シン・ゴジラ,ホームシアター,プロジェクター

シン・ゴジラ

2016年公開の庵野秀明による監督・脚本のゴジラ映画。もちろんゴジラ映画は子供の頃から知っているがこれは何か違う。良い意味も悪い意味も含めてだ。知っているゴジラの初めは怪獣扱い。人気が出てきて他の怪獣をやっつけ始めると良い怪獣扱い。そして神扱い。何だか製作側がオーディエンスに左右されている怪獣。そして今回は…敢えての何の扱いでもない。しかも「あっ!ゴジラだ!」ってセリフがあっても良かったかもしれないが、国民全員が正体不明の巨大生物として敢えてのスルー。ある種のパラレルワールドをみている様だった。リアルな日本を描くなら日本の皆さんは「ゴジラ」ぐらい知っているだろう…と、そこにリアルを持ってきてはいけないのだな。

Blu-ray仕様:本編119分 アスペクト比:2.35:1
英語:なし、日本語:3.1ch dts-HD Master Audio
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そういえば、邦画を観るのにアナモフィックレンズを通してプロジェクターで観るのは初めてかも知れないな。ゴジラと言う題材だけで、それでなくても古く見えるような気がするが…アナモフィックレンズを通すことにより、あの独特の映りでより子供の頃に観た映画の雰囲気が出そうな気がする。実際はさほど変わらないので完全に気持ちの問題。この映画は敢えての3.1ch。前面からは音が鳴るが、横後方のサラウンドスピーカーからは音が出ない仕様になっている。大音量でいざ視聴。

※本記事はゴジラの形態ついて触れているので、そのあたりのネタバレが含まれています。

「シン・ゴジラ」あらすじ

東京湾・羽田沖。突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。首相官邸では総理大臣以下、閣僚が参集されて緊急会議が開かれ、内閣官房副長官・矢口蘭堂は、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった。慌てふためく政府関係者が情報収集に追われる中、謎の巨大不明生物は上陸。普段と何も変わらない生活を送っていた人々の前に突然現れ、次々と街を破壊し、止まること無く進んでいく。政府は緊急対策本部を設置し、自衛隊に防衛出動命令を発動。そして、川崎市街にて、“ゴジラ”と名付けられたその巨大不明生物と、自衛隊との一大決戦の火蓋がついに切られた。果たして、人智を遥かに凌駕する完全生物・ゴジラに対し、人間に為す術はあるのか?

(C)2016 TOHO CO.,LTD.

あらすじは特段難しい漢字が使われているわけではないので普通に読めるが、なんだか漢字らだけで読む気が失せる。実際の映画もコレに何か近いモノがある。全員早口。難しそうなご託をつらつらと喋っているが、実際は難しいことを喋っているわけではない。そんな台詞回しもこの「シン・ゴジラ」の特徴なのだろう。そして話題になった石原さとみの英語混じりの日本語セリフ。ルー大柴みたいになるのは現実でも英語を普通に話せる人あるあるなのでそこは良いとして、ネイティブ英語を喋れる設定の役柄としてはツライ。発音もそうだが、それを真顔で早口で英語混じりで喋るので最初は違和感があるが最後は慣れる。慣れるまで話の内容が入ってこない。

出演は、長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、大杉漣、柄本明、渡辺哲、余貴美子、平泉成、中村育二、中村育二、高良健吾、津田寛治、市川実日子、塚本晋也、高橋一生、など。

本作主人公の矢口官房副長官(長谷川博己)。後ろは内閣官房副長官秘書官の志村(高良健吾)。

ゴジラか?ゴジラなのか?

この映画のゴジラは子供の頃から知っているゴジラではない。何がしたいのか分からないヤバイ生物なだけだ。何か人間目線からの想像でもなんでも良いのでやんわりと目的が見えれば良かったが、上陸して破壊しまくった意味が全く分からない。生物なら本能的な行動としても本来何かはあるだろうが、補食のためでも生殖のためでもないような…ワケも分からず上陸してしまい、ワケも分からず破壊しまくる。行き当たりばったりなこの生物は一体何を目的として東京に上陸したのか。人類にとって理不尽極まりない地震や津波と同じような災害のひとつでしかないような描き方になっている。

ゴジラの予測進路。台風進路の様に予測されているが…一応生物なのでこんな一辺倒な予測をしてはダメだろう。本当に災害扱い。

生きていないゴジラの目

本作のゴジラの目。何であんな目なのだろう。第2形態までは何となく海洋生物みたいで飲み込めるが、第3形態になってからは生きている生物の目ではない気がする。第4形態からは特に身体やその他が凄く丁寧に作り込まれているのに目だけが人形用のプラスチックの目玉をくっつけたような「生きていない目」をしている様に感じるのだ。第4形態になっても目が動かないから余計にそう見えるのかも知れない。コミュニケーション能力を高めるためとも言われている、人間特有である白目の面積の多さも気になる。以前からゴジラには白目があるが、今回のゴジラには特にその必要性はないように思うし…何故あれだけ白目が多いのだろう。しかし、放射能熱線を吐くとき保護膜(遮光膜)が出るのは何かよく分からないがカッコイイ。

ゴジラ第2形態。う〜ん…パペットみたいな目だが、これが反って不気味という意見も。人それぞれ。

生きているのか死んでいるのか。謎も多い映画

人が誰一人「死んだ」と確定するものがない映画。「あれは確実に死んだな」と思えるシーンはあるが、死体や血が(ほぼ)出ないクリーンな映画。生死の判断を観る側に委ねるのは悪い事ではない。私はリアルに描写するよりは、この映画の様に観る側の判断に任せてもらう方が好き。なので子供も観られるが…子供向きでもない気がする。ゴジラという怪獣は登場するものの子供には物理的な攻撃以外は何をやっているか不明すぎて説明も難しい。結局は何故ゴジラは現れたのかも謎のまま。最後まで謎が多い映画だった。

本作のゴジラは一体何がしたいのか…ただただ不明な生物体に見えてくる。

昔の特撮の域を超えられないチープな映像とリアリティのある映像が入り乱れる

ゴジラ映画としては映像がリアルだったと思えるところと、なんだか昔のウルトラマン等の特撮ヒーローものを観ている様なチープさが入り交じった映像だった。今の日本のクリエーター技術ならCM等のCGや映像合成を見ても十分リアリティのある映像は出来そうなものなのに…なぜ映画になると途端にチープになるのか謎だ。…制作費の問題なのか。

ゴジラ第3形態。昔の特撮を抜け出せないのか、敢えてなのか…何故チープに見えるのだろう。カメラレンズのボケ感とライティング?

本作の1番の見どころというか、リアリティが感じられたのが政治家と官僚達。この緊急時の会議でさえ官僚にメモを渡されて読むだけの会議。この実体を見せることが、この映画「シン・ゴジラ」が本当に見せたかったことなのかも知れない。大規模災害や有事が発生した時の今の日本の政治家や官僚がそのままスクリーンに映し出されているようなイメージだった。そこに一人のハミ出し者(長谷川博己が演じる矢口 蘭堂。政治界で総理大臣や閣僚に進言するような若手政治家は完全なハミ出し者だろう)が頭角を現すが…そこはやはり日本の政治って感じになる。…リアルだ。「ゴジラ」という題材を使い、「ゴジラが出現した」と想定したとき今の日本の国会がどのように動くのかをリアルに描いた映画と思えば、本作は腹立たしくも面白い。

内閣総理大臣(大杉漣)に進言するも咎められる矢口官房副長官(長谷川博己)。

劇場では爆音上映をするほど、本作は音にこだわっているのかと思って楽しみにしていた劇中の音や音楽だったが…何?これ。凄く古い音使ってないか?倒れる音や爆発音がことさら昔のウルトラマンを彷彿させるチープさなのだが…狙ってやってる?レンジが極端に狭い音なので、思わずサブウーファーが壊れたのかと思って様子を見に行ってしまったではないか。

庵野秀明監督はこういう演出が好きなのか、十八番なのか…ゴジラがまるで巨神兵。でも圧倒的でカッコイイ。

 


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現代にしては随分と懐かしの音だが、それをヨシとするなら今の日本の国会のシステムが垣間見えて面白い「ゴジラ」映画に仕上がっている。昔のゴジラ映画を期待してはダメだ。セリフも多いし政治的な絡みも多い。日本にもしゴジラが現れたら日本政府はどう対応するかをある程度リアルに描こうとしたであろう映画であって、実のところゴジラの出現でなくても良かったのかもしれない。ただそうなると日本の自衛隊による防衛力の見せ場がなくなるのだろう。あれ?そう考えると何だかタカ派な映画にも感じるな。

音に関しても映像に関しても新しいと古くさいが入り交じったかのような「シン・ゴジラ」。何とも言えない微妙なバランスで仕上がっている。ゴジラ映画として真っ向から鑑賞せず、斜に構えて鑑賞すると、別の意味で面白い映画。だた怪獣ファン・ゴジラファンは圧倒的にゴジラそのものが目的だろうからそのあたりはどう評価されているのだろう。


「シン・ゴジラ」は現在(2018年9月4日時点)、Amazonビデオではプライム登録されていて見放題。U-NEXTはポイント(432ポイント)で視聴が可能。NETFLIXは登録されていない。

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