夏休み期間中に7.1.4ch 構成のドルビーアトモス用スピーカーを設置してからというもの、仕事で全然映画を最初から最後まできっちりと見る時間が取れないのでモヤモヤが募る。手元には「キャプテン・マーベル(4K+3D版)」、「バンブルビー(4K版)」、「シャザム(3D版)」が届いており、いずれもドルビーアトモス収録(英語音声)。「キャプテン・マーベル」は劇場で鑑賞したので良いとして…。「バンブルビー」と「シャザム」は劇場で観る機会を逃したので早く観たい。
新作映画ソフトは最初から最後まで、それこそエンドロールが終わってメニュー画面に戻るまできっちりと観ないと気が済まないので、代わりに少しでも空いた時間を使って、アトモス設置した際にテスト鑑賞したソフト以外でも、今まで観た映画ソフトを要所要所でブツ切れながら試聴するかのように色々と試してみた。アトモス収録ではない通常の5.1chや7.1ch収録の映画ソフトでもトップスピーカーを使うアップミックスでどれだけ効果があるのかも検証。
Contents
- ドルビーアトモス収録、映像ソフト
- ─「トランスフォーマー/ロストエイジ」(Blu-ray)
- ─「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(Blu-ray)
- ─「ハドソン川の奇跡」(Blu-ray)
- ─「ラ・ラ・ランド」(4K UHD)
- ─「ボヘミアン・ラプソディ」(4K UHD)
- 家庭用アトモスと劇場用アトモスの違い
- 5.1chや7.1ch、DTS-HDなど非ドルビーアトモス収録、映像ソフトをアップミックス(Neural:X)で視聴
- 今回視聴した非ドルビーアトモス収録、映画ソフト
- ─「ダークナイト/ライジング」(Blu-ray)
- ─「X:MEN 2」(DVD)
- ─「スパイダーマン/ホームカミング」(Blu-ray)
- ─「バトルシップ」(Blu-ray)
- ─「スター・トレック/イントゥ・ダークネス」(Blu-ray)
- 意外と使える「Neural:X」モード
- Neural:Xとドルビーサラウンドとの印象の違い
ドルビーアトモス収録、映像ソフト
適当にドルビーアトモス収録の映画ソフト、「トランスフォーマー/ロストエイジ」、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」、「ハドソン川の奇跡」、「ラ・ラ・ランド」、「ボヘミアン・ラプソディ」の5作品をざっくり鑑賞。このブログでも紹介した映画については関連リンクを貼っておくので、お時間があれば。
─「トランスフォーマー/ロストエイジ」(Blu-ray)
前回テスト視聴した「トランスフォーマー/最後の騎士王」よりもドルビーアトモスとして音を楽しむことができる。もともとサラウンド感抜群の映画なだけにドルビーアトモスでは、さらに上下の音が激しく飛び交う。チャプター14のシーンでは宇宙船からアンカーにつながったワイヤーを使ってケイドとその娘+恋人が脱出するシーン。風でワイヤーが揺れるたびに、「ピュピュン…ヒュン…」と言うワイヤーが軋む音が天井を含めてあちこちから聞こえてくるので命がけの綱渡りの緊張感が一気に増す感じだ。綱(ワイヤー)渡り中に空軍のジェット機が頭上をかすめるように飛ぶのだが、これが凄い。「…ゴォッ!」という一瞬の音が一気に前方から後方へ駆け抜けるので一瞬ゾッとする(実はここではトップスピーカーが使用されていない。フロントから一気にバックサラウンドへと抜ける感じ)。その後の宇宙船でのドッグファイトも頭上を含めた四方八方からエンジン(?)音が轟き、移動していく。
─「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(Blu-ray)
このBlu-Rayは収録音声がドルビーアトモスではないが、DTS:Xなのでトップスピーカーも含めたサラウンドが楽しめる。音の出方はDTSらしい押し出し感があるのも個人的には好印象だ。トップスピーカーを設置することにより、恐竜の巨大さを音でも表現できている。サブウーファーをズンと響かせるほどに地面を踏み鳴らし、頭上からは恐竜の鳴き声や木々の枝葉を喰む音が聞こえてくるので、その大きさを体感することができる。火山が爆発するシーンでは噴石が空から降り注ぎ、避難に使ったビークル(ジャイロスフィア)の天井(球体なので天井と言って良いのか?)のアクリルに当たる「コン…コツ」という音が頭上から聞こえる。演者の視線が前に向いている時に頭上(天井)から音が鳴り、演者が何の音か気になり天井見上げると視点と共に音は正面(フロント)へと移る。火山の噴火、雨の音、密林の中など劇中の環境音が以前のフロントハイ・スピーカー2台の時に鑑賞した時と比べて聞こえる方向が明確になり印象が全然違う。
─「ハドソン川の奇跡」(Blu-ray)
飛行機が画面を移動するたびに当然それに伴って音も移動するため、スピーカー同士の音のつながりもチェック出来る映画ソフト。旅客機(エアバスA320)のジェットエンジン音がトップスピーカーと共に大音量で鳴り響くのはいつ聴いても圧巻。音の移動感もいい。トップスピーカーが活躍するのは、機内アナウンス、機内に響く重低音以外のジェットエンジンの音、バードストライクの音、コクピット内で聞こえる天井スイッチを操作する音や、機体のきしみが機内で響く音や、ハドソン川への着水音など。機内空間表現をサラウンドで効果的に聞かせることで緊張感を演出している。機内の音がトップスピーカーからも出力されるため、それが機内の空気感となって臨場感が増す。ご近所迷惑にさえならなければ“爆音”視聴オススメの映画。
─「ラ・ラ・ランド」(4K UHD)
圧巻のオープニングでのトップスピーカーはトランペットやフルートの響く音など多少しか活躍しないが、高速道路の広いスペースでのオープニングの壮大さを演出するのに貢献している。クラブハウスやホールなどでの演奏などはさすがに残響効果も計算された空間作りにトップスピーカーの出番はあるが、それも実はごく僅かにしか出力されない。一番派手に出力されるのはチャプター2のパーティでプールに飛び込んだ時の水しぶきの音だろうか。劇中に小さなクラブなどでリアルに演奏している音にもあまり使われておらず、リアリティを演出するために使うというよりも、メインのミュージカルでの出力に使われる。特にドルビーアトモスならではの派手な演出はないが、劇中にかかる音楽でのバイオリン、トランペットやフルート、ピッコロなどの楽器の残響音や、視聴部屋全体を音楽で満たすようにするためにトップスピーカーが使われている。さりげなくトップスピーカーを使った効果を実感できる映画になっている。
─「ボヘミアン・ラプソディ」(4K UHD)
ライブハウスの空間作りやコンサートホールでの空間作り、ライブエイドの会場の空気感をトップスピーカーが演出している。ライブハウス時代は人の歓声くらいがトップスピーカー から出力される程度だが、コンサートホールになるとトップスピーカーも積極的に参加し歓声だけでなくクイーンの音楽で満たされるホールの広さを映像だけでなく音で感じることができる。「ラ・ラ・ランド」と同様、特にドルビーアトモスとしての派手な演出はあまりなく、雨の音やホールの響き、ライブエイドの歓声、会場の広さなど、空間作りに終始しているので、初め「本当に鳴っているのか?」と疑いたくなるが、5.1chや7.2chに切り替えて比較すると音の広がり方が全く違う。ライブエイドのシーンでカメラが演奏中のピアノの下をくぐり抜けるアングルでは、ピアノの音がフロントからトップスピーカー 、バックスピーカーと移動し、音でもピアノの下をくぐり抜けるのがわかる。トップスピーカーにより響き成分が加わることで、ドルビーアトモスは視聴する部屋が大きくても小さくても映像空間の広さをそのまま部屋で再現する“バーチャルな空間”を演出するためのシステムでもあるのだと実感することができる。
(C) 2014 Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS and all related characters are trademarks of Hasbro. / Film © TM & © 2017 Universal Studios & Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved. Artwork / © 2018 Universal Studios. All Rights Reserved. / © 2018 Warner Bros. Japan LLC All rights reserved. / Copyright © GAGA Corporation. / ™ and © 2019 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved. © Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
家庭用アトモスと劇場用アトモスの違い
劇場用のドルビーアトモスは音声データに含まれるメタデータを元にリアルタイム演算(レンダリング)をおこない、オブジェクトの位置情報から、出力すべきスピーカー(位置)用の音を作りだしている。劇場用のドルビーアトモスは128トラック(そのうちの118トラックがレンダリング対象で、最大システム24.1.10ch)を、そんな処理もしながら同時に扱えるだから相当な演算処理能力が必要になるわけだ。現在の家庭用A/Vアンプ程度では無理なのも分かる。家庭用はもちろん違う。私たちが普段視聴しているBlu-rayなどの映画ソフトに収録されている音声データは予めレンダリング済みのオーディオデータとしてパッケージされており、メタデータも含まれているが劇場用とは全く違う少ないメタデータ。それをA/Vアンプが演算処理をおこなっている。A/Vアンプは劇場用ほど膨大な量のリアルタイム演算はできない上、家庭によりまちまちのスピーカーはどう頑張っても劇場のようには鳴らせないというのが本当のところ。それでも家庭用でのスピーカーの数や部屋の大きさを考えれば必要十分であり、これ以上スピーカーを増やすこともできないのが一般的だろう。どうしても劇場のようなスピーカーの数で本気のドルビーアトモスを実現したいのなら市販のA/Vアンプなんて使わずに業務用機材に走るしかないが…映像ソフトはどうすれば…夢の世界だな。
5.1chや7.1ch、DTS-HDなど非ドルビーアトモス収録、映像ソフトをアップミックス(Neural:X)で視聴
5.1chや7.1chなど元々ドルビーアトモスとして収録されていない映画ソフトは、A/Vアンプのサウンドプログラムモードを「Neural:X」にすることによりアップミックスされ、トップスピーカーを設置している場合は、それらも含めたサラウンド音声を楽しむことができる。その具体的なプログラミング方法は分からないが、オブジェクトオーディオであるDTS:X同様、収録されている音声はA/Vアンプで自動音場測定(marantz SR8012ではAudyssey)したスピーカーの数やルーム測定を元に再計算してリマッピングし、それぞの音に合わせて必要なスピーカーに出力させるというもの。7.1ch分のスピーカーを設置している場合は5.1ch収録の音声のつながりがさらにスムーズになる。
トップスピーカーがある場合、元々5.1chや7.1chなど平面的な音がどのようにトップスピーカーに割り振られるのか私のような凡人には全く想像できないのだが、高さを感じて音が聞こえてくるし、なにより空間が一気に広がる感じが分かる。空間が広がるといっても残響音を増幅させるようなあざとさはなく、ごく自然な振る舞いだ。さすがに5.1chや7.1chの平面的な音の方向が突然トップスピーカーだけから音が降ってくるような3次元表現にはならない(少なくともサラウンドスピーカーと一緒に出力されている)。音声成分に含まれるインパルス応答(極短い音)はトップスピーカーも使う事で立体的な空間作りをしている感じだ。なので主要な音は通常の5.1chや7.1chなどのサラウンドのままなので音の音像定位感は残り、それほど方向性があやふやになるという印象はない。
トップスピーカーをせっかく設置したけどドルビーアトモスやDTS:Xの収録ソフトがあまりない…と、いう人は少ないだろうが、それ以外にもドルビーアトモスやDTS:Xで音声収録されていない過去の作品などを引っ張り出してこのモードで楽しんでみるのも良いかもしれない。「せっかく設置したトップスピーカーを使用しないのがもったいないから」という理由で使う人もいるくらいだ。言い換えればNeural:Xモードを使ったアップミックス音声でも、常用できるほど音声が自然かつ割と的確にそれぞれのスピーカーに対応しているとも言える。
今回視聴した非ドルビーアトモス収録、映画ソフト
アップミックスである「Neural:X」モードで視聴した映画ソフトはドルビーアトモスやDTS:X収録ではない「ダークナイト/ライジング」、「X:MEN 2」、「スパイダーマン/ホームカミング」、「バトルシップ」、「スター・トレック/イントゥ・ダークネス」の5作品をざっくり鑑賞。
─「ダークナイト/ライジング」(Blu-ray)
収録音声はDTSマスターオーディオ 5.1ch。元々、収録音がクリアで解像度が高く、音のメリハリがあって素晴らしいのでスピーカーを替えた時や、サラウンド(5.1ch時)チェックのリファレンスにしている映画ソフト。これをアップミックスで視聴してみたが、結構積極的にトップスピーカーが使われる。バックグラウンドミュージックはもちろん、爆発音から街の喧騒、ヘリ型ビークルのザ・バットが袋小路から警察の頭上を駈け抜けるときの音。普段おとなしいトップスピーカーがそれほど音の移動感を邪魔せずに、これでもかというほど鳴る。元の音が良いだけにトップスピーカーも加わり音がかなりリッチになる印象だ。一体どういう計算で音を割り振っているのだろう。とにかくトップスピーカーを設置している人は一度Neural:Xモードでも視聴してもらいたい映画ソフトだ。
─「X:MEN 2」(DVD)
私が所有しているのがDVDのみでIMAX Enhancedモードにも対応できるノーマルのDTS収録。これを今回はNeural:Xモードで視聴。IMAX Enhancedモードとの差があるのかも注目(耳)してみたい。
上下の音の鳴り方よりも、ダムが決壊する音や大量の水の音がトップスピーカーを含めた全てのスピーカーを使って押し寄せてくる。他にもプロフェッサーXがセレブロを使った時に5.1chの時なら平面的にも360度から聞こえてきた様々な声がNeural:Xならトップスピーカーからも声が聞こえてくるようになる。上下の鳴り分けはしていないが、音のなる対象物(オブジェクト)が大きい場合や広い場合に効果的な鳴り方をするイメージだ。音の押し出し感や鳴りっぷり、明瞭感は5.1chに戻ってしまうがやはりIMAX Enhancedモードの方が一段上。
─「スパイダーマン/ホームカミング」(Blu-ray)
Blu-rayの収録音声はDTS-HDマスターオーディオ 5.1ch。なので他のものと同様IMAX Enhancedには切り替える事ができないが、Neural:Xやドルビーサラウンドなら対応できる。スパイダーマンは上下左右に良く動き回るのでNeural:Xによって反って方向性があやふやにならないかチェックしてみたが、それ以前にバックグラウンドミュージックやインパルス応答などはトップスピーカーを通して出力されるものの、期待したほど効果はなかった。メインはあくまでも5.1chで空間の広がりを感じることはできるが基本的にはあまり変化を感じなかった。
─「バトルシップ」(Blu-ray)
Blu-rayの収録音声はDTS-HDマスターオーディオ 5.1ch。この映画は5.1chながらサラウンド感が抜群の映画。これをNeural:Xモードに切り替えてトップスピーカーも活用した音場にするとどうなのか視聴してみた。インパルス応答だけではなく、空から敵の攻撃弾が降ってくる様子やミサイルが飛来する音がトップスピーカーを通して上方から聞こえてくるので、そんな情報どこに持っているのだろうと不思議な気持ちになる。しかし、シーンによっては敵の飛行物体が頭上を飛び越える時にはトップスピーカーから音が出ていなかったりもするので、違和感はそれほど覚えないが完璧ではない。DTSなので音の押し出し感がドルビーよりも強いのもこの映画には向いているようだ。
─「スター・トレック/イントゥ・ダークネス」(Blu-ray)
Blu-rayの収録音声はドルビーTrueHD 7.1ch。ドルビー系でもNeural:Xは有効なのか検証してみた。元がドルビー系なのでドルビーサラウンドの方が良い結果になるかと期待したが、意外とトップスピーカーを使うという意味ではNeural:Xの方が良い結果が出た。オープニングからトップスピーカーが積極的に使われ、鳥のさえずりや赤い木々の林を駈け抜けるときの葉擦れの音、槍を投げられたときの空を切る音などがトップスピーカーからも出力されている。ドルビーサラウンドではやはりインパルス応答とバックグラウンドミュージックのみが出力されているのでNeural:Xと比較すれば空間の広がりを感じる程度に終わる。
BATMAN,THE DARK KNIGHT and all related characters and elements are trademarks of and © 2012 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. / (C) 2003 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved./(C) 2003 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.X-ME all character names and their distinctive likenesses: TM & (C) 2003 Marvel Entertainment, LLC and its subsidiaries. All rights reserved./ /© 2017 SONY PICTURES DIGITAL PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED. / (C) 2012 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. / (C) 2013 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
STAR TREK and related marks and logos are trademarks of CBS Studios Inc. TM, (R) & Copyright (C) 2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.
意外と使える「Neural:X」モード
Audysseyで音場測定した部屋とスピーカーの数やその距離により、演算処理されアップミックスするNeural:Xは今まではあまり使用場面がなく、正直はじめはどうなのかと思っていたがトップスピーカーがあると結構面白くなる。一応2chのステレオを5.1chに拡張したりもできるのだがその効果は期待できない。ましてやテレビ番組(2ch)のものを無理矢理5.1chなどサラウンドにしたところで効果は知れている。サッカーや野球放送などスポーツ観戦で臨場感を少しでも増して楽しみたいなら応援や歓声などでNeural:Xの効果は期待できそうだが、バラエティなどで元からセンターチャンネル1本があれば十分なほどの番組ではいくらNeural:Xでも効果的なサラウンドにはならない。せいぜいドッとした笑い声や拍手などがサラウンドスピーカーから響き成分として鳴る程度だろう。やはり使用場面としては映画メインだろう。
Neural:Xモードにした時の大体のイメージは、フロント(L/R)チャンネルとサラウンド(L/R)チャネルの補完をしているイメージだ。もちろんトップスピーカーも左右のチャンネルはそれぞれ独立して聞こえる。フロントスピーカーとサラウンドスピーカーが同じオブジェクトから同時に鳴るような元から平面的にも音に囲まれるような時、トップスピーカーも一緒に音が鳴り正に空間として音に包まれる状態になる。センターチャンネルや、フロントチャンネルのみの音の場合はほとんどトップスピーカーからは出力されておらず、インパルス応答での出力がほとんどのようだ。サラウンドスピーカーから出力しているバックグラウンドミュージックなどは、常にトップスピーカーからも出力されている。
Neural:Xとドルビーサラウンドとの印象の違い
今回同時にNeural:Xと同様にトップスピーカーを使用する「ドルビーサラウンド」についても切り替えて視聴してみたが、ドルビーサラウンドではトップスピーカー は積極的には使われておらず、そのほとんどがインパルス応答かバックグラウンドミュージックでしかトップスピーカー から出力されていない控えめな印象だ。ドルビーアトモス収録や、DTS:X収録ではない映画ソフトでトップスピーカーを積極的に使いたいならNeural:Xモードを選択するといいだろう。派手な演出を好まず、空間の広がりをさりげなく感じさせたいだけならドルビーサラウンドモードがオススメだ。個人的にはSF系やアクション系を見る機会が多いせいか、派手目の音ほうが映像とも合っているのでNeural:Xを選択するだろう。
私が使用しているA/Vアンプ marantz SR8012ではドルビーアトモス収録された音声信号が流れると自動的にネイティブのドルビーアトモスに切り替わるので、制作者の意図する音場には反するが、このままのモードでも良さそうだ。Neural:Xのリマッピングがどのくらい正確なのかはもっと数多くの映画を視聴しないと判断出来ないところもあるが、5.1chの映画ソフトを収録音そのままネイティブで視聴したい時や、本来トップスピーカーから出るべきではない音が出ているような事になれば、通常のモードに切り替える方法で良いかもしれない。
リクエストに応えて頂きまして本当にありがとうございました。
面白いわ、ためになるわで、質も量も、もう大満足のレビュー記事(?)でした。
これからも何度も読むことになりそうです。
今後ともお時間のあるときに、素晴らしい文をエントリーしていただくことを期待しております。
うめ吉さん、こんばんは。
ご覧いただきありがとうございます。
少しでもお役に立てたなら嬉しいです。
トップスピーカーを設置してから
ひとまず満足いくサウンド(サラウンド)を聴くことができて幸せなのですが、
とにかく仕事が忙しくて土日もまともに映画を観ることができない日々を送っております。
落ち着いたら(落ち着くのだろうか…)、じっくりと腰を据えて味わってみたいと思っております。
「シャザム!」観たいなぁ〜。