる小さい小窓側のネジを2つ外すと凸レンズが取り出せる。凸レンズは小窓側のカバーを外すと、ただ乗っているだけなので凸レンズの固定を兼ねているカバーを外して揺らしたりすると落下する危険があるので慎重に。前面側のレンズの様に手に持って作業せず、本体を置いて作業した方がいい。(写真では撮影の為に持ってしまっている。悪い例)

内側にリング状の化粧蓋があるのでそれも取り出す。

・・・・以上。前と後ろ、レンズそれぞれ1枚づつ。定価10万程のレンズがたった2枚のレンズで構成されていたことに最初は驚いた。これでは流石にレンズのコマ収差(かも知れない)は解消されないだろう。このレンズを通して映像投影した時に画面両端のピントが甘くなるのを妙に納得してしまった。

コマ収差の件については下の過去記事で。

3. ブロアーでホコリやチリを飛ばす

最初にブロアーでレンズ表面のホコリやチリを飛ばす。チリが付着したままクリーナーで拭くとレンズにキズが付く可能性もあるので、この工程が一番肝心。ケースの内側も忘れずに。

4. カメラレンズでいう“前玉”にあたる凹レンズをクリーニングする

その前に…

レンズ用クリーニングペーパーを適当な厚みにするため4〜8つ折り程度に折り畳み、そこにレンズ用クリーニング液を1滴ほど(1滴でほぼ充分。ドバッと垂らし過ぎないように)含ませてレンズに付いている指紋や汚れなどをキレイにする。この際、レンズに直接クリーニング液を垂らさないように。既にクリーニング液を含ませたレンズ用クリーニングペーパーも販売されているので、初めて使う人はそちらを利用する方が便利。また、レンズを拭くときは“撫でる”位の力で十分汚れは落ちるので、この時にあまり力を入れて拭かないように注意する。

注意事項が多いが…、クリーニングペーパーは一度拭き取ると必ず捨てる。汚れた面を拭いたペーパーで拭くと汚れを伸ばすだけ。また人間の指は皮脂や油を含んでいるので拭くときに掴んだ面も使わずに“一度拭いたら捨てる”こと。ここで貧乏性を発動させてはいけない。

上記の注意点を踏まえて改めて凹レンズのクリーニングを開始

まずは凹レンズから。カメラレンズでいう「前玉(まえだま)」にあたるレンズ。通常カメラの丸いレンズしか扱わないので、この形状はどうしたものかと一瞬迷ったが従来通り“円を描くように”拭いた。このレンズの場合は“楕円を描くように”だろうか。拭き方は汚れが中心に残らないようにレンズの中心から円を描くように外に向けて拭くのが基本。裏面の凹側も同様に。レンズを置くときは厚みがあって自立するので立てておく事もできるが、倒れるとキズがいくので元の前面パネルにそっと戻した方が安全。平らな場所なら伏せたままでもパネルの厚み分レンズ前面が直接置き場所には触れないので安心。

5. レンズのカラ拭き

クリーニング液がレンズに残らないよう、クリーニング液を含ませていない新しいレンズ用クリーニングペーパーでカラ拭きを行う。この時も力を入れずに撫でるように。汚れやクリーニング液が残っていないか光にかざして確認しながら拭き取り、全て拭き取れれば完了。

6. カメラレンズでいう“後玉”にあたる凸レンズをクリーニングする

こちらも先の凹レンズと同様に拭く。カメラレンズでいう「後玉(あとだま)」といわれるカメラボディに近い方のレンズ。このレンズ用途においてはプロジェクターのレンズに近い方のレンズにあたる。後玉はカメラの場合、画像に大きく影響を与えるレンズだ。後玉にキズが入ると取り返しがつかないことになる。ホコリや汚れの影響も「前玉」(このレンズでいう凹レンズ)よりもずっと大きい。プロジェクターでフィルター的に使うのでどこまでの影響がでるか分からないが、念のためにもこの凸レンズの取扱は慎重かつ、ホコリや汚れがないようにしたい。

7. クリーニング液の拭き残りで形がついたら…

もしカラ拭きしてクリーニング液の形(カタ)が残っても、無理にカラ拭きで必死にこすらない。その場合はもう一度改めてクリーニング液で拭き直す。もしくはクリーニング・ペンという便利なグッズがあるのでそのペンでクルクルと磨けば綺麗に取れる。多少の指紋や液残りの形などは一発で除去できる便利グッズ。最近のクリーニングセットには含まれているものも多い。

8. レンズをケースに戻してネジ止め

レンズをレンズケースに戻してネジを閉める。前玉と後玉のどちらから戻しても構わないが、この時にネジは一度に1本ずつ締めきらないように。ネジ止め2本なら交互に少しずつ、ネジ止め4本なら+(プラス)や×(バツ)を書くような順で少しずつ繰り返して締めていくのが鉄則。あとは無理矢理力一杯硬く締めつけないように通常の力(基準が人によるので難しいが)で締めれば充分だ。無理に力を入れて結果ネジ頭をナメたり、「パキッ」といってしまったら取り返しが付かない。

9. クリーニング完了

ホント、このPanasonic AG-LA7200はヤフオクで安く購入できて良かった。レンズ素材費や加工費や人件費の各金額や妥当性は分からないが、少なくとも10万円も出して買いたくないレンズの構成内容だ。しかし単純な構造だからこそ今回の様に自分でクリーニング(メンテナンス)も出来るわけだし、シネスコ投影でこれだけ楽しめればその気持ちも含めて4〜5万円が妥当かな。

 


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