「攻殻機動隊 SAC_2045」は2020年4月からNetflixで独占配信されたオリジナルフルCGアニメ。2020年7月現在でシーズン1、全12話まで配信(以降も配信予定あり)されている。オープニングからエンディングまで各1話25分程度。解像度は[HD]だが[Dolby Vision][Dolby Atmos]で配信されている。士郎 正宗による漫画「攻殻機動隊」が原作。
これまでもテレビアニメ、アニメ映画、実写版映画ほか小説やゲームなど様々に派生している。私も今でこそ知っているアニメの1つだが、漫画やテレビアニメ時代から知っていたわけではない。存在はなんとなく知っているが観る機会や動機が特になく、「SFチックなアニメなのだろう」という程度でなんとなくスルーしていた。
本作は、この世界、設定、「攻殻機動隊」の存在、登場人物などをイチから説明していないので、いきなりこの世界にダイブすることになる。「攻殻機動隊」を一度も目にしたことがない人は訳がわからない状態だと思うので本作をより楽しむには、まず原作漫画なりテレビアニメなどを観て、この世界観と登場人物などを知った上で観ることをお勧めする。
メチャクチャ端的に「攻殻機動隊」の世界を説明すれば、人間の脳は全てネットワークで繋がっている「電脳化」されているという世界。身体も一部の義体(義手・義足)から脳以外の全身まで、また、外見が人間と変わらないアンドロイドまでが混在する世界。そこで様々な事案や事件が起こる。
Contents
「攻殻機動隊 SAC_2045」あらすじ
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー”へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。
内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン”と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊”が組織される――。
©士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会
声優は田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一などが担当している。
山寺宏一はテレビ番組に出過ぎているので、どれだけ渋声でキャラクターを演じてもあの顔が浮かんでしまう。…ダメだ、集中できない。
「攻殻機動隊」を観るきっかけ
私が最初に「攻殻機動隊」を観たのは古く(小学生時代)からの友人に「面白いし、良く出来ているアニメだからいっぺん観てみ」というこうとで勧められてから。テレビアニメ全話ではなく、「笑い男事件」エピソードをまとめた総集編「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」をDVDで観たのが初めて。正直はじめは良くわからなかったというのが率直な感想。
「攻殻機動隊」が面白いのか良くわからない
私の理解力が乏しいのか、頭がこの「電脳化」が進んだ世界に咄嗟についていけていないのと、劇中でキャラクター達のセリフが何言っているのか意味が良くわからなかったりのダブルパンチ。「う〜ん、なんでこんな小難しいアニメを勧めてくるんや」と思っていた。それでも旧友がせっかく勧めてくれたアニメだからと懲りずに観続けた結果、内務省直属の独立防諜部隊として設立された「公安9課」(通称:攻殻機動隊)のチームワークを見たり会話を聞いていると何となく理解が進み、未だにドップリとまではいかないが少なくともこのアニメを徐々に面白く感じる様になった。それにしても“タチコマ”の声。画だけを見ていた頃に思ってたイメージと違いすぎてビビる。…でも慣れた。
万人受けするアニメではないことは確かだ。中高生以上を対象とした様なアニメで、グロテスクな表現があったりもする。セリフ回しも含め、子供が見ても難解過ぎて「つまらない」アニメだろう。でも“プレデター”の様に透明になれる「熱光学迷彩(通称:隠れ蓑)」は欲しいと思うだろうな。
「攻殻機動隊」がフルCGアニメになってNetflix配信
2020年4月より配信がスタートした「攻殻機動隊 SAC_2045」。本作の本編を最初に観たときは正直、「何年前のCGだ?」という感想。オープニングCGとのギャップが…。初めオープニングを観た時に期待値があがったので、本編が始まったら上から落とされた気分。オープニングはキチンとレイトレーシング法でレンダリングされた様なCGなのに対し、本編はとりあえずレンダリングしました的なCGに見えてしまう。モデリングは多分変わらないので造形が雑とかおかしいとか、そういうのではない。仕上がりがオープニングCGと比較するとラフな感じに見えてしまう。
今時のゲーム機の方がリアルタイム演算でもクオリティが高くできていると思ってしまった。一瞬、ニュースの事件現場の再現CGかと…。かといって内容はしっかり「攻殻機動隊」であり、CGクオリティとは別問題なので見慣れてしまえばどうでも良くなる。それにしても…少佐カッコよし!バトー渋カワイイ!
「平面的なアニメっぽい立体CG」という“絶妙さ”を狙ったのだろか、立体的なCGキャラクターにアニメ画のような「フチ取り」表現がある。主なキャラクターは元を知っているので、それほど違和感を覚えないが、いかんせん「現場再現CG」に見えるのは何だろう…キャラクターの動きだろうか。もしかしてモーションキャプチャーではなく、アニメーターがCGキャラクターの演技の動きをつけている?アニメチックに動かしたいにしても、何か動きが気持ち悪い。…でも慣れた(2回目)。
「攻殻機動隊 SAC_2045」のドルビーアトモス
Netflixオリジナルとあってドルビーアトモス音声で配信されている。サラウンド効果はまぁまぁといったところ。ドルビーアトモス効果に関してはそれほど多くの見せ場がなく、そのほとんどが環境音程度。顕著に感じることができるのは「電脳空間」での会話シーンくらいだろうか。せっかくのCGアニメで現実では表現できない画の見せ方や工夫・手法が無限にあるにもかかわらず、サウンドの使い方がこれまで通り普通であり、特に目新しさもドルビーアトモスならではとも言えないので、本シリーズはこれからに期待したい。
現在「攻殻機動隊 SAC_2045」は2020年7月5日時点でシーズン1(全12話)まで。Netflix会員なら無料視聴可能。対応デバイスならドルビーアトモス音声で視聴できる。
攻殻機動隊のテレビアニメ版もNetflixで配信されているので1話から観ることができる。Amazonプライムビデオ、U-NEXTは有料配信。
今回、紹介したのはNetflixオリジナルCGアニメの配信なのでDVDやBlu-rayなどのディスクメディアにはなっていない。
テレビアニメを全話観るのが面倒な人は、まとめられた劇場版を観るとなんとなくは理解できるかも。しかし、観る者を選ぶかのようにいきなり「攻殻機動隊」ワールド全開なので、最初ポッカ〜ンとなるのは確実。正直、私もまだ意味が分からず口半開きでポカ〜ンとする時がある。ワザと観る人を振るいにかける様に難しい言い回ししてる?
Apple TV 4KならNetflix独占配信オリジナルアニメ「攻殻機動隊 SAC_2045」をドルビーアトモス音声で視聴可能! ディスクメディアに負けず劣らずのクオリティでサウンドと映像が楽しめる。
初期投資を安く、手軽に配信動画を観るならやはりAmazonのFire TVがおすすめ! 自宅にWi-Fiネットワーク環境がない場合や、安定した動画配信を楽しみたいならイーサーネットアダプタも併せて購入するほうが◎。
(注:Fire TV 4Kを使用の場合は、Netflixのドルビーアトモスに未対応)
この記事へのコメントはありません。