スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐,ホームシアター,プロジェクター

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(原題:Star Wars: Episode III Revenge of the Sith)

2005年公開のジョージ・ルーカス(George Walton Lucas, Jr.)監督による「スター・ウォーズ」作品。実質ジョージ・ルーカスが監督を務める最後の「スター・ウォーズ」作品(今後もなければ)。そして、私の中では無かったことにしたい3部作の最終章。「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」が製作されるまでは、本作「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」が旧3部作の「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」に繋がる大事なエピソードになっている。いよいよあのダース・ベイダーが誕生する大事な…とても大事なエピソードになる……はずだった。スター・ウォーズ映画で初のレイティング「PG-13」指定。

Blu-ray仕様:本編140分、2.35:1
英語:6.1ch DTS-HD マスター・オーディオ、日本語:5.1ch DTS
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レイティング指定の区分がこの頃から整備されてきたので「PG-13」になってしまった。PG-13はアメリカにおけるレイティング指定。日本ではPG-12〜R15+の範囲に相当するが日本では特に指定がなかった気がする。本作の場合はどのようにダース・ベイダーが誕生したかストーリーに盛り込み、少しグロテスクな表現があるのでやむを得ないのか。それまでのエピソードはただの「PG」指定(保護者が内容を検討する程度)だった。「PG-13」はより強い保護者の厳重な注意が必要になったのは、より子供が楽しめる映画では無くなったことを意味し、少し残念な気がする。

「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」あらすじ

クローン大戦から数年、ジェダイはクローン軍を率いて、各地でドロイド軍と戦っていた。パルパティーン最高議長を拉致する事件が発生し、オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーが救出に向かい、アナキンの活躍で救出に成功する。しかし、アナキンはパドメとの秘かな愛とジェダイへの忠誠で悩み苦しむ。そしてシスのダークサイドへ誘惑されていくのであった。

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出演は、ユアン・マクレガー(Ewan Gordon McGregor)、ナタリー・ポートマン(Natalie Portman)、ヘイデン・クリステンセン(Hayden Christensen)、イアン・マクダーミド(Ian McDiarmid)、アンソニー・ダニエルズ(Anthony Kingsley Daniels)、ケニー・ベイカー(Kenny George Baker)、サミュエル・L・ジャクソン(Samuel Leroy Jackson)、フランク・オズ(Frank Oz)、クリストファー・リー(Sir Christopher Frank Carandini Lee)、ジミー・スミッツ(Jimmy Smits)、テムエラ・モリソン(Temuera Derek Morrison)、アーメド・ベスト(Ahmed Best)、ジェームズ・アール・ジョーンズ(James Earl Jones)[声]、ジョージ・ルーカス(George Walton Lucas, Jr.)、など。

ジョージ・ルーカス自ら、バロン・パパノイダ男爵役として本作に出演している。こういうことをしない人かに見えるが、意外と「ビバリーヒルズ・コップ3」にもカメオ出演するなどもしてる。

繋ぎが大ざっぱで説明的。エピソード4に繋げる展開に興ざめ

こうして、あーして、こうなったらエピソード4に繋がる…と計算したまではいいが、繋ぎが大ざっぱすぎてなんだか無理矢理感がある。「スター・ウォーズ」という映像はもちろん楽しめるが、ストーリーの持っていき方とラストでずっこける。いよいよという時にアレは無い…。

ルークとレイアの名前が急に口をついて出てくるのも謎。そして説明的なセリフ。ネタバレできないので具体的には語れないものの、他にもそういった納得できないシーンがチラホラと見え隠れするエピソード。“3部作”ということにこだわらず、4部作でも良いからしっかりと映画として納得させて欲しかった。全体的に詰め込み過ぎ。

エピソード4に持っていくため話を詰め込み過ぎ。グリーヴァス将軍はライトセーバー持ちすぎ。

映像はさすがに3部作の中では一番

いい部分もある。本作を含むエピソード1〜3の3部作では時代のせいもあり、CG映像のクオリティが格段にアップしている。オープニング早々にドッグファイトシーンから入り、そこで目まぐるしく戦闘機やドロイドが画面を飛び交う。ライトセーバーでの闘いも盛りだくさん。内容はともかくスター・ウォーズの映像を観るのにはかなり楽しい映画になっている。

いきなりドッグファイトから始まるスター・ウォーズでは珍しいパターン。掴みはOK。

後のスター・ウォーズを代表する戦闘機「Xウィング・スターファイター」の設計に影響を与えた機体である、「攻撃型偵察170スターファイター」や、オープニングでオビ=ワンとアナキンが搭乗している戦闘機は、後の帝国軍の戦闘機となる「TIE/ln宇宙特化型スターファイター(通称:タイ・ファイター)」に設計技術を受け継ぐことになる「イータ2アクティス級軽インターセプター」など。スター・ウォーズに登場する戦闘機好きにはたまらないオープニングシークエンスを見る事が出来る。後の「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」に登場する戦闘機や戦艦を彷彿させるものが登場し、そういう意味では濃い映像のオンパレードで楽しい。

戦闘機「Xウィング・スターファイター」の設計に影響を与えた機体、「攻撃型偵察170スターファイター」

後の帝国軍の戦闘機となる「タイ・ファイター」に設計技術を受け継ぐことになる「イータ2アクティス級軽インターセプター」

エピソード1〜エピソード3のどれを観ても不満が残る

映画としての成功は前作があったからこそに見えてしまう。前作の空前のヒットがなかったらこの3部作映画は、私なかではSF映画でも今ひとつな作品に終わっていた。「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」に繋がる映画だけに、しかもダースベイダーが誕生するまでのエピソードなだけに、観る意味はあるし興味もある。

この3部作を観なくても「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」からの新しい3部作は楽しむことができる。本作を含む3部作は本編というより「スター・ウォーズ」のこれまでの経緯や背景を説明するだけの歴史物語映画。アナキン役のヘイデン・クリステンセンがもう少し演技が上手ければ色々ごまかせたのに。普段、異文化の外国人の演技については日本人と違い、ジェスチャーも表情もオーバーで「そういうモノ」とあまり何も思わない私でさえ「下手だな」と思ったくらい演技や表情作りがヘタ。

エピソード1〜3は、アナキンがダークサイドに落ちていく様もそうだが、ルークとレイアの誕生にも関連がある。そのキモとなるパドメとアナキンとの関係性や2人の感情の流れが今回は端折られすぎて(アナキンは分かり易いが)、相思相愛というより「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」時のままの流れでアナキンの甘えとゴリ押しのような関係に見えて仕方が無い。レイアとハン・ソロの時は流れの中でそれなりに描写できていたのに。実際に人付き合いの苦手なジョージ・ルーカスは恋物語を描くのも下手なのかと思ってしまう。

パドメの描写がアッサリすぎて2人の恋物語はアナキンが一方的に見える。そして二枚目なのに表情の作りが上手くない。

アナキンの心の動きの描写は良かったが…

ダースベイダー誕生までのアナキンの心の動きはよく描写できている。これが本作の救いだった。良かった。だからこそパドメとの関係が“なおざり”にされるのが目立つのだ。

スター・ウォーズは男性ファンが多いものの、それでも老若男女を虜にした映画だった。遙か彼方の銀河系で悪に立ち向かう若く誠実な王子様的なヒーローと、ちょいワルなヒーロー。そんな2人のヒーローとお姫様の関係。超鉄板ネタにSFを交えた映画だが、ラブロマンス映画でもあった。ネタ的に古くさいが、斬新な切り口で新たなSF映画を切り開いた。だから男性も抵抗なく「スター・ウォーズ」というラブロマンス映画を観ることができ、女性も抵抗なく「スター・ウォーズ」というSF戦争映画を楽しむことができたのだ。

アナキンの心の葛藤とダークサイドに落ちゆく描写は比較的よく描かれているが…

それが、本作を含む3部作からは“オッサン”側に傾いてしまっている気がする。エピソード1〜エピソード3の3部作は女性が観ても面白いのだろうか。

スター・ウォーズ史上最悪のディテールを持ったダース・ベイダーの誕生

私はダースベイダーのディテールには少々うるさい。スター・ウォーズ好きではあるが、実のところダースベイダーというキャラクター造形が好きなのかも知れない。その肝心のダース・ベイダーは本作の作りが一番ダメなのだ。「コスチューム製作スタッフ何やってんだ」と言いたい。過去の資料をちゃんとよく見たのか。本作をリアルタイムで観たときは劇場内で「なんだコレ」と思ったぐらい違う。本作のダース・ベイダーは“ダース・ベイダー”ではなく、“ダース・ベイダーのコスプレをした人”のようだ。公開時に映画館で見るコスプレの人の方が余程忠実に再現してたりする。ヘイデン・クリステンセンが実際に中に入って演技しているのだが、動きがヘンすぎる…仮面ライダーの悪役的な動き…しかも上げ底ブーツ。最悪だ。

パッと見た目はダース・ベイダーっぽいけど…顔の作りがテキトー過ぎる。全身映すと更に違う。

こんなんだから、ヘイデン・クリステンセンは主役級にも関わらず「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」につづいて本作「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」と2回も“ゴールデンラズベリー賞”で「最低助演男優賞」など不名誉な賞など貰ってしまうのだ。ちなみに「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」ではあのジャー・ジャー・ビンクスが同賞を獲っている。ゴールデンラズベリー賞の話ついでに「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」で「最低脚本賞」をジョージ・ルーカスが獲っている。いずれも凄く納得出る。

 



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