LG SIGNATURE 4K OLED TV R の登場でプロジェクターの存在意義は?
LG社製 巻き取り式有機ELテレビ

LG SIGNATURE 4K OLED TV R の登場でプロジェクターの存在意義は?

LGが2019年1月7日のプレスカンファレンスで発表した製品に「とうとう来たか」と思った。世界初となる“巻き取り式”の65インチOLEDテレビ「LG SIGNATURE OLED TV R(model 65R9)」の発表だ。折り曲げられる有機ELディスプレイが開発されていることは少し前から知っていたが、一般家庭用に製品化されるのにはもう少し時間がかかるだろうと思っていた。自発光する有機ELならではの薄型ディスプレイの実現は元から「折り曲げ式」や「巻き取り式」の可能性を十分に秘めており、それらの製品発表もそう遠くはないと予想していたものの、実際に製品化されたモノを映像ででも目の当たりにすると、やはりそれなりのインパクトがある。

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AirPlay 2をサポートしているのでiPhoneなどのAppleデバイスから本機に映すこともでき、Amazon Alexaとも連係できるようだ。Full View(フルビュー)、Line View(ラインビュー)、Zero View(ゼロビュー)の3つのモードがあり、Full Viewは通常のテレビの状態。Line Viewでは、時計や天気情報、メニューとして必要な情報だけ表示できるようにオフィスなどにある低いパーテーションのような状態。Zero Viewではモニターを本体内に巻き取り収納される。Zero View状態でも本体内蔵の4.2chスピーカー(Dolby Atmosサポート)を使って音楽が楽しめるようになっている。発売時期は2019年中としているようだが、価格については現在未定だ。

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価格はさて置き、ここ最近は一般のテレビ画面サイズがどんどん大型化され、80インチも登場しているので、かつての「大画面を実現するならプロジェクター」という既成概念が崩れてきている。画面サイズに対して価格的に考えればまだまだプロジェクターの方が割安だが、今後のテレビの大型化、価格の値下がりによっては、現在我々が大画面で映画を楽しむために使うプロジェクターの存在意義は薄らいでいくのだろうか。

これまでのテレビは点けていても消していてもテレビ本体がその場所を占領してしまうが、プロジェクターは消せばその大画面を映し出していた場所は開放され、固定式のスクリーンでない限り常に占領することはない。しかし、今回LGから発表があった製品は65インチだがこれが80インチ、100インチとなれば一般的なテレビと違いディスプレイを巻き取り、収納することで場所も開放される。立ち上げ式のスクリーンを収納するのに近い。

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映画における映像の楽しさは正しく映し出されればそれで良いわけで、プロジェクターで観るか、テレビなどのモニターで観るかの問題ではない。プロジェクター設置の手間を考えればこの製品は素晴らしいモノだと思える。ただ心配なのは故障したり不具合があったらテレビボードのような本体ごと修理となるのだろうか。今はチューナーもスピーカーも1セットになっているので本体サイズが大きいが映像だけに特化すれば、今よりもっと軽量かつコンパクトにもなるだろう。それが電動式のプロジェクター用スクリーンと同様に天井からモニターとして降りてくるようになれば、暗室を作る必要がない大画面ホームシアターが完成する。価格的にどうか分からないが実現はできそうだ。

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LGエレクトロニクス・ジャパン公式サイト
https://www.lg.com/jp

LG SIGNATURE OLED TV Rはプロジェクターに取って代わる製品になるのか

私にとっては今のところならない。プロジェクターの魅力は大画面もさることながら、反射光を見ていることによる目への負担軽減。基本的にテレビはモニター自身が発光している光をダイレクトに見ることになる。大画面になれば尚のこと直接光を見るのと反射光を見るのでは目への負担が違う。今自宅にある液晶テレビとプロジェクターを比較してもそれを思う。テレビ、特に有機ELテレビは、あの眩しいくらいにビビッドで鮮やかなカラーは非常に美しいが長時間見ていると疲れる。同じく有機ELディスプレイを採用したSONYのヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」を使ったときがそうだった。現在販売されている有機ELテレビを長時間観たわけではないので判断はできないが、当時「HMZ-T2」では映画視聴1〜2本が限界だった。テレビはヘッドマウントディスプレイとは見え方が違う上に、各種映像パラメータをもっと細かく調整できるので目への負担はずいぶん軽減できるのだろうと、今後の為にもそう願いたい。

LGの商品開発のアプローチの仕方は面白い

LGは以前に少し紹介した、4Kプロジェクター「HU80KS」のように映画館の様な大画面を実現する製品を専門性の高い「ビジュアル機器」というよりも誰もが「気軽に扱えるかもしれない」と思わせるハードルをぐんと下げた「ただの家電」というニュアンスを感じさせる製品にするのが上手い。個人的にプロジェクター然(ぜん)としておらず、最新の空気清浄機の様でカッコ悪いので欲しくはないが、今回発表の製品であるLG SIGNATURE OLED TV Rの様に「邪魔ならしまえる」という大画面導入のハードルを下げようとする試みが伝わる。

 


 


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