ゼンハイザー,ヘッドホン,オーディオ,ホームシアター

Sennheiser(ゼンハイザー) HD 650 というド定番のヘッドホン

ヘッドホンは一応、AV関連機器なのでカテゴリーとしては「ホームシアター」に入れたが、私の場合実際ホームシアターとしての出番はほぼ無い。このブログで何度か言っていると思うが、基本的に音はスピーカーからの音が好ましく、イヤホンやヘッドホンで聴く頭内定位(頭の中で音が鳴る)が好きになれない。

特に映画を観るときは映像が前方にあるのに対し、音が頭の中で鳴るので違和感を覚え、どうも苦手だ。ただし、音楽のみに関して言えばウォークマン時代からの慣れもありそれほど気にしていない。それでもスピーカーで聴ける状況ならスピーカーで聴く。敢えてイヤホンやヘッドホンで聴くのは外部の音をシャットアウトして集中して聴きたい時だ。

たまたま防音できているリビングでヘッドホンの必要性が低い

深夜は周りも静かなので外部の音をわざわざシャットアウトする必要も余りないのでスピーカーで聴いているが、当然日中よりは大きな音は出さないように心がけている。特に映画鑑賞時のサブウーファーの音は貫通性があるので注意が必要だ。私が住んでいるマンションは中古物件なのだが、たまたまリビングが二重の天井、二重床、二重壁にリフォームされていた。同じマンション内で比較すると、結果的には天井高が低く、部屋も一回り小さくなっているが、その分“防音”に関しては比較的ある程度効果がある。リビングのドアを閉めて隣の部屋に移動すると、そこそこの音量でも無音に近いほど聞こえなくなる。

オープンエア型のヘッドホン Sennheiser HD 650

前置きがずいぶん長くなってしまったが、そんな私がヘッドホンを紹介するなど恐れ多いと思いつつ…、外出時のイヤホン以外に家で希に使用するヘッドホンと言えば、今回紹介するオープンエア型ダイナミックヘッドホン「Sennheiser(ゼンハイザー) HD 650」。オープンエア型なので外部の音をシャットアウトするためではない。ヘッドホンの音は外にダダ漏れだし、ヘッドホンをしていても外の音が盛大に耳に入ってくる。

外部の音をシャットアウトする目的なら以前から持っているノイズキャンセリング付きヘッドホン「BOSE Quietcomfort 15」の方が雲泥の差で外部の音をシャットアウトする。「HD 650」を買う動機になったのはやはり音。やや音にクセがあるものの今我が家の中で言えば細かい音まで聞き分けられるモニター的存在となっている。モニターと言ってもあくまでも我が家でのことで、スタジオモニターとして使用するには若干クセがあるのでオススメできない。本体は明るいシルバーっぽく見えるが実際はもっと黒いガンメタ色。


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音のクセは少ない方だと思うが、最後は好みの問題

Sennheiser HD 650単体で評価すれば低音域の厚みと量感があり、中音域も密度がある。音の解像度も悪くない。通常のイヤホンやヘッドホンの音が“頭の中心辺り”で鳴るとイメージするなら、Sennheiser HD 650は音が頭の中全体に広がって鳴るイメージ。“ぶわぁっ”と音の塊で聞こえる分、僅かにヌケが悪く感じる。基本的にニュートラルだが、敢えてどちらかといえば中低音寄りのチューニングに感じる。音が“マイルド”や、“柔らかい”という表現をすれば聞こえが良いがスピード感がないとも言える。この辺りがこのヘッドホンのクセと言えるかも知れない。また、Sennheiser HD 650はダイナミックレンジがやや狭いとの声もあるが、「ダイナミックレンジ」を「音圧の振り幅」という意味で言っているのなら私には充分な気がする。

色々と勝手なことを書いているが、それにしても低域から高域までバランス良く、迫力もあり耳心地の良い音であることは間違いない。また、ゼンハイザーのヘッドホンはよくクラシック音楽に向いていると言われているが、JAZZでも全然OKだ。ウッドベースの芯を残した重厚な音から、濃密なピアノの音と僅かなハイハットの音、ボーカルのブレス音までキッチリと心地良く鳴らしてくれる。人それぞれ聴く音楽に対する音の好みはあるだろうが、私はこのSennheiser HD 650はそれほど音楽を選ばないと思っている。

クセが少なくニュートラル、高音域が尖らずマイルドな音質で低音域の量感と中音域の密度を感じるのは、周波数特性は違えど何となくメインスピーカーのJBL S3100の音に近く、結局は私が好きな傾向の音を鳴らしてくれるのが購入に踏み切った理由でもある。JBL S3100はこれが空気の振動として耳だけ(頭の中)でなく身体全体で聴けるイメージ。あくまでもイメージ。

300Ωのインピーダンス

オーディオに足を踏み入れた人は最初に誰もが混乱する鬼門の「インピーダンス」なのだが…ここで説明するとややこしく、且つ、長くなるので割愛するとして簡単に「高い(ハイ)インピーダンスのヘッドホンは高い電力(多くの信号量)によって性能を発揮する」ということだけに留めておく。

このSennheiser HD 650はインピーダンスが300Ωで他の多くのヘッドホンよりはずっと高い。これがこのヘッドホンを「鳴らしにくい」と言われる元凶(失礼)なのだが、確かにこのヘッドホンをiPodやiPhoneなどのポータブルプレーヤー等にそのままダイレクトにプラグを差し込んで聴いても本来の音は鳴らないと思った方が良い。鳴らないわけではない。音圧レベル(能率)が103dBあるので、思っていたよりはしっかり鳴る。ただ音の情報量が少ないと言えばいいのか、上記で述べたような量感と密度がある音のイメージではない。ボリュームもかなり上げないと音が小さい。

通常の据え置き型のアンプにプラグを差し込んで使う場合はほぼ問題無いと思うが、元々電力が弱い(少ない信号量の)ポータブルプレーヤーにはさらに向いていない。また、ポータブルアンプ、俗に言う「ポタアン」を使えば良い感じに鳴るのかもしれないが、私は持ち合わせていないのでなんとも言えない。基本的には据え置き型アンプがベストだろう。そもそもオープンエア型のヘッドホンは外部の音が丸聞こえになる(外にも盛大に音漏れする)ので、外で聴くヘッドホンとしては向いていない。静かな部屋でゆったりと聴く方が向いている。

必用十分な周波数特性

周波数特性は10~41,000Hzあるが我が家では残念ながらアナログ・レコード以外それに近い出力ができる能力を持つシステムがない。20~20,000Hzまでの帯域で収録されたCDやそれをリッピングしたiPodやiPhone等で聴いても、ヘッドホンを通すことにより帯域のレンジが広がるわけでは無いので、特に驚くような音を鳴らすわけではない。そもそも16,000Hz以上の音なんて私の耳には聞こえやしないので必用十分どころか、私にとってはそれ以上の周波数特性なのだが帯域に余裕がある分、CD程度の音なら余すことなく全て鳴らし切れるという安心感はある。

リケーブルに対応し、バランスケーブルも使える

Sennheiser HD 650はリケーブル(附属のケーブルから別売のケーブルに変更すること)に対応している。またバランス出力があるアンプならバランスケーブルに交換して使える。バランス接続にすると「音が鮮明になり、音場も広がる」という声を良く聞くが、値段との釣り合いで考えると実はとてもコストパフォーマンスが悪い。バランスケーブルは高価なものが多い。その割に値段ほどの劇的な変化の差は無い。と、いうのが私の感覚。私が以前に実行した「バイワイヤリング接続」の差に近い。もちろん悪くはならないし、むしろ良くなるが値段に納得できるほどの差が無いだけだ。またケーブルだけバランスに替えればそれでOKなはずもなく、結局はシステム全体のそれこそ「バランス」なのだと思う。…結果的に“ウマイこと言っている”ことになり恥ずかしい。

ケーブルの取り外しが可能なのでリケーブルにも対応している。バランス、アンバランス共にサードパーティーのHD 650用ケーブルが発売されている。

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リケーブルの効果

ヘッドホンやイヤホンの“リケーブル”は、スピーカーでいうスピーカーケーブルを交換して音質向上を狙うのと同じ目的だが、私はこれに関しては比較的無頓着。高級なケーブルを使うということに関してはバカバカしいと否定もしないし肯定もしない。ケーブルにお金を掛けられることを単純に羨ましく思うし、好き好きだと思っている。オーディオはその機能面だけでなく、嗜好品的であり雰囲気を大事にする人もいる。高級なケーブルを使って自身が心も満たされるならそれは良いことだし、実際ケーブル交換によって自身が好む音になるなら尚更それは良いことだと思う。

ケーブルによって確かに音が変化することは違いないと私は思うが、人によってその変化には様々な声があがっている。何も変わらないという人もいれば、驚くほど変わったという人も。私は変化は微々たるものだろうし、もしかすると私の耳では違いが判断出来ないかも知れない。少なくとも高級ケーブルだから自分にとって良くなるとは限らないと思っている。例えば車のハンドルだけを高級なモノに変えるとハンドル操作しやすくなるか操作しにくくなるかは、その人とのフィーリングやハンドリングのクセにもよる。高級なものが必ずしも良い結果につながるとは思えない。それでも雰囲気を大事にする人はたとえ多少操作しにくくても好きで選んだものは心を満たしてくれる。オーディオのリケーブルもそれとよく似ている。

嗜好品的なモノは「自分の心を満たしてくれる」部分も大事な要素のひとつだろう。私も安いケーブル限定だが、少しでも自分好みの音になるなら色々試してみたいとも思っている。変わらなくても自分が納得できればそれはそれで良いかと。他人から勧められたものは失敗したときにお金の無駄を人のせいにしたくないのでまず除外するが…。

2003年発売以来、ド定番と言われるヘッドホン

ドイツの音響機器メーカーSennheiser(ゼンハイザー)社で開発され、2003年の発売から現在まで現役で売れ続けているヘッドホン「HD 650」。ロングセラーの“ド定番ヘッドホン”と言われるにはやはりそれなりの理由があるのだろう。絶妙なチューニングにより、あくまでもニュートラルな音で濃密。音楽を選ばずどんな楽曲でもそつなくこなす懐の広さを持つ。好みの音は人それぞれでも、一度は今使っているヘッドホンと比較してどれほどの変化があり、ド定番と言われる所以(ゆえん)を聴いて欲しいと思えるヘッドホンだ。

私も以前から使っていたBOSE社の「Quietcomfort 15」と比較したとき、この「HD 650」のニュートラルな音質を聴き「こっちの音の方が明らかに自然」と感じた。BOSEの音はデザインされている音作りで、そのデザインが上手いとするなら、Sennheiser HD 650は何も引かず何も足さない自然に近づけるようにチューニングした音作りに感じる。現在はインピーダンスが150Ωになったことによりポータブルでも鳴らしやすくなった、HD 650の後継機にあたる「HD 660 S」が2017年より発売されている。

HD 650を購入する際に同時にHD 660 Sを聴く機会があったので試聴してみたが、HD 650よりも高音域が持ち上がることによりマイルドさがなくなり、若干音の解像度が上がった印象でHD 650の音とは明らかに違う。言い換えれば比較的音が硬い印象ともとれるのだが、このあたりはトーンコントロールで調整ができそうな範囲だ。ゼンハイザーのかたに「しばらくはHD 650も平行して販売しますが、これからの弊社が向かう(チューニング)音の傾向はこちらです。」と言われたが、音の好みでド定番のHD 650を選んだ。

 



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