BenQ HT3550,ホームシアター,プロジェクター

4Kプロジェクター「BenQ HT3550」設置とファース・トインプレッション

BenQさんからサンプル機としてご提供いただいた4Kプロジェクター「BenQ HT3550」。ゴールデンウィーク初日に開封し、また箱に戻すという“おあずけ”状態だったのだが、あれから空いた時間を使ってはちょくちょく設置を進めていた。

少しでも仕事に時間が空いたらブログのための文字を起こして…また仕事して…眠くて疲れて寝て…の繰り返しの日々が今もまだ続いているので、レビュー記事は小分けになってしまうが少しずつでも紹介していきたいと思う。

BenQ HT3550の外観

さて、箱からBenQ HT3550本体を取り出し、改めてしげしげと眺めてみた。まだ実際にテスト投影する前なので順番に見ていきながら勝手な予測を含めて考察してみよう。

ー フロントパネル ー

改めてフロントパネルの詳細を見てみる。フロントパネルは前回軽くご紹介した通り、渋めのカッパー(銅)系色で、ヘアライン仕上げになっている。私の様にリビング備え付けのクローゼットに常設して普段は隠してしまうような設置の仕方ならこの辺りは特に気にしないのだが、視聴する場合のみリビング等、部屋に持ち出して置く場合を考えてインテリア性を持たせてあるのだと思われる。

10枚8群のオールガラスレンズ。思っていたよりレンズが小さいので映像外側周辺の色収差などが気になるが、果たしてどうだろう。

レンズは10枚構成のガラスレンズのようだ。正面から見ると下1/3がパネルで隠れるような形になっているので「映像がケラレるのではないか」と不安になるが、BenQ HT3550は予め13度くらいの「打ち込み角」がついているのでこれでも問題無く投影できる。レンズ正面がほぼ投影画面の下側のライン(の、わずかに上)ほどに映し出される。

それにしても常識的にはレンズ正面に投影すると考えてしまうので、なんだか不思議な気持ちになる。

上記関連記事の「プロジェクターの打ち込み角って何?」でも打ち込み角があるプロジェクターは使い方によっては「人がプロジェクターの設置場所を選ぶのではなく、プロジェクターが設置場所を選ぶ」と書いた。BenQ HT3550も例にもれず、やはり打ち込み角を踏まえて“設置場所を選ぶ”という事には変わりない。しかも、本機はレンズシフトが上下のみに10%しかできず、キーストーン(台形補正)も上下のみの対応で横方向に対しては全く補正機能がついていないので、設置に融通が利かないのは想像に難くない。多少映像が台形に歪んでも気にしない人はいいが、「ここに!」という場所に最大投影で正しく表示させようと思うと、投影するスクリーン、もしくは白壁のど真ん中&真正面に設置する必要がある。この辺りは4Kプロジェクターとしての価格を考えると機能を最小限に絞った感じだ。…さて我が家での設置ではどうなることやら。

※5月28日追記:後に分かったことだが、レンズ下まぶたのようなカバーはレンズ保護と同時に下部への光の反射を押さえ迷光を防ぐめの機能的な意味をもったものらしい。なるほど、確かに納得がいく。

ー トップパネル ー

トップパネルは電源ボタンとステータスランプ、各種機能ボタン類、それとスライド開閉式のパネルがある。パネルを開けるとピント調整リングとズームリング、それと少しわかりにくい位置だがレンズシフト(+10%)用に歯車の一部が見えているような調整リングが収納されている。

トップパネルに付いている各種ボタンとステータスランプ類

リング状のボタンはメニュー操作を本体で行うときのカーソル移動ボタンになり、メニューが表示されていないときは上下でキーストーン調整ボタンと左右で音量調整ボタンになっている。[BACK]ボタン、[MENU]ボタン、は書かれている通り「メニュー」画面の呼び出しと「戻る」ボタン。[SOURCE]ボタンはBenQ HT3550がHDMI入力とUSB合わせて3つ備えているので入力の切り替え時に使う。しかし、これら全てはリモコンで操作できるので設置後はほぼ触ることがないだろう。

トップパネルにはスライド式のカバーがある。それをスライドさせると、ピント調整やズームの調整ができる。

スライド式のパネルはレンズ調整を行う際に開ける。ホコリがたまりそうなので特に必要がないときは閉めておいた方が良さそうだ


スライド式パネルの横にもアイコンと共に記されているが黒く筒状に見える手前側がピント調整リング、上部に突起がついたリングがズーム(最大1.3倍)になっている。スライドカバーで隠れそうな水平のリングがレンズシフト用。

ピント調整リングは指1本でなめらかに動くが、ズームリングはスムーズに動くものの指1本や指先だけで摘まんで微妙な調整をするにはやや難しい。実際に触ってみると、ピントリングほど軽くゆっくりとは動かないので「あと数センチだけ拡大したい」など微妙な拡大が意外と難しい。レンズシフトは投影画面の縦サイズに対して最大10%しかない。これは投影画面の縦サイズが仮に1mとしたら、10cmしか調整の余地がないことを意味する(下がデフォルトなので映像を上に10cm上げることができることになる)。このレンズシフト機能は最終の微調整で使うと割り切った方がいいだろう。

ー サイド ー

正面から見て右側のスリットの奥に外気を取り込む吸気ファンが1台、左側に排気ファンが2台ついている。排気用のファンの数が多いのはの本体内の熱を少ない回転数(=騒音対策)で効率よく排気するような設計なのだろう。

正面向かって左側に排気用のファンが2つ。低速回転でも本体内にこもった熱は効率よく排出されるだろう。

現在使用しているEPSON EH-TW6600は熱がこもりにくい設計なのか排気ファン1つだけなのだが、高輝度モードや3Dモードにするとドライヤーとまでは言わないまでも結構なファンの音がする。本体内部にある水銀ランプなどから発生した熱が、ファンを通して温風となり排出され、正に濡れた髪の毛も乾きそうなドライヤー状態。EPSON EH-TW6600の仕様表では最小値の24dBとしか記載されておらず、高輝度にすると結構な騒音になる。BenQ HT3550の仕様では通常で30dB(エコモードで28dB)だがおそらく視聴時の騒音レベル(ファンノイズ)は平均的にEPSON EH-TW6600よりは静かだろうと予測できる。

しかし、BenQ HT3550には吸気側にホコリを取り除くフィルター類が見当たらないのでDLPチップなどコアな部分はユニットで完全密閉されているだろうが長く使用するにつれて蓄積されそうな内部のホコリが若干気になりそうだ。

向かって右側。外気を取り込むファンは1台。フィルター類が見えないが…大丈夫か?

ー ボトム ー

BenQ HT3550の脚は3点支持型。3点ともアジャスターになっている。3点指示なので本体を安定させるアジャスターというよりは画面の水平出しなど投影角度調整用のアジャスターといったところ。あとは天吊り用のビス穴が3つ。本体がコンパクトな分、結構一辺の最大ピッチで約24cmと狭いが現代のマウントはかなり柔軟に対応できるので特に問題ないだろう。

アジャスター付きの3点支持脚。本機の重心位置(Center Of Gravity)も記されている。

ー リアパネル ー

プロジェクターでは珍しく背面パネルも、前面パネルに合わせたカラーでデザインされている。HT3550は本体背面に5W×2(ステレオ)のチャンバースピーカーを備えているので、もちろん本体からも音を出せるが、大画面で映画を見るのに5Wのステレオスピーカーではやはり力不足になる。しかも、使えるのはあくまでも視聴者の前に本機を設置した場合のみ。視聴者の横や後方に置くと音が変な方向から聞こえてしまうことになる。そういう場合は素直に光ケーブル(角型)やAUDIO出力端子からアンプやアクティブスピーカー、ヘッドホン等をつなげて音声を外部から出力すことをお勧めする。

画面右から12Vトリガー、RS-232コネクタ(コントロール用)、USB Mini-Bポート(サービス用)、USB3.0Type-Aポート(1.5A)


HDMI 1(HDCP2.2)、HDMI 2(HDCP2.2)、電源供給用USB2.0Type-Aポート(2.5A)、SPDIF(光デジタル音声出力端子)、AUDIO出力端子(3.5φステレオミニジャック)

また、電源供給用(2.5A)のUSBが備わっているので手軽な再生デバイスであるAmazon Fire TVやChromecastなどを本体のHDMI入力にダイレクトに差して、さらに本機から電源を取ることも可能。こういった再生デバイスを本体に直接接続する場合、意外と電源確保に苦労するものだがプロジェクターから電源供給できるので非常に助かる。

HDMIは2つ備わっている。どちらもHDCP2.2対応なのでプレーヤー再生用と、チューナーさえあれば4Kテレビ放送を映すために2つ同時差しをし、入力切り替えしながら使っても問題無く映せるはずだ。

ーリモコンー

本体色と同じホワイト色のリモコンが付属する。上部の[LIGHT]ボタンで自発光できるが、電源の[ON]と[OFF]のボタンの間に挟まれるような位置にある。これは暗室で使うリモコンとしてはあまりいただけない。ボタンの位置を知っていればなんとなく手探りで判るが、[LIGHT]ボタンを押そうとして誤って電源ボタンを押してしまいそうになる(仮に[OFF]ボタンを押しても確認画面が出るだけで2回押さないと電源は切れない仕様になっている)。この場合、理想はサイドボタンにする等全く別の場所で且つ、認識しやすい場所に位置するべきだろう。ただこのリモコン、[LIGHT]ボタンではない他のボタンどれを押してもライトは点く…。では何故[LIGHT]ボタンをわざわざ作ったのかは謎。その他は至ってシンプルな作りで、ボタンの数も少なめで分かりやすい。

BenQ HT3550の設置

HT3550の投影は距離が短くても大画面が楽しめるようになっている。最大である1.3倍ズームをすれば約2.5メートルで100インチサイズの投影が可能なのだが………、我が家にとってはこれがマイナスに働いた。なんとも中途半端な位置に設置しなければ理想とするサイズ(約120インチ)に画面が投影できない計算になる。投影までの距離がありすぎて画面が大きくなり過ぎるので今現在EPSON EH-TW6600を設置しているクローゼットに置き換えようと思うと、投影できる画面サイズを遙かに超えて映像がハミ出してしまうのだ。ズームリングをテレ側(焦点距離が長い方)最大(最小側)に回してもムリだ。しかし、これは事前にBenQの公式サイトのシミュレーターでわかっていたことなので、予め移動可能な仮置き用の棚を購入しておいた。

下のリンクはBenQ製品の機種によって、設置出来るか試せるシミュレーター。どのくらいの投影サイズになるかもシミュレートすることができ、自分の部屋のサイズが分かっていれば入力して事前に確認ができる。また、機種によっての打ち込み角や、ズーム、レンズシフトの違いも予め設定されているのでそれらを踏まえて事前にシミュレートすることができる。

〈BenQプロジェクター投影シミュレーター:BenQ Projection Calculator〉
http://projectorcalculator.benq.com/

普段、視聴場所としているソファの直ぐ後ろ。ここに設置しなければ理想の場所とサイズにならない。う〜ん…。

上記写真の直ぐ後ろに見えるクローゼット内に普段使用しているEPSON EH-TW6600が設置されている。たったこの距離だが映像サイズが全然違ってしまう。

我が家においてBenQ HT3550は予想通りやはり設置場所を選ぶプロジェクターだった

打ち込み角により、高さにも限界があるので我が家においては上記の場所になってしまったが、実はこの位置だと映像が後頭部直撃になる。プロジェクターの強い光によって後頭部にアスペクト比16:9の跡がつきそうだ。冗談はさて置き私の後頭部に映像を映しても何も見えやしない。かと言ってソファテーブルに置くと今度は低すぎて、映像の下半分は真正面のテレビやスピーカーに映像が映り込んでしまう。結果的に普段の視聴位置から頭1つ分ずれて座ることになる。これが「プロジェクターが場所を選ぶ」と言った理由だ。

我が家の場合は素直に天吊りにした方が良いのだろうが、視聴位置頭上に常にプロジェクターが存在するのは専用ルームではないリビングにおいて家族の同意が得られにくい。我が家の様に投影する位置とサイズが既に決まっているところにBenQ HT3550を後から導入するのは予想通りやはり設置場所が問題になる。今はあくまでも“仮置き”として家族の同意を得たのでしばらくは上記の位置で視聴してみることにする。やはり映像に関してもレビューするからには、これまでに普段プロジェクターで観ていた位置とサイズに投影して観たいしね。

次回のレビューはセットアップとテスト投影の様子を予定。

〈BenQホームページ(日本サイト)〉 http://www.benq.co.jp/

 



BenQ DLP 4K(UHD) ホームシネマプロジェクター HT3550

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